引き続きまっちーの話題で(笑) ネーベル後のインタビューです。

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Q: 残念ながらあなたは怪我のためにネーベルホルントロフィーを棄権せざるを得ませんでしたが、何があったのか詳しく説明していただけますか? それと今はどういう状態ですか。

A: まず始めに、僕の演技をお見せすることができずに本当にごめんなさい(ここまでは英語で話してくれました。) 最初の日の曲かけの時にトリプルアクセルでちょっと変なテイクオフをしてしまって、無理やり降りようとして足首と膝をひねってしまったのです。 今は帰ったら練習をスタートできそうな感じにまで回復しているので、よかったです。

痛みはあったけれど痛みを我慢しながら試合に出場することはできたのですが、それだと僕の100パーセントの演技を皆さんに提供することが出来そうになかったし、コーチからもトップアスリートは常に100パーセントの演技をお客さんに提供しなきゃいけないって言われてたから、それが出来そうになかったので悔しいけど棄権という判断をしました。


Q: 昨シーズンは好スタートを切り、しかしそのあと良い結果が続きませんでしたね。自分では昨シーズンをどのように評価していますか。

A: 去年は僕にとってシニアの初のシーズンでグランプリも2戦頂けて、プレッシャーが大きかった。自分をコントロールできなくて、多分そうなってしまったのだと思います。それからtoo much thinking. 振り付けのステファン・ランビエルもコーチも皆僕に言うのが、ジャスト・エンジョイ!なのです。


Q: 2010年のグランプリシリーズの前にあなたはある雑誌で不安な気持ちを明かしていました。今シーズンは違った気持ちでいますか。

A: 不安な気持ちがあったから駄目だったと思うので、今回は前向きに。 ただ100パーセントの自分の演技をお客さんや自分のコーチに届ける、それだけを考えていけたら絶対に成功できると思っています。


Q: 日本には優秀な男子スケーターが沢山いますね。どのように彼らと戦っていきますか。それから今シーズンを含めてあなたの目標は何ですか。

A: 僕が思うに、勝負にこだわるんじゃなくって、ただ僕の100パーセントの演技がそこでできれば良い結果が付いてくる。戦おう、勝とうと思ったときにたぶんtoo much thinking になってしまうから他の事は考えないで自分の100パーセントの演技をやろうというただそれだけを目標にしています。


Q: あなたのプログラムにはストーリーがあるように思えるのですが、プログラムを演じる時にはストーリーのことを考えながら滑っているのでしょうか。 プログラムで観客に何を伝えたいと思っていますか。 それからプログラムのアイデアは誰の提案ですか。

A: ショートプログラムは去年に引き続き「黒い瞳」の音楽を使っていて、ちょっと魅力的で妖しさもある、ダークアイズなのでちょっとダークさもあるような、ロシアのたくましい男性を表現できたらいいなと思っています。

フリープログラムは、ステファン・ランビエルとコラボレーションさせていただいて、「ドンキホーテ」の曲です。 ストーリーとしては最初のパートは自分が好きな女性を探している感じで、セカンドパートのスローのパートは女性を見つけて誘っている感じ。最後のパートでは恋が実って一緒に踊ったり、というハッピーエンドなもので、ドンキホーテはバレエなんですけど、バレエのジゼルっぽい感じです。


Q: そのストーリーは誰の案だったのですか。

A: ステファンです。ショートは宮本賢二さんです。


Q: ランビエルさんとの共同作業はどんな感じでしたか。また彼からは何を学びましたか。

A: 彼はとても有名な人なので一緒にコラボレーションする前には僕はすごく緊張していたのですが、いざ会ってみると本当にフレンドリーでジェントルマンで優しい方だったのでとてもスムーズに振り付けが進みました。 彼からは本当に多くのことを学びましたね。今までの僕がやったことのない表現だったり動きを教えてくれて、僕の表現の可能性を増やしてくれたし、スケーティングに関しても手助けしてくれました。


Q: それぞれの振付師との作業はきっと異なったものだと考えられますが、プログラムへのアプローチという点ではどうでしたか。

A: 振り付けのやり方はとても違いますね。賢二先生は結構さらっと全体を作ってから後から手直しを重ねていくという感じなんですけど、ステファンとは振り付けのテーマに関して結構お話もしたし、ゆっくりゆっくり作っていきました。


Q: ということは、最初の時点ではプログラムがどう仕上がるかが見えない、ということですか。

A: それはどちらにも当てはまることです。どちらの場合も始めはプログラムがどういう風になるかは分かりません。


Q: あなたはとても表現力が豊かですが、バレエやダンスのレッスンを受けていますか。

A: いえいえ、でも表現することがとても大好きなんです。


Q: コスチュームはどのようにして作られているのでしょうか。

A:コスチュームはいつも日本のある決まった女性に作ってもらっています。

デザインは彼女が考える時もあれば、僕とか振り付けの方が考えて出す時もあります。今回の「黒い瞳」はその女性が考えたのですけど、フリーはステファン。フリープログラムは音楽編集から振り付けから衣装のデザインまで全部ステファンがプロデュースの100パーセントステファンプロです。


Q: 過去に憧れていたスケーター、あるいは今憧れているスケーターはいますか。

A: もちろんステファン。ステファン・ランビエルです。でも憧れるだけじゃなくて、憧れるような選手に僕もなっていかなきゃならないので、そうですね、今は憧れるというよりも町田樹という個性を磨いていきたいです。


Q: あなたの長所と短所は何でしょうか。

A: あ~~、難しいなあ。多分・・・表現力も自分で言うのもなんだけどそれなりに持ってるし、技術もそれなりに持ってる。 うまくやったら多分世界のトップレベルと同じ物を持ってると自分は思うけど・・・それが長所、あと表現することが大好き。 だけど試合になったらちょっと弱い自分が見えてきたり、緊張しすぎちゃったり、too mich thinking になっちゃったりして、試合のときにナーバスになりがちだから、そこが自分の欠点・・・そこが改善されたらもっと僕は上にいけると思います。 


Q: スケートのほかには何をやっていますか。趣味はありますか。

A: 本を読むことが本当に大好きです。だからこういう場所で本を読むのが気持ち良いかなあ、と思って。


Q: 何を読むのが好きですか。

A: ミステリーとか自己啓発本です。


Q: 今は何を重点的にトレーニングしていますか。

A: もちろんジャンプもそうなんですけど、コーチから言われているのは、やっぱりスケートは表現するものだからジャンプだけじゃない。 練習ではジャンプはもちろん出来る、でもそれをプログラムに入れて本番で出来るように毎日試合だと思って、毎日お客さんがそこにいると思って、プログラムの練習をしなさい、と言われています。 だから今はとにかくプログラムの曲かけを頑張っています。


Q: ジャンプも入れて、ですか。

A: ジャンプも全部入れてです。 毎日ショートプログラムとフリープログラムの両方の通し練習をしています。 とてもハードだけどとても良いトレーニングです。


Q: あなたはコーチを変えて今はアメリカでトレーニングをしていますね。今のトレーニング地の何が気に入っていますか。

A: 今のところはとても環境が良いんです。僕は今レイクアローヘッドっていうところのアイスキャッスルというところでトレーニングしているんですけど、アイスキャッスルはここみたいで(と周囲を手で示して)スケートに集中できるんです。


Q: 日本のお米は恋しくないですか。

A: イエス! イエス! イエス!(笑)ヨーロッパのもそうだけどアメリカのお米と日本のお米は全然違います。


Q: 今は家事も自分でしなければいけませんね。家事で何が好きですか。

A: コーチのところにホームステイしてるから、スケートしかやってないです。 あと英語の勉強と。


Q: それはラッキーでしたね。

A: はい、そう思います。


Q: アメリカではもう何か見に行きましたか。

A: いいえ、スケートだけやっています。


Q: 時間が無い?

A: そうですね。


Q: スリルのあるものなんかは好きですか。 ジェットコースターとか。

A: はい、大好き。 遊園地とかも大好き。


Q: ファンの皆さんに何かありましたらどうぞ。

A: 今回、僕自身もここで滑ることを楽しみにしていたのに自分の演技を見せることができずに、僕も悔しいし、本当にごめんなさいという気持ちでいっぱいなんですけど、まあまだ今シーズン始まったばかりなので、この悔しい気持ちを一回リセットしてまた一からやり直して今シーズンは絶対成功できるように頑張りたいと思います。


Q: 成功を祈っています。 今日はありがとうございました。

A: ダンケ・シェーン(ドイツ語で

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久々のインタビューですね。心境を聞けて嬉しいな♪