豊明節会(とよあかりのせちえ)とは、新嘗祭の翌日行われた天皇臨席の宴のこと。本来の新嘗祭は十一月の下卯の日(三つ卯の日があるときは中卯の日)でしたから、豊明節会は辰の日のことでした。(大嘗祭では間に二つ節会が入るため午の日となる)


平安時代、天皇が新嘗祭の翌日、豊楽院(後の紫宸殿)で新穀を食し、諸臣にも賜った儀式が始まりのようです。つまり、分かりやすく言えば直会的集まり。この日からその年の新穀が食べられたわけです。


これ新嘗祭とセットで覚えると分かりやすいです。新嘗祭の日から新米(新穀)が食べられる!と考えている人も多いと思います。実際私も最初に新嘗祭のことを知った時、そう考えました。でもよく知れば、新嘗祭の夜はまだ儀式が終わっていないのですから、当日ではまだ早いのです。貴方のために貴方の代わりに神に感謝の祈りを捧げている方がいるのに、そのお方を差し置いて先に「頂きます」なんてできないですよね。


ということで、本日からが新米解禁日です。


飲食店さん、ワインの解禁日を祝うなら、日本人なら、日本なら、新米解禁日を祝いましょう!!


天皇陛下に新嘗祭の感謝をして美味しいお米他の新穀を頂きましょう。


また、勤労感謝の日が、新嘗祭に戻るときには翌日も豊明節会としてお祭り日としてほしいものです。


最後に豊明節会の桜町天皇の御製を二首。


新嘗の赤丹(あかに)の初穂諸人に
豊の明かりの今日(けふ)たまふなり
(寛保元年)

元柏(もとがしは)白酒黒酒(しろきくろき)を打ちそそぎ
新嘗まつるあかつきの空
(寛保二年)