〔感想〕PSM水戸戦の振り返り | 鹿島アントラーズと歩むブログ

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鹿島アントラーズに関する所感・考察を書いてます。 戦術系より、選手プレーや心理、及びクラブ・監督の戦略が中心かも。 ◇専門家含め世論を読まず、自分の思った是々非々にて書いてるので『くさや系ブログ』かもしれません(苦笑)


水戸戦、生観戦して来ました。


入場者数が、発表マターで9576人で、近年のPSM水戸戦@カシマでは頭ひとつ
抜けた観客が集まり、実際ホーム側サポシがほぼ満員で、バックのみならず、
メインも意外な位お客さん入って居たので、今季鹿島の“捲土重来”に対する
期待は、そこから充分窺えたかと。


懐事情的に、スカパーの中継でどれ位触れられてたか分からないですが、
私も前日に書いた「天気も良さそうだし」は、観客的には完全に騙された、
という感じでした(苦笑)。


強みを増してきてる太陽の温もりをも、超強寒風が吹き飛ばしていて、
バックスタンドで見てても、後半の後半あたりは、正直辛かったです(^^;


後ろに通路の入り口無いの分かってても、思わず振り返っちゃいましたよ。
『本当の本当に、風がスタンドを舞っていた』という感じ。
2001年増築後のバックスタンド1階では、初体験の感覚でした。
実際、自宅に帰って来ても、同じ位の寒波強風でしたしね。


1失点目のソガのミスも、“豪風”“無回転ボール”“逆光”という三重苦
はありましたね。まぁ、ソガ程のキャリアになれば、変に同情するより、
「むしろ、シーズン前に課題を出せてよかった」と、よい練習に繋げて欲しい。



・チーム(監督)としての狙い
ちょっと前の項で触れた通り、オリベ就任年に水戸に4-0で勝ったけど、
いざシーズンインしたら、全然J1リーグの結果がダメだった事etcを
振り返ると、
(その水戸戦で野沢が負傷したにせよ、当時の新外国人ダニーロが
 まだ全くJ1リーグに適応できない点etcを、あぶり出せなかった)


負傷の岩政(山村も?)を除くメンバーに主力起用するなら、今回のように
『トレーニングマッチ』という位置付けに徹したのは、私は正解と感じてる。


ここに書いた様に、本音では充孝・前野らも見たかったが、
前回セレーゾ監督時のメンバーを中心に、1つ1つ確認しつつという感じで、
攻撃・守備の今年流プロセスを固めていた雰囲気には、好感を持てた。


試合後のセレーゾのコメントと合わせて、ベンチ・スタンド観戦の選手に対し
「実戦は、こういう感じで戦うつもりだよ」という事を呈示し続け、
鹿島の全員が“同じイメージ”を共有するツールとして有意義だったのでは。



選手関係については、日にち空いてしまったし、3人に絞ります。


・野沢拓也
これは、現地組・テレビ組共に「今年のプレーぶりにて“汚名返上”する」
という本人の気持ちが、大いに伝わったのではないでしょうか。


取り合えず、多くの鹿サポに初お披露目となった水戸戦に関しては、その
気合が空回りせず、きちんと伝わってきた事に触れれば充分かと。



・ダヴィ
今までも何度か見てるはずですが、“自チームの選手(戦力)”として
見ると、やはり新たな発見がありました。


昨年同じJ2でやっていた水戸相手だから逆に、岩政の居ない中で、いきなり
CKからゴールを決めた事は、キッカーの野沢と共に、額面通りの収穫かと。


昨年のジョルジ監督の様に、本当は能力を持っていても、初めにつまづくと、
“新しい人”が本分を発揮するまで時間を要する事は、よくありますからね。


あと、思ってた以上にガタイが良いので、試合序盤に(多分意図的に)
ロングボールを多用してた時に、大迫に行っても、ダヴィに行っても競り
勝っていたし、これはおそらくJ1相手の公式戦でも通用すると思う。


そして、ある意味身長の高さ以上に、肩幅の広さが武器だなと思った。
なので、大迫と同様、1トップとしても使えそうかな、と感じた。
そこに、鹿島の場合野沢や中村という“得点力のあるMF”が居るので、


セレーゾの試合後コメントも加味すれば、「ヤスを入れて中盤を厚くして、
逃げ切りモードに入ったが失敗した」という水戸戦の様な“不慮の事態”に
もし陥っても、今後『打てる一手』が作られるろう、と感じました。



・中田浩二
田中記者のJsGOALレポートしか読んでいないが、中田に触れる感想は
少ないかもね(笑)。


当然、スピードや攻撃バリエーションでは、移籍したイバや前野の方が勝る
と思うが、『左SBが中田、ならではの長所』が、私には印象に残りました。


まず1つは、前半の何処かで、ペナルティエリア近くのゾーンで、
ボランチ張りの守備で完全にボール奪取して、大迫(だっけ?)にパスして
決定機を作りましたよね。アレは、J1相手でも結構脅威になるかも。


あともう1つは、いわゆる『ペースメーカー』としての、彼天性の能力。
イバ・大伍が話してたのとは違う、“新たなSBの役割の可能性”を感じました。


ざっくり言うと“今、ほとんどのチームでDHがやってる役割の代行”を
中田がいれば、左サイドでやってもらえるな、という感じ。
(そもそも、ボランチというポル語の語源が、その役割を指してる訳だが)


当然満男は、昨年後半の自分のパフォに納得してないろうし、今年は
自己管理や調整法を変えて来るろうけど、年齢的に全試合90分出場するのは
段々難しくなるろう事は、否定できない。


他チームなら「もうその役割は、岳に丸投げしても大丈夫じゃない?」と
言えるレベルに、岳も達してると思う(水戸戦で見た感じ、ひと回り身体が
大きくなってる印象を受けたね)が、


「カップ戦のタイトル1つじゃ、誰も満足しない」という、世界的にも
数えられる位しかないだろう(笑)鹿島というチームでは、リーグ優勝争いの
修羅場で、ゲームメークを“丸投げ”したら、まだ早いかもしれない。


その時の受け皿として、左SBに中田がいれば「ここはゲームを落ち着けるべき
場面か、或いは別の選択をすべき場面か」という判断をして貰えるな、と。


左サイドに居るから、中田がボールを受ける時は、基本相手マークは付いて
いない。だから、チームがバタついてるな、とか、停滞してるな、とかいう
鹿島に流れの悪い時に、サッカーセンスも経験もある彼が、うまく一息挟んで
くれたり、あるいはその逆に、老体に鞭打ち(笑)駆け上がったりする事にて、


他チーム選手らが「やっぱり、鹿島は試合巧者だった」とよく言う、
勝利の為に欠かせない、ペースメークの部分を期待できる、と感じました。



試合前に私が書いた通り、前日までペースを落とさずに練習してた影響も
あり、全体的に運動量は少なかったetc、まだまだベールに包まれてる部分
多いが、水戸戦に関しては「まずは、守備の形」という“常道”だった。


昨年のジョルジを全否定する気は無いが、「よい守備から、よい攻撃が
生まれる」というのは、やはりサッカーの大基本の1つだろう。


リーグ優勝奪還目指してるのは当然だし、それだけの戦力も揃ったと思うが、
昨年が11位だったし、一昨年も優勝争いに絡めず、ACL出場権逃してるだけに、
今年はまず『最低でもACL出場権以内』というミッションも、セレーゾには
実質課せられてると思う。


そういう部分も加味すれば、今の所“理想と現実のバランス”も感じられて、
本当に開幕ダッシュできるか、は微妙だが、少なくとも出遅れはしなそうだし、
広義では順調に進んでると言えるかな、と個人的には思いました。