磐船を歩く 2 | あもん ザ・ワールド

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君へと届け 元気玉

放浪日:2013年5月26日

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磐窟の中には鳥居が建っており神社らしく厳格な世界が描かれていた
岩が重なり作られたこの世界は人工的に作るのはかなりの労力が必要だ
古代からの地殻変動と天変地異を利用し神が創ったのだと理解することにしよう
さすがの大阪人でもここまで神掛かった造形物をわざわざ作らないだろう
神の創った造形物はそこに光と影を導いていた
無言なる神の教えがそこで聞こえる気がしてきた
ここでは神に遠慮して少しだけでも元気を授かろう



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しかし、乱暴に描かれている白いペンキの矢印
分かりやすのは分かりやすのだが、神の造形物に落書きをしているみたいだ
光と影が導き出す幻想的な世界に乱暴な矢印がやけに目立つ
まだ、高架下に書かれたDQN君のスプレーアートの方が芸術的である
あもんは必死に矢印の無い幻想的な神の造形物を探した
しかし、辺りは矢印だらけ


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『う、うん、分かりやすいのは、分かりやすい。こっちへ行けばいいのやろ』


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『って、狭っ!』



暗い岩窟の中で、煌々と輝く岩を見つけた
この岩はただの岩である
しかし、この時期にこの時間にこの天気でこの岩はスポットライトを当てられたように光っている


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そして、この岩を見れることが出来るのは“今”しかない
一時間も経つと日の位置が変わり、この岩はここまで煌々とはしないであろう
この煌々さを演出するのが影だ
この影こそ人間には決して作れない神の領域だと考える
影を作る遮蔽物と太陽の光
これも一生のうちで“今”しか見られない贅沢な瞬間である
そして、そこに加わる矢印
矢印もここでしか見ることができない贅沢ならくがきだと思い始めて来た


『なかなか、やるやなかいか…』

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『よし次や、狭っ!』

この岩を積み上げているのか、引っかかっているのか、それは神しか知らない
頭上にある大岩を見つめすぎたら、こっちに落ちてくるかもしれない
いや、この岩の周りだけ無重力空間が存在しているのだろうか?



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そんなことを考えていたら、不思議と元気になってきた
元気が出て来たら、遊ぶしかない
あもんは神の創った造形物と遊ぶことにした


パワースポットに来たら何でもできる気がする


こんな巨石も軽々と持ち上げられた

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そして、カメハメ波だってここでは放つことができるんだ


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魔貫光殺砲も打てた

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クリリンは俺が守る!!

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そして、失敗も良くある

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さて、元気が出て来たところで更に進もう
あもんは次なる矢印を見た



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『それは書き過ぎやろ!しつこいねん!』

しかしその後、このしつこい矢印に納得をした

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『えぇぇ?ここッ!?通れるんかい?狭すぎやろ!!』

もうここまで来たら、修行である
この未来が見えない小さな入口に入る勇気が必要だ
しかし、この修業をやり遂げるしか帰路はないのだ
引き返すことは神に申し訳ない



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急な下り坂に開くこの岩には湿気による水滴が付いている
どの公園にも無いこのスリリングな滑り台
久しぶりに滑り台で興奮してしまった


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もうこの矢印の存在にも慣れて来た
今更、注意と書かれてもドキドキはしない



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修業岩でドキドキした感情を覚ましてくれそうな光がまたあった
それは、北斗の拳でラオウのラストシーンの時の様な光があった


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『我が生涯に 一片の悔い無し』ラオウよ安らかに眠れよ

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そんな写真を撮っていると『ぎゃーーー』という女性の叫び声が聞こえた
どうやら、彼女らも修業岩に挑戦したみたいだ
そして、彼女らはこのラオウの光の写真にも心霊写真のように映っていた


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さらにあもんが元気玉ポーズをとっている時に彼女と目があったのだ
そしてようやく御神体に辿り着くことができた


『よし、やっとか、どれどれ』

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『ちっちゃ!』

今までのスケールのびっくりから拍子抜けするような祠がそこにはあった
せっかくなんだから、もっと大きく作って欲しかった
とても面白いパワースポットなんだから、最後にもうひとつパワーが欲しかった気がする
しかし、これが大阪人の作った磐船神社だ


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磐窟を抜けると天の岩戸がそこにはあった
『日本に天の岩戸がどんだけあるねん!神様は隠れすぎやろ!』とは突っ込まずに
『個人的には宮崎県の高千穂の天の岩戸が世界観が一番あるな』と思った


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『よっしゃ、まだまだ歩くか!』


磐船神社でパワーを授かったあもんはいつもの旅スタイルに戻っていた
もう歩きたくてしょうがない
大阪人に広島魂を見せたくてしょうがない
磐船神社からさらに山中へと続く坂道を登り始めた


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この辺りは“府民の森ほしだ園地”となっており、多くの大阪市民がハイキングを行っていた
相変わらず、すれ違いざまにクスクス声が聞こえる
この広島魂を梅田の地下で披露したら爆笑が起こるのか?とも勘違いしたぐらいだ
40分ぐらい歩いただろうか?目的地にたどり着いた
あもんの目的は“星のブランコ”だった


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『星からブランコが掛かっているのか?星がブランコに乗るのか?てか、今、昼やし!』
と突っ込もうと思いついた星のブランコは真面目な人道吊り橋だった
しかも、全長280m、最大地上高さ50mという国内最大級の立派な吊り橋だ


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正直、あもんはこの時までこの橋の存在を知らなかった
そんなに凄いモノなのか!帰宅後調べてみたら、長さも高さも日本一では無かった
“木床板を持つ歩道吊橋として国内最大級”と記されてあった
『うん、確かに…最大級やね…』
『でも、この橋を見て感動したのは確かやで!!』



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気付けば、急な歩き旅は3時間を経過していた
何の準備もしていなかった為、取った水分は私市駅で飲んだアイスカフェオレだけだった
今日の大阪の最高気温は29℃
そろそろ熱中症の危険が出て来た
確かに体中が熱い
汗が全部出て、汗をかかなくなってきた
水分補強をしなければ…
そしてようやく辿り着いた自販機


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『170円、高っ!』
『なんで普通より20円アップやねん!しかも売り切れやし!!』
『福島激安自販機を見習え!10円やぞ!!』

どうやら、大阪人は売れる場所では高くして儲け
売れない場所では安くして儲ける主義らしい
さすが、大阪。もうかりまっか?が正義


あもんは帰路に着く為、私市駅へと歩いた
途中で100円自販機を見つけ
100円の有名メーカースポーツ飲料で熱中症は逃れた
そして私市駅で2本目のジュースを購入


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悟空の缶が欲しかった
最後に悟空が元気玉をくれた!とオレンジ色のTシャツで締めたかった
ポルンガって…
久々に思い出したけど、ナメック語で“夢の神”って意味やったんやね


帰りの電車はもちろん、トーマス電車♪



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写真を撮っていたら、電車の入口が閉まりそうになった
焦ったあもんは走って乗車
その時、目があった女性は何故か大爆笑

『えっ?どこから見てたの?自由人で大爆笑?広島魂はアングル的に見えんかったと思うけど…』
と、椅子に座った急に恥ずかしくなり、上着を羽織った
汗はまだ流れ続けているが、恥ずかしさに耐えられない


『今日はご乗車、ありがとうーーー』
とリアルトーマスの案内音声が流れた
『トーマスは車掌ちゃうやろ!でもエエ声やな~』
と突っ込みたかったが、前の女性の目線が気になり
恥ずかしくなったので止めた


あもんはまだまだ
生粋の大阪人には程遠いようだ…



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おわり


『せやねん!ここが大阪やねん!』
大阪の未来はきっと明るいだろう