文字を見れば分るように夜通しって事で、夜通し故人に付き

添うというのが一般的な解釈でしょう。

現在でも死亡診断から24時間火葬できませんが、理由は

完全に亡くなっている事を確認する為でもあります。

我々の経験では家族から臨終の電話が入り搬送準備をして

いると正確に覚えていませんが、多分20~30分後家族から

『戻った』という連絡が来た、、、というのが一度だけあります。

その方は、それからプリンを食べるくらいまで回復しましたが、

半年後に逝去されました。

今でもこんな事が起こるのですから昔は逝去したか、どうかを

確認する為に、一晩中遺体の側に付き添って過ごしたのが

通夜の始まりと言われています。 

一人では恐いので数人で飲食しながら過ごしたとも言います。

宗教儀式を除けば、故人と家族で過ごす最後の夜というのが

もっともシンプルな感覚でしょう。

また線香やろうそくを一晩中絶やさずに過ごすなど、言われて

いますが3.11の震災以来、家族が寝る時は消すべき、との

考えかたや風潮も増えてきました。

葬儀で火事になったら、それこそ大変ですからね。

さて通夜に話しを戻しますが、家族が家族である故人を心から

偲べるのは『葬儀前日の通夜』だと思います。

それは通夜式とか、読経とか、葬儀のような会葬者の焼香では

なくて本当に親しい人達だけで故人の話をする時間の事です。

故人の好きな歌を流し、故人の好きな食べ物をみんなで食べ

故人や故人と一緒に写った写真や動画を見ながら、一枚一枚

場面場面を気の置けない人達でワイワイ言いながら話す・・・

それは、1時間かもしれないし、夜中までかもしれないし、朝迄

話しても話し尽きないかもしれません。

でもそんな時間を過ごした家族はくちを揃えて、葬儀の数日間

一番良かったのは通夜の時間だったと言うのです。

逝去から通夜、葬儀と数日間バタバタとして、親族や隣保など

色んな人達に神経を遣い、終わってみたら故人を偲ぶ時間も

無く葬儀が終わった、、、なんて事だけは避けたいものです。

余計な神経を使う人達にはご遠慮頂き、泣いたり、笑ったり

しながら故人の側で故人を偲ぶ・・・

故人を偲ぶ、故人が喜ぶ、これ以上の供養があるでしょうか?

昼間の葬儀より、夜に行う通夜式のほうが会葬者に優しい、、、

仕事に支障をきたし難い点では確かですが、会葬者への配慮

より、家族が別れを受け入れ、偲ぶ時間のほうが大事です。

また仕事の付き合いや、色々な条件で簡単な葬儀はできない

というなら、家族だけの密葬をして家族全員が別れを受け入れ

てから一般葬を行うか、一日延ばして家族の時間を作ってから

本葬を行えば良いでしょうし、通夜式のほうが会葬者に優しい

と思うなら、通夜の時間に本葬を行う方法もあります。

火葬は翌日、家族だけで行えば良いでしょう。

次回の素朴な疑問は『火葬炉に入る瞬間は見るべし』です。

追伸、NHKほっとぐんま640での放送場面をホームページに

アップしましたので、お時間のある時にご覧ください。

http://ansin-sien.net/nhkhotgunma.html

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