平成25年8月9日~8月11日、ミルクババアを卒業した母との東京物語、後編である。
 →ミルクババアとは?
  (参考記事)『私が伯母さんになっても。』『私が伯母さんになっても。その2。
        『ミルクババア卒業旅行~前編~

8月10日。
本来ならばこの日は、夫と三谷幸喜の文楽を見に行く予定だったのだが、

$感傷的で、あまりに偏狭的な。

 ↑これ。『其礼成心中』

急な母の来訪により、誰と誰が行くか、で揉めていた。

母「私、家で留守番しとくけえ、2人で行っておいで~」
私「あ~、そう~?じゃあ、そうする?」
夫「いやいや、2人で行ってきなよ。」
母「じゃあ、私、行く~。」

3秒で決定。
相手が遠慮がない人だとさっさと決まる、と。

母「その代わり、お昼ご飯はおいしいもの、作ってあげるで~。
  夫くんの誕生日パーティじゃ。」→まだだいぶ先ですけど??
夫&私「わ~~~~いヽ(゜▽、゜)ノ」
夫「じゃあ、腹をより空かせるためにちょっと走ってくるわ。」→時々ジョギングする人。
私「じゃあ、私、ちょっと寝てるわ。」→いつも寝る人。

履歴書の趣味の欄には「趣味:読書」と書いている私だが、
本来ならば「趣味:ごろ寝」と書きたいくらいである。

母「なにいよん(=何言ってんの)!あんたは手伝わんといけんで。」

なんだよ~。
ゴロゴロしてようと思ったのに~。
ぶぅ~~~~。

しかしここがチャンス!とばかりに、母の料理する姿をなんとなくチラ見。
一つ気づいたことがあった。
それは食事中に発表することにしよう。

母「夫くん、まだ帰ってこんの?」
私「いつもはだいたい1時間くらいで帰ってくるんだけど、ちょっと遅いねえ。
  ま、何かあったら(熱中症で死亡とか)連絡あるよ。」
母「本当は帰って来とるんじゃねえん?」

と寝室を覗きに行く母。

母「おらんわ~」
私「いやいやいやいや。うち、そんなに豪邸じゃないから!!!!
  帰って来たらわかるって!!!」
母「あ!ベッドの下に落ちてるとか。」
私「それ、私だし。」
母「あはは、あったあった、そういうこと~。懐かしいわ~。」

わたし、小学生のころ、従兄とベッドで寝ていて、
ベッドと壁の隙間に挟まって抜けなくなったことがありまして。

母「それでも寝よったんよな~」
私「そうそう。お兄ちゃんが『あもが挟まっとる!』って騒いでる声で起きたんだ~。」
2人「あはははは!!!!」

盛り上がる懐古話に、夫、忘れ去られるの巻。

と思ったら帰って来た。

母「倒れとるんじゃないかって、心配しとったんで~」→ウソコケ。
夫「帰ってくる途中、無性にトイレに行きたくなって、コンビニ寄ってた。」

コンビニに 寄った分だけ タイムロス。


感傷的で、あまりに偏狭的な。

母「できあがり~」
夫「待ってました!!!」
母「あっ。ナスが倒れてしもうた(笑)」


感傷的で、あまりに偏狭的な。

私「食べる前にちょっと写真撮らせて~。」
夫「早く早く。料理が冷めちゃう。」

私「・・・毎度毎度、温度が温度が、うるせえ。」
母「夫くんは猫舌じゃないんじゃなあ。私ら猫舌じゃけえ。」
私「そうそう。みそ汁とかも冷まして飲みたい感じだよね。」
母「いや、それはナイ。」

いきなり母の背信行為。
仲間だと思ってたのに!!!


$感傷的で、あまりに偏狭的な。

母「今日のメニューは
  えびしんじょう(えびはわざわざ事前に岡山から送ってきていた。)、
  なすの柚子味噌オーブン焼き
  和牛ステーキ
  ごぼうのきんぴら で~す。」
夫「いただきま~~~~す!!!!うま~~~~い!!!!」 

私「和牛ステーキ(塩こしょうで焼いただけw)とお味噌汁は私が作りました~♪」
母「みそ汁おいしいわ。あんた、ええ味出しとるなあ。」
私「エヘヘ。テレテレ。いつもの1.5倍、気合い入れてみました。」
夫「いつもは・・・?」

母の味が大好きな夫。
パクパクモグモグひたすら貪り食う。

夫「全部ちゃんと作り方覚えた?」
私「まあ、なんとなく。おほほ。
  あ、そうそう。ひとつわかったことがあったんだ~。
  お母さんって結構マメに味見するんだね。細かい部分まで。」
母「そりゃ、要所要所で味見せんと最後に帳尻合わんかったら大変じゃろ。」
夫「つーか、あもちゃんはいつもどうしてるわけ。」
私「だいた~い、てっきと~で~す。パッパッパ~みたいな。
  でも味見はするよ~。一回は必ず!!
  今日のみそ汁はちゃんと最初と最後、味見したけど。」→気合い1.5倍注入分。
母&夫「・・・・」

より母の味に近づくため、これからは味見、ちゃんとすることにします!今更!

◇◆

その夜は三谷幸喜の文楽を観に行ったのだが、それはまた後日、演劇評にて。

◇◆

そして帰岡の日(8月11日)。

感傷的で、あまりに偏狭的な。

もはや恒例。
母が大好きな『つばめグリル 品川店』でランチ。
おいしいハンバーグで腹を満たして、岡山へ帰るのが至福の幸せだそう。


感傷的で、あまりに偏狭的な。

母「お腹いっぱいになってきたけえ、パン、中のやわこいとこだけ食べるわよ~。
  マナー違反でごめんよ~ぅ。」


感傷的で、あまりに偏狭的な。

あ~あ~あ~あ~。
なんかトンネルみたいになってる!!!
戦後の小学生か。
 →戦後の給食で出たコッペパンは、外側が激マズで中だけ食べてたの~。by 母


このあと、私がハンバーグに添えられたクレソンを最後にバリバリ食べていると、
「あれ!?私のハンバーグにクレソン、あったかしら??」
と言い出した母。

知らんがな。

食べた記憶がない。きっと店員さんが付け忘れたんだ。と言い張る母。
食べた記憶がない。きっと食べたことを忘れたんだ。と言い返す私。

消えたクレソンの行方。
しかしそれを確認する手だてはもうない。

てな感じで熱く繰り広げられたクレソン論争、
なんとこの2週間後、このクレソン論争をまた繰り広げることになろうとは、
このときは思いもしなかったのであった。。。。


ハンバーグを思い切り堪能し、満足した母。
ミルクババアという重責から解かれ、
足取りも軽く、腹は重く、品川から無事、帰っていきましたとさ。


(おまけ)

$感傷的で、あまりに偏狭的な。

品川駅でかわいらしいポストを発見。
ここで投函したら、消印もちょっと変わった消印を押してくれるのかなあ。