本日は、永生病院、南多摩病院、セントラル病院の松濤・本院をまわり、全国医療経営士実践研究大会に参加するために金沢へ向かいました。

第4回全国医療経営士実践研究大会に参加しました。
冒頭、吉原代表理事の代理で小林利彦代表理事代行が主催者挨拶をされました。
吉原健二代表理事が体調不良により出席かなわぬため、代役を努めます。第4回目の実践研究大会、全国から多くのご参加ありがとうございます。北陸新幹線が開通して、金沢には大きな目が向けられています。
荒天の中で第1回がスタートしたこの大会も、神野先生の掲げた「新しい地域医療の実現」をテーマに第4回目が開かれます。
従来は10数名の発表でしたが、今回は18名の発表があります。
また、これも神野先生の発案で、発表だけでなくディスカッションをもうけるので、発表者とのコミュニケーションをとってほしい。
この大会が医療の発展のためにおおきな役割を果すように、吉原代表とともに期待したい。」

 

大会運営委員長の神野正博先生が、
「小林代行がおっしゃったように、北陸新幹線開業以来、金沢が輝いております。新幹線の中のメロディも新たになりました。能登には金箔を施した車両も走っております。
少子高齢化への対応、プライマリーバランスの黒字化を目指すなかで、社会保障がどうなっていくかが問題になってきています。診療報酬の改訂、療養病床の問題、消費税問題など、目前の課題が山積しています。
病院の患者様はどこからきているか?地域からです。
地域が衰退して、住む所がない、買物をする所がないとなると、患者様もいなくなってしまいます。
また、病院側が救急ができない、小児医療ができないとなると、患者様がいなくなってしまいます。
地域と病院は表裏一体です。病院に何ができるか、地域に何ができるか。
病院、医療経営、パートナー企業、それぞれが医療を考える必要があります。
医療経営士の約3,000名になりました。
本日は、日本病院会堺常雄会長日本医療法人協会加納繁照会長全日本病院協会からは副会長の私がと、この手の会にしては、多くの役職者が集まっています。幸いな事に天気が悪いので、明日の15時までは大会で学習をしていただいて、終わってから兼六園でもご覧になってお帰りください(笑)。」とご挨拶されました。

続いて、基調講演として、一般社団法人医療経済研究・社会保険福祉協会医療経済研究機構所長の西村周三様が「地方創成の推進に向けて今、我々は何をすべきなのか」と題して講演されました。

主な論点は以下の3つ。
・ 注目されていない人口問題の論点
・ 地域包括ケアにどう取り組むか
・ 常識を越える発想を
90歳を超えると、医療費・介護費が2倍、3倍になる。
健康寿命と平均寿命の差。要介護になるかもしれない期間をどうするか。
長寿リスクへの対応。介護、病気対応、通院不可能、認知症リスク。
医療経営士が考えるべきこと。
「若年・健康」高齢者の活用。家族から地域への相互扶助の転換。フロー経済からストック経済へ。
地域の資産の有効利用(ex.廃校の医療・介護施設への転換)
コンパクトシティと地域包括ケア(ex富山市、超高齢社会で利便性の増加(輸送手段の整備)、徒歩社会→健康増進、介護予防。地域ぐるみで認知症ケア。反面、周辺都市は車社会になる。
  医療機関が掲示する日本的生活モデルの必要性。



特別講演として、文科省高等教育局医学教育課(前厚労省医政局地域医療計画課)佐々木昌弘 企画官が講演されました。
次の5つの柱で、現在の医療法、社会保障制度、医療計画、地域医療構想策定、地域包括ケアシステム、病床機能報告制度、診療報酬などを話されました。
・歴代医療法改正の目的は何か
・昨年の制度改革の狙いは
・地域医療構想とは何か
・報告制度との関係は
・「私は」何をすべきか

 

休憩をはさんで、研究発表会です。川渕孝一審査委員長がご挨拶されてから、審査委員の紹介があり。

 

医療経営士による演題発表になりました。
 

 
    
 
 
発表終了後、場所を移して懇親会になりました。

冒頭、多田宏理事より、「本日は、吉原代表理事が出席かなわぬため、代わって挨拶させていただきます。本協会の会員も3,000人になりました。受験者ベースになると12,000人です。益々認知度があがっていると思います。本日の発表、素晴らしかったです。益々レベルアップして、研鑽を積み、進歩していただくように期待いたします。」と挨拶されました。

 
次に来賓として、堺常雄日本病院会会長より、「なぜ、ここに日病の会長がいるのか?とお思いでしょうが、日病はこの会の後援もさせてもらっていますし、日病の相澤孝夫副会長は、当会の理事をさせていただいております。何より神野先生にお誘いいただいたら、来ない訳には参りません。4回目の今大会で、ますますレベルアップした発表を聞かせていただきました。
ひとつお聞きしたかったのは、医療経営士になられた方の院内での評価です。もし、評価が低いようでしたら、私の法人にすぐにでもきてください(笑)。
神野先生は、北陸の田舎にいる割には、ものすごく先進的なことをされていて、すごいと思っております。この高齢社会でどう対応されるかを楽しみにみております。若い方々が素晴らしい見識をもって発表されたことは、医療界にとって明るい材料です。」とご挨拶がありました。

続いて、秋野豊明北海道支部長が、「北海道支部は今年できた新参者ですが、会員は100名を越えており、益々切磋琢磨して医療・介護のために地域を支えていきます。とご挨拶されました。
次に、私が、関東支部長として、「第一回の東京大会の担当は私でした。ミゾレまじりの荒天で、人も少なく学園祭のようでした(笑)。まるで、今の東京の病院を予感させるような状況でした(笑)。本日は、審査委員という大役をおおせつかり、さぼれない状況ですが、若い医療経営士の素晴らしい話を聞いてありがたい気持ちです。国は、地域医療構想と地域包括ケアシステムを2つのエンジンとして、日本の医療と介護を進めていこうとしています。それを実現するためには、財務経理、人事総務、経営企画、そして工法をしっかりしなければなりません。これができるのは、医療経営士の方々です。本日のテーマでもある地域医療の現実にむけて、彼らが中心となって、地域の方々が、幸せに平和に暮らせるように願っております。」と挨拶させていただきました。

続いて、神野大会長の音頭で乾杯になり歓談になりました。


  
能登で27年続くJAZZフェスにちなんだJAZZの演奏と、北陸の日本酒で宴は盛り上がり、
歓談は大変もりあがりました。