ワリキリの美学 ~ 「傷口にはウォッカ」 | そっとカカトを上げてみる ~ こっそり背伸びする横浜暮らし

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大きな挑戦なんてとてもとても。
夢や志がなくても
そっと挑む暮らしの中の小さな背伸び。
表紙の手ざわりていどの本の紹介も。

相互読者登録のご期待にはそいかねますのでご了承ください。

四十歳、女性、独り暮らし、定職なし、友人ほとんどなし。
たまに実家に帰っても、居場所は物置のような庭のプレハブ。
こんな人に、あなたはどんな印象を描きますか?

それでは、その人が、経済的にはまったく困っていなくて、
高級な部類のマンションに住み、恋人がいたとしたら?

    

そんな「わたし」が、今を、十代、二十代、三十代を語ります。

傷口にはウオッカ/大道 珠貴 (講談社文庫)
¥500 Amazon.co.jp

    

彼女は、

その日にいいことがあれば、明日に踏み出したくなります。
前向きです。

友人の娘の中学生の前向きは勉強になる、と本気で思っています。
どれだけ後ろ向きで生きてきたんでしょう。

人に誤解されるなら仕方ない、と考えています。
自分をしっかりもっているんだか、
  それとも周りとの距離が離れているんだか。

    

彼女は決して不幸ではなく、
むしろ幸福にぐっと近いんじゃないかと思います。

ただ、こうありたいと感じている、1番の幸せを目指さず、
わりきって2番め以降の気ままな幸福にひたっているんでしょう。

そして1番と2番の差が大きいんです。

    

彼女のわりきった幸福は、
どうやらその周りの人には、不幸な姿と映るようです。

でも、
人に誤解されるなら仕方ない、と考えいれば、
決して悪くないんじゃないかなあ。


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