殺人者の顔/ヘニング・マンケル | クロヤギ頭の読まず買い

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こんなに買っていつ読むん?と自分に一人ツッコミを入れつつ日々を暮らす不良主婦の読書(購入)記録ブログ

殺人者の顔 (創元推理文庫)/ヘニング マンケル
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舞台はスウェーデン南部の海辺の街イースタード。地元警察のNo.2、クルト・ヴァランダー警視が主人公のシリーズ1作目。

ドイツではかなり人気のシリーズで、スウェーデン警察小説の白眉、マルティン・ベックシリーズの後継と目されるそうですが、恥ずかしながら読んでないのでごめんなすって。


小さな村で老人が惨殺され、その妻も「外国の」という言葉だけを残して間もなく亡くなった。署長不在の中、わずかな手ががりを元に捜査に当たるヴァランダー刑事だが、内密にしていたはずの外国人犯人説がマスコミにもれ、政府の無制限の移民受け入れ政策に不満を持つ人々の無差別な外国人排斥運動が始まってしまう…。


いやあ、こんなに私生活でかっこ悪い主人公もなかなかいない。

クリーニングしてもらった服にたちまち酒はこぼすし、出てった女房の前でメソメソ。

酔った勢いで人妻といたそうとして殴られるわ、女に惚れっぽくてしかも未練がましい(笑)娘が付き合っている男の事も妻から知らされるまで、全く知らず。

しかしこの主人公の冴えなさ加減がシリーズ人気の秘密?


事件の解決もヴァランダーのお手柄というより捜査チームの力と民間人の協力がモノをいうんだけども、彼の長所は粘り強さと直感。同僚の刑事との絆にはほだされる。(ほだされる=絆されるってことはこの日本語はおかしい?)

スウェーデンというお国柄を知るという楽しみもあり、2作目以降はさらに国際的になっていく雰囲気。訳者があのおばちゃまスパイシリーズと同じってのもなんとなく納得。

作を追うごとによくなるという噂ながら、5作目までたどり着けるかどうか…。

原作ではヴァランダーの娘・リンダを主人公にした作品も出ているとか。


とりあえず2作目は買ってあるのでまたいずれ。

リガの犬たち (創元推理文庫)/ヘニング マンケル
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ゴールドダガー賞受賞の第5作。

目くらましの道 上/ヘニング・マンケル
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目くらましの道 下/ヘニング・マンケル
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地雷で姉と足を失った少女が主人公のノンフィクションも。(続編あり)

炎の秘密/ヘニング マンケル

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