2012年/アメリカ・チリ/89分
監督:ニコラス・ロペス
出演:イーライ・ロス、ニコラス・マルティネス、アリエル・レヴィ、アンドレア・オズヴァルト、他
おすすめ度(5点中) → 4.1点
――― あらすじ ―――――――
チリに旅行に訪れた男3人組。バーでナンパした女性3人とイイ雰囲気になった時、未曽有の大地震が彼らを襲う!地震によって倒壊した刑務所から大量の凶悪犯罪者が街に放たれ、街は地獄絵図と化す!!(“シッチェス映画祭”ファンタスティック・セレクションのサイト
より)
――― 感想 ―――――――
“シッチェス映画祭”ファンタスティック・セレクション。1発目は「アフターショック」です!
アメリカ人観光客のグリンゴは、チリ人の友人ポヨとアリエルに案内され、男3人でチリ観光をしていた。
▲アメリカ人のグリンゴ(中)と、チリが地元のポヨ(左)とアリエル(右)。
製作総指揮も兼ねているイーライ・ロスが、グリンゴ役ですね。
▲3人は女3人組をナンパし、6人でそれは楽しそうに観光するわけですよ。
ちなみに冒頭からクラブの映像なんですが、カットのつなぎ方が実際にこーいうところに行った時の人間の目線と同じような流れで構成されている気がしてね。もしそうだとしたら芸が細かいなーなんて思っていました。
でも楽しいのは前半だけ。クラブでドンチャンやっている時に大地震が起きてしまうんですね。
それで街中が大パニックになってしまうんです。こっから物語のテンションが一気に変わります。
なぜなら、地震で建物が倒壊しているだけならまだ良かったのに、津波警報は鳴るし、最悪なことには刑務所から囚人が逃げ出してしまい、街は無法地帯になるんですね。
そもそも、タイトルのアフターショックとは“余震”の意。なんとも嫌なネーミングじゃないですか。
▲前半のうかれテンションから一転して、急に血みどろになってしまう。
▲倒壊した建物の下敷きになったり…。
▲囚人どもは女に飢えているから、女を引き連れている主人公たちを追っかけてきたりするんです。
見つかったら、終わりなわけですね。このドキドキ感たるや、もー心臓に悪い悪い。
▲もちろん、時には相対しなければならない。
▲集団だからまた質が悪いんですね~。その残虐非道っぷりは最低でしたよ!(映画的には褒めてます)。警察の車両は燃やすわ、女とっつかまえてレ●プはするわ、ガソリンで人を焼き殺すわ、観ていて嫌な気分になりますね。
あと、囚人がいるっていうんで、街の一般住民もピリピリしていてね。主人公たちが助けを求めても、「お前ら囚人だろ?服を脱いだら方に刺青とかあるんだろ?」とか言ってて全然警戒を解いてくれないのです。
▲とまぁ中盤以降ずっと息苦しいテンションが続くので、もー酸素が薄い薄い。
▲果たして、無事生き残れるのか?
ちなみに映画が終わった後、近くの人が「津波くるの遅くない?」って言ってたけど、自分はあまり気にならなかったです。
あと、あんまり書いてしまうとアレなんですが、正直かなり後味が悪い映画でした。前半であれだけコミカルでキュートな人間模様を見てすっかり登場人物が好きになってしまった後で、あの展開はね~。ドンヨリしてしまいましたよ。
というわけで、前半はエロ目線!中盤以降はサバイバル目線でとても濃厚な89分でした。
エグイ描写もいっぱいあるので、苦手な人は注意です。まぁ、そんな人はこの映画祭に来ないか(笑)。