いつも素敵な展覧会を開催している神宮前のGYRE  GALLERY。

その上の野村絵里さんの食のセレクトショップも大好きなので

時間を見つけては通っています。

 

2024年のKYOTOGRAPHIEの二条城での展覧会ですっかり虜になってしまった

高木由利子さんの写真。

友人のおかげで、現在開催中の

写真展「カオスコスモス〜桜」を、高木さんの解説で鑑賞できるというチャンスに恵まれました。

 

 

「カオス(混沌)とコスモス(秩序、宇宙)は同時多発的に共存する。。。宇宙の摂理は、はるかに複雑で綿密で意外性に富んでいる。それぞれの物質、生命の特性(現象)が、時としてレンズを通して現れることがある」

 

自然現象に潜むMAGICAL/MYSTERIOUS/MIRACLEを高木さんは

「カオスコスモス」と名ずけ、その第二弾である「CHAOSCOSMOS vol.2 ~SAKURA」が開催されることになったのだそう。

 

高木さんは桜の開花より散り際を待ってそれを捉える。

その桜は、時に宇宙に浮遊する星のようでもあり、稲妻のスパークの様でもあり、たくさんの渡り鳥のように見える。

消え入りそうに儚く、チュールのように優美で華やかな桜は

実は強くて強烈で、魔物のように幽玄である。

 

今まで知る桜のイメージを大きく変え、想像力を大いに刺激してくれる展覧会は

4月29日まで。

GYRE  GALLERY

http://gyre-omotesando.com/topics/

 

 

 

 

 

 

 

 

グルメジャーナリストの友人から「キリさん、フランスから帰国した北村シェフのお店にご招待されました。ご一緒にいかがですか?」という嬉しいお誘いが。

そんなわけで、ウキウキと虎ノ門ヒルズまでお出かけ。

日比谷線の虎ノ門ヒルズ駅の改札を出て、オフィスビルのエレベーターで7階まで。

そして、そこからまた違うエレベーターで45階を目指します。

 

そこは180度東京を見渡す絶景の広がるホールTOKYO NODE。

お上りさん気分で思わず、パチリ。いえいえ、この景色はみんな気分が高揚すると思いますよ。

 

そこからさらに別のエレベーターで49階へ。

降りたところにあるのがフランスで15年修行し、パリ2区のERHのシェフをミシュランの1つ星に導いた噂の北村啓太のAPOTHEOSEです。

 

なんでも、APOTHEOSE(フランス語で最高の賞賛の意味)の名前に値する「日本最高峰のフレンチレストラン」をオープンするにあたり、ソムリエ、パティシエとともに引き抜かれて帰国したのだそうです。

パリで活躍する日本人シェフはどんどん増えているけれど、同じ日本人として誇らしい気分がしますね。

 

さあ、では、そのお料理はというと!

 

美しいことはもちろんのこと、軽妙かつ繊細。

それでいて素材の風味がしっかりと立つ印象的なお料理でした。

 

ウエイティングバーでの冷たい玉露。

ごぼう、ウイキョウ、ベルガモット...。そしてスモークされた羊肉。

それにしても、薫りの記憶ってこんなに残るものなのですね。

そして、その薫りをぎゅっと一品の料理に封じ込めた。

日本のテロワールにこだわったそんなお料理が楽しめるのがこのお店なのです。

 

レストランを出たところは東京を見下ろすプライベートプールが(飲んだ後はもちろん泳げません)。

そして、その向こうにはKEI KOBAYASHIのWレストランが、と。

なんとも贅沢なスペースです。

 

これからフランスに住もうっていう私がいうのはなんですが、

東京ってなんだか楽しい。一夜だけ東京最前線の旅に出たような。

そんな気持ちにさせられるレストランの味を体験できたのでした。

 

APOTHEOSE

虎ノ門ヒルズ TOKYO NODE49階

電話03-6811-2573

http://apothesoe.jp/

 

 

 

 

 

改めまして。

皆様,

先日はカフェ・セナクルにお運びくださいまして、誠にありがとうございました。

 

その勢いに乗って、23年間教室の書庫と棚に収まっていたたくさんの書籍と資料を分別し、教室の引越しを行いました。

運び入れるスペースも限られているので、そこを整理するところから始まって、

きっちり細々したものが新しい収納場所に収まるまで約3週間。

怒涛のような日々でしたが、

これまたみなさんのご協力のもとになんとか先週末に片付き、土曜日は流石に動くことができず床に臥していました。

 

でも、昨日の日曜日は春うららのお天気に誘われて

パリから帰国している友人と目黒の東京都庭園美術館に出かける余裕まで出てきました。ホっ。

 

まずは、この建物が建てられた経緯を少し〜

かつて日本の皇室の方々は慣習に則ってフランス・パリ郊外の陸軍士官学校サン・シールに留学しました。

東京都庭園美術館こと旧朝香宮邸を建てた鳩彦王もその一人でした。

ある日、鳩彦王は、運転好きであるものの大変な運転下手だった(らしい)

北白川宮成久王の車に乗って(当時は道路に穴が空いていたり、

田舎の道はだいぶ荒れていたせいもあるようです)大事故に遭います。

この事故で北白川成久王は亡くなりました。

 

また、この時、最初に誘われた東久邇宮稔彦王は、車に同乗したくないあまり、

わざわざロンドン行きの用事を入れてこの事故を間逃れたそうです。

でも、事故に遭ったことが不幸中の幸で、

その看病にパリを訪れた王妃允子様と一緒に1925年のパリ万博を訪れ、その様式美に魅せたれたことが

日仏の美が融合したこの邸宅の着工へと繋がるのです。

 

というわけで今回の展覧会について〜

今回の展覧会は、40年を経過したこの建物の現在と朝香宮様ご家族が暮らした時代の双方の「姿」にスポットを当てた

「素顔」の旧朝香宮邸の建築、装飾ディテールにフォーカスした展覧会です。

キュレーターさんたちが知恵を絞ったのは、この建物に鏤められたキーワードをAからZまでに落とし込んだこと。

(端的で美しい英語のワードに置き換える努力が見て取れます)

そして、それぞれのキーワードを探っていくと、建物のこだわりは勿論、ご家族の人となりがわかるような仕組みになっています。

 

また、各部屋にそのキーワードにまつわる可愛いいイラストのカードが置かれていて、それを集めて

最後にはそれを自分で綴じて一冊のガイドブックにできるという

「参加型」の展覧会にして楽しませてくれました。

鑑賞者として何度も訪れ、取材のためにくまなく観たはずの建物を、

改めてゆっくり眺めると、感じられるのは竣工してお引越しを済まされて、

わずか5ヶ月後になくなった允子様の女性的な趣味が随所に反映されている女性的な邸宅であること。

さすが、アール・デコの時代が女性の時代であるということを改めて感じられました。

 

また今回だけ観せてもらえる絨毯下の寄木細工の素晴らしさ、また、招聘アーティスト須田悦弘の花(よーく目を凝らさないと何気なさすぎて見落とします)や伊藤公象の陶器の襞もアクセントを加えてくれていました。じっくり鑑賞してくださいね。

 

旧朝香宮邸を読み解くA to Z

~2024年5月12日まで

東京都庭園美術館

www.teien-art-museum.ne.jp

 

 

 

 

 

 

2024年3月3日。

経堂教室クローズに向けて

最後のカフェ・セナクルを開催しました。

 

23年間、お世話になった先生方、また、生徒さん、友人が駆けつけてくれて

賑やかで笑顔の溢れたカフェとなりました。

イタリアからズーム講座をなさってくれた中川真貴先生そして、アルビオン・アートの有川一三先生、西岡文彦先生、思いがけず、心に残るお話をいただけてとても感激しました。

 

 

この方々に支えられてこれまで運営してこれたのだということ。

誰よりも私が学ばさせていただいたことを改めて実感した素晴らしい1日となりました。

 

みなさんで美しいもの、楽しいこと、知らないことを発見し、堪能し、そして分かち合った財産のような日々をありがとうございます。

 

現在、長期ビザ申請中。無事に取得できたら7月にパリに旅立ちます。

それまでに、またお目にかかれたら嬉しいです。

 

桜の季節も間近です。どうぞ、みなさん、明るくお元気に日々をお過ごしくださいね!

 

プティ・セナクル代表

石澤 季里

 

現在、映画『マダム・デュバリー』が今、日本でロードショー公開されて話題を呼んでいます。

そんな映画をテーマに、久しぶりに18世紀にタイムスリップしたいと思っています。

会場は飯田橋の東京日仏学院。対面とズームでお話ししますので、

地方にお住いの方でも気軽に受講可能です。

内容は以下の通りです!

 

映画『ジャンヌ・デュバリー 国王最期の愛人』の舞台、

ルイ15世の愛妾マダム・デュ・バリー夫人の人生

 

Savoir plus arrière plus du film “Jeanne du Barry”

La vie de une maîtresse de Roy Louis XV

 

昨年、フランスで大ヒットした映画『ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人』。ルイ15世とその愛妾をジョニー・デップとマイウェンが演じ、ヴェルサイユ宮殿とシャネルが全面協力した大変豪華な映画が日本に上陸しました。映画の舞台になった18世紀は、摂政がパレ・ロワイヤルに住んだことで再びパリに注目が集まり、女性のサロン文化が開花し、女性好みのロココ様式という芸術スタイルが誕生した時代でもあります。ルイ15世が君臨した1715年から亡くなった1774年までをデュバリー夫人の視点で追ってみましょう。

 

毎回水曜日14:00〜16:00

 

4月17日 1、摂政時代のパリ市民と貴族の暮らし 

 

5月8日  2、読書家の愛妾とサロン文化

 

5月22日  3、デュ・バリー趣味のおしゃれ

 

6月5日   4、愛妾の隠れ家 ロココの瑞宝ルーヴェシエンヌ城

 

6月19日   5、ロココの終焉

 

 

詳しくはこちらまで(春期授業については3月上旬に公開されます)