リドカイン静注に関するreview

 

Perioperative Use of Intravenous Lidocaine.

Anesthesiology. 2017 Apr;126(4):729-737.

 

リドカイン静注

 

デュプリバンキットを使用した際の血管痛対策として、

デュプリバン投与前にリドカインを使うことはあるが、

術後の疼痛対策として積極的に使用したことはない。

 

しかし、

 

リドカインの静注は

 

痛みを軽減し、

術後疼痛対策としてのオピオイドの必要量を減らす、

 

これにより嘔気軽減し、術後腸管麻痺の期間を短縮させる、

そのため入院期間だって短縮する、

という報告は多い。

 

慢性疼痛の発生率も減少させるという乳腺手術での報告もあるようだ。

 

もちろん差を見出せなかった報告も多くある。

 

 

使用方法の例としては、

 

導入時:1mg/kg bolus

術中:40μg/kg/m

手術終了時:0.5~1mg/mに減量

術後:0.5~1mg/mで継続&経口鎮痛薬に切り替え

2POD:終了

 

といった感じらしい。

 

 

気になるところはリドカイン中毒だが、

その発生はexceedingly rareらしい。

 

硬膜外麻酔ができないような開腹手術において、

術後鎮痛の一つの選択肢となる。

 

ただ、結果を見ていると、臨床的に意味のある差と言っていいのかやや疑問は残る。

また、他の局所麻酔薬ではなく、リドカインじゃなきゃダメ!というものでもないらしい。

 

 

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