稽古場日誌(森田成一) | AND ENDLESS 稽古場日記

稽古場日誌(森田成一)

稽古開始から時間が少し経ち、この劇団にもだいぶ慣れて来ました。皆さん良くしてくれてとても楽しくやっております。

しかしながら。

今までいろいろな所に顔を出してきましたが、こんなに変わった所は初めてです。
劇団といえば、座長を頭にビシッとした統率がとれた、上下関係のハッキリした社会です。一目で誰が一番上でで、誰が一番下か分かるものですが、ここでは今もってサッパリわかりません。
さしたる命令系統があるわけでなく、個々が自由にやっております。しかしそれで場がバラバラというわけでなくスムーズに事が運んでいるのを見るに、一人一人の個性を尊重しつつ、一人一人が自分で考え、責任を持って行動しているのだなと感じる次第です。
それは演技にしてもそうで、座長はあまり支持を出さず、基本的に役者個々人のプランと、感性に任されております。

これは一見、「しばりが無く、楽そうだ」と勘違いしがちですが、全くその逆です。
演技に関係する全ての善し悪しはもちろん、表現することに至るまでの自分自身の善し悪しも、全て自分で判断し、決定し、責任を持ち、行動することになるのです。

凡そ自由とは本来的にそういうものです。履き違えた自由は単なる横暴であり、暴挙に繋がります。自己耽溺や自己陶酔では舞台に立つ意味が見出せません。

しっかりとした自己を持つ、この勇猛たる野武士のような皆さんと、さらに魂の闘いをしていきたいと思います。

そんな劇団をイメージして写真を作ってみました。ではでは。
$AND ENDLESS 稽古場日記-森田0402

あ。書き忘れてた。

座長、野菜を食べなさい。