3連休の初日、午後にどこかにぶらぶらと出ようかと思ったら、
どうやら、横浜はきょう一日、雨模様のようです。
さて、それでは何をしようか、と記事を書いたら考えましょう。
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雨の日はソファで散歩 (ちくま文庫)/種村 季弘
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種村季弘(たねむら すえひろ)さん[1933-2004年]は、
ドイツ文学者で、幅広いジャンルの評論を手がけた人です。
これは、種村さんが亡くなる間際まで自分で選んだエッセイ集。
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本のタイトルとなった章は、晩年を湯河原で過ごした彼が、
体をこわして遠出がままならず、
膨大な蔵書から東京の各地にまつわる作品をとりだして、
それをモチーフに、彼自身が巡らせた想いをつづっています。
想いを巡らせたといっても、本と酒と食べ物の話の合間に、
そうそう、そういえば、
といった感じで文化人との交わりを語っているみたいですがね。
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こんな日には、なんとも魅力的な題名と内容です。
なるほど、
身をわが家においたまま、かつて訪れたり、過ごしたりした場所に、
自由にいききできます。
それでは、
と種村さんにあやかって、
私も同じような時間を過ごしてみるのもおもしろそうです。
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あれっ? まてよ?
私は自分とゆかりのある土地も限られているし、
そこでのつきあいも知れたものです。
ましてやそれにまつわる本なんて持っていません。
そうか!
いま住むこの土地で酌み交わすこ体験がなくては、
ソファー散歩もままなりませんね。
それでは、
しかたありません。善は急げ。
まずは、今夜、飲みにでるとしましょう。
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