二重外交が、国益を損ねることすら理解できない玄葉外相 | 佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

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 昨秋以降、諸般の事情により、自宅にテレビ受像機を置いていないので、社会の出来事に関する日々の情報は、主にインターネット上で得ています。それにしても、政治に関する日々の情報は、読んでげんなりさせられるものが、多すぎる。

 「中井洽・元拉致問題担当相が、北朝鮮の上級官僚と接触することを検討していること」自体も、かなり国益を損なうことであるが、政府が何らかの外交交渉を検討している段階で、それが、いとも簡単に漏洩することも、甚だ国益を損なうことである。

 民主党は、二重外交が国益を損ねることを、理解できない人の集団である。全ての外交交渉は、窓口を一本化して行わなければならない。つまり、公式会合をするにせよ、非公式会合をするにせよ、差し迫った事情により、秘密裏に会合を行うにせよ、外務省を窓口にしなければならない。外務省は、そのための国家機関である。

 例えば、現在は国連事務総長ではないコフィー・アナン氏は、先週、シリアのアサド大統領と会談した。もちろん、「個人の活動」としてシリアを訪れた訳ではない。「国連とアラブ連盟の合同特使」として、である。そして、外交交渉の準備中に、舞台裏を交渉相手にさらけ出すとは、何事か。げんなりさせられ、私は、言葉を失った。

 先進国の中で、イラン産原油を最も多く購入している国は、同じアジアの国である日本である。日本の外相こそ、今、テヘランへ飛び交渉を行うべき者である。玄葉氏は、何のために外相の職に就いておられるのか。


横浜市神奈川区にて
佐藤 政則