これでいいのか? ~ 「溢れる春」 | そっとカカトを上げてみる ~ こっそり背伸びする横浜暮らし

そっとカカトを上げてみる ~ こっそり背伸びする横浜暮らし

大きな挑戦なんてとてもとても。
夢や志がなくても
そっと挑む暮らしの中の小さな背伸び。
表紙の手ざわりていどの本の紹介も。

相互読者登録のご期待にはそいかねますのでご了承ください。

暮らしには大きな波と小さな波があります。

進学、卒業、就職、家族が増えたり減ったりといった大きな波。
家庭、職場、友人関係などで起きるちょっとした波。

    

大きな変化のあと、徐々にリズムができてきてきます。
日々の暮らしが落ちついてくると、気持ちが落ち着いてきます。

   これでいいのか。

小さな刺激の中で変わらない日々が続くと、
時おりこんな自問自答をすることもあるかもしれません。

    

40歳になろうかという、ひとりの女性がいます。
訳あって母がひとり暮らす実家にもどります。

十年の母娘の生活になれてきたと思ったら、
弟とその娘が実家に一緒に住むことになりました。

これはそんな物語です。
溢れる春/津島 佑子 (新潮社)

    

主人公カズミの日々が淡々とつづられています。

どこかで「これでいいのか」と思いながら、
ちょっとした変化や波風が、面倒なような、うれしいような。

読みすすむうち、体の芯からゆっくりと温まっていきます。

    

派手な夢や人生の目標などと肩肘はらない、
がんばらない暮らしにも、心地よさがあります。

私にも

外出したり、友人と逢ったり、小さな買い物をしたり、
夕飯のおかずを張りこんだり、たまには小旅行にでたり・・・・

小さな勇気、というか思い切りというか、そんなものが、
時おり暮らしに推進力を与えてくれます。

    

ときどきバカボンのパパが通りすがりに、私に言うんです。

  それでいいのだ。


[end]

***************************************
<----左側の
①「ライブラリーを見る」をクリックし、
②ライブラリの各本の"LINK"をクリックすると
 その本を紹介した記事にとびます。
***************************************
ペタしてね