四十歳、女性、独り暮らし、定職なし、友人ほとんどなし。
たまに実家に帰っても、居場所は物置のような庭のプレハブ。
こんな人に、あなたはどんな印象を描きますか?
それでは、その人が、経済的にはまったく困っていなくて、
高級な部類のマンションに住み、恋人がいたとしたら?
◆
そんな「わたし」が、今を、十代、二十代、三十代を語ります。
傷口にはウオッカ/大道 珠貴 (講談社文庫)
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◆
彼女は、
その日にいいことがあれば、明日に踏み出したくなります。
前向きです。
友人の娘の中学生の前向きは勉強になる、と本気で思っています。
どれだけ後ろ向きで生きてきたんでしょう。
人に誤解されるなら仕方ない、と考えています。
自分をしっかりもっているんだか、
それとも周りとの距離が離れているんだか。
◆
彼女は決して不幸ではなく、
むしろ幸福にぐっと近いんじゃないかと思います。
ただ、こうありたいと感じている、1番の幸せを目指さず、
わりきって2番め以降の気ままな幸福にひたっているんでしょう。
そして1番と2番の差が大きいんです。
◆
彼女のわりきった幸福は、
どうやらその周りの人には、不幸な姿と映るようです。
でも、
人に誤解されるなら仕方ない、と考えいれば、
決して悪くないんじゃないかなあ。
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