「随意運動」と「反射運動」 | 「魂が震える話」ブログ

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「随意運動」と「反射運動」についてのお話しです。


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この間、相撲を見ておりましたら、解説者の誰かがこういうことを言っておりました。


「自分で考えて技を出す時にはまあ半々くらい、失敗をする時が半分、うまくいく時が半分くらいだろう。


何も考えないで自然にやっておる時の技というものは、だいたい百パーセントくらい、だいたいうまくいく。


考えてはうまくいかないが、考えないでやった時の技はうまくいく」


――こういうことを言っておりました。


これは大変に面白いことで、だいたいピアノでもスポーツでもそうでありますが、普段あまり練習をせずにその時だけうまくやろうと思っても、実際はうまくいかないようになっておるのであります。


だいたい人間の運動とか芸とかいうものは、学問的にもそういうふうになっておるのであります。


それを難しい言葉で申しますと、考えてやる運動は「随意運動」でありますが、この難しい運動は、初めはすべて考えて覚えるわけで、覚えるというか考えて覚えるのであります。


それを考えなければできない程度の覚え方ではまだ芸が身についておらんのでありまして、それでは、本当の意味でその芸をこなしたということにはならんわけであります。


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平澤 興 講話選集「生きる力 人間、この不思議なるもの」

平澤 興 著

致知出版社より

http://www.dokusume.net/shop/product/pg154736.html


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ピアノを覚えるときも、初めは頭で覚え、考えながら弾きます。


そしてそれを何度も何度も反復練習することにより、自然と身体が動くようになります。


これを「反射運動」といいます。


ピアノに限らず、スポーツでも仕事でも同じことが言えます。


例えば接客だとしても、反復練習して会得した所作や振る舞いは、自然と普段から「反射運動」として反射的に出るものです。


接客業の人が、休日に食事に行って、全然関係ないのに「いらっしゃいませ」をつられて言ってしまいそうになるとかね。


だから、素振りやキャッチボールといった誰でも出来ることを、何度も何度も反復練習して身体に覚えさせた人ほど、結果を出して行くのでしょう。


努力は裏切らないというよりは、「努力を積んだ身体は、反射を裏切らない」のでしょう。


もし何かの能力を向上させたかったら、最初は意識しながら考えながら、何度も何度も繰り返し練習するのが一番の近道ですね♪



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「魂が震える話」


発行人:けい