昨日の飲みすぎで胃腸にダメージが残っている絆を作る飲食コンサルタントの高田佳昭です。

今日は書籍の紹介お店をやる人、やっている人はぜひ読んだ方がいい良書です。
おいしいから売れるのではない 売れているのがおいしい料理だ/正垣泰彦
¥1,470
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タイトルがかなり挑戦的で、サイゼリアを格安ファミレスって程度にしか思っていない人にとっては、なんだと思わせてしまいますが、この辺も一種の炎上マーケティングなのでしょうね。
著者はサイゼリアの創業者で、1代でビッグ飲食チェーンを作り上げたのですが、その経営の秘訣が書かれています。
彼の根幹にあるのが、科学的な経営をする!』です。
経営判断はすべて実験であり、実験である以上仮説、検証が必要だと言っています。その考え方は非常に合理的で、特に驚かされたのが、商品の品質の上げ方。

-------------------一部抜粋----------------------

まず、あなたの店の料理名を縦に順に書き出し、それぞれの使用食材を料理名の横に書き出してみよう。弊社の「ミラノ風ドリア」なら米、牛乳、バター……となる。
 すべてのメニューを書き出してみると、ほとんどのお客様が食べている食材が分かるはずだ。それは卵や玉ねぎ、あるいは、水や米といったものかもしれない。
 ほとんどの人はメニューそれぞれをもっと売るにはどうするか、という視点から考える。しかし、どんな食材をお客様が口に入れているのか、というデータに 変換してみると、店の料理をもっと売るには、最もお客様に食べられている食材から順番に品質を良くしていく方が効果的かもしれない、という仮説に気づく。

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 科学的な経営をすることで、思い込みを排除しより効果的な戦略を打ち立てるのです。それがタイトルにつながるのですが、『美味しい=客数』という解りやすい指針に表されている訳です。
 正垣氏は食材に対するこだわりや、人材に対する考え方、改善、効率化へのアプローチなど、考え方には哲学があり経営者としてのビジョンがありました。この本を読んだ上でサイゼリアに一度行ってみると、まったく違う見え方ができると思います。