原発に批判的な発言を繰りかえした堀潤アナ、NHKを退職 | 一日一回脱原発 & デモ情報in大阪

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大きなことはできません。でも一日一回、小さなことでも脱原発に役立つことをしよう。そういう思いを込めてタイトルをつけました。脱原発デモ・イベント情報と、原発&放射能に関するお役立ち情報を掲載します。

最近のNHKの報道、ひどいですね。というか、前からひどかったです。福島の原発事故の前は、大半の人が気付かなかっただけ。


昨日(3月20日)のNHK9時のニュースのテレビ番組欄はこんな見出しでした。

「アベノミクスで投資熱 5000人の株セミナーも」


安倍首相の大胆な政策で、あたかも景気が一気に良くなったかのような報道を流し、参院選に向けて全面的に自民党の後押しをするNHK。当たり前ですが、こんな一時的な上昇気流が長続きするはずがありません。

安倍首相の目的は日本の経済を良くすることでもなんでもなく、参院選まで「自民党政権=景気浮上」というイメージを維持して、参院選で過半数を取ること。それだけです。そのために、ものすごい短時間で目に見えた効果が出ることを集中的にやっています。すべての政策は国民にアピールするための短期の効果を狙ったものか、選挙のための露骨なばらまき。とてもまともな政策ではありません。

そして、もちろん過半数を取ったあとに待ち受けているのは、憲法改正など、日本の極端な右傾化でしょう。


こんな政府をタッグを組んで国民をだまし続けるNHKにあって、原発事故に批判的な言動を繰り返していた堀潤アナウンサーが、4月1日付で退職しました。


<NHK>堀潤アナ退職へ

毎日新聞 3月20日(水)9時8分配信

NHKの堀潤アナウンサー(35)が4月1日付で退職することが、19日分かった。堀アナは「Bizスポ」の司会などを務め、昨年6月から今月まで米国の大学に留学。4月から「きょうの料理」などを担当する予定だった。NHKによると、18日に退職届を提出し、「インターネットを使った次世代の情報発信の方法を確立したい」と説明したという。

堀アナは東日本大震災以降、NHK公式アカウントや個人のツイッターで、原発問題について積極的に発言していた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130320-00000009-mai-soci


堀アナの「Bizスポ」はよく見ていましたが、堀氏がツイッターなどで原発に批判的な発言を繰り返していたことは、知りませんでした。

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堀 潤 ‏@nhk_HORIJUN                  

国や組織に期待してはだめだ。もうだめだ。僕らで動こう。僕らで考えよう。僕らでこの国を変えよう。だって、僕らの国なんだからさ。誰かに任せるのは、もう、やめよう。僕らは皆仲間だ。ここでこうして繋がっている皆は、何かに気が付いたからこうして繋がっている。だから、僕らが動こう。

https://twitter.com/nhk_HORIJUN/status/146223665502097408


堀 潤 @nhk_HORIJUN11

福島県で除染作業に携わっていた60代の男性が亡くなった。男性の死亡原因について国は「除染作業と関係はない」としているが何故関係がないと判断したのか、その根拠も示さなくてはいけない。チェルノブイリ事故でさえ人体への影響について研究が続けられている最中だというのに。情報公開の徹底を!

https://twitter.com/nhk_HORIJUN/status/146219198715142144


また堀アナは、日米各地で原発の取材をしたドキュメンタリー映画『変身』を制作したそうです。

「『変身』は、福島、ペンシルベニア州のスリーマイル、ロサンゼルス郊外のサンタスザーナのメルトダウン事故を追った作品。被災者や原発作業員の内部告発などから構成され、徹底した反原発の視点から語られている。」(現代ビジネスより)


一連の堀アナの動きについて、詳しくはこちら。この記事は堀アナがこの映画を製作するにいたったいきさつや、4月から「きょうの料理」担当に決まるまでの経緯を書いています。

 ↓  ↓  ↓ 

現代ビジネス NHK「イケメン」堀潤アナが世に問う「反原発映画」

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/35189 )(記事下部に全文転載)

記事を読んでもらえればわかりますが、堀潤アナへのNHK内部での圧力は相当なものだったと想像できます。

「局内で僕は〝テロリスト〟のような扱いで、上層部の部屋に何度も呼び出されました。ですが、その度に、耳を塞ぐように聞いていましたね(笑)」


想像通りではありますが、これが日本のマスコミの実態です。

堀アナとは関係ないですが、2013年1月14日の朝日新聞には、こんな記事も載っていました。内部の統制を強めるNHKについて。

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2013年1月14日朝日新聞6面 「内向くTVに突っ込め」より(記事の一部)

自らの意見を示すことがない特徴をもって米国の政治学者エリス・クラウスがかつて世界でも特異な存在だと指摘したNHKは、ますます組織統制を強めてもいる。

 記者やディレクターが本を出版する際、「リスク担当」の現行確認者が、校了後の原稿をチェックするよう昨年7月、局内ルールが変わった。

 NHKは「職員への執筆要請が増えているため手続きを明確化した。上司の許可は前から必要だ」と説明する。

だが実際は、震災直後の原発周辺取材を巡り、一部の職員が著書で組織批判をしたことが松本の逆鱗に触れたからだと言われている。現在の許可基準の欄には「職場の秩序をみだすおそれがないか」と赤字で特記されている。」

一日一回脱原発 & デモ情報in大阪-20130114朝日6面NHK



そしてもう一点、NHKの酷い報道の例。

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「3月8日夜、NHKニュースで、 3月8日の「官邸前抗議行動」 の様子が放送されていました。

いかにも、今はまるで場末の小規模な行動でしかなくなっているかのようなNHKの伝え方を、テレビでご覧になった方も多かったのではないでしょうか?

しかし実はこの日、3月8日(金)、首都圏反原発連合(反原連)は首相官邸前抗議行動をお休みしていたとのことです。首都圏反原連は9日、10日と大規模なアクションがあるため、8日の金曜夜の抗議行動をお休みにしていたのです。ツイッター上では、この件に関するツイートが飛び交っていました。

NHKは、反原連が3月8日夜の官邸前抗議行動はお休みにするという、そういう事実を知っていながら、8日夜撮った官邸前の映像と昨年7月の反原連による抗議行動を撮った映像とを対比させて、「官邸前の抗議行動はこんなに少なくなっています」と、ニュースで流したのです。」(あるメールより)


輝く未来‏@morokusagi

今日のnhkニュース9おかしいよ!女性アナが官邸前にきての原発抗議行動の現場で集まる人もこんなに少ないと暗く写し、インタビューでは背広の参加者が減ったとやらせ発言。なぜ嘘言うの?反原発連合は10日の集会のために今日は中止したのよ!

https://twitter.com/morokusagi/status/310053644634574852


まあこの程度のことは平気でやりますね、NHK。

ドキュメンタリー部門ではすぐれた番組が多いのに、ニュース部門は腐っています。


NHKは腐っている。マスコミはすべてマスゴミだと、切り捨てることは簡単です。わたしも朝日新聞をとるのを何度もやめようと思いました。

でもじっくり読んでみると、一面でデカデカと御用な記事を載せておきながら、後ろの方ではちゃんと批判的な記事が掲載されていることもしばしば。マスゴミの中には良心的な記者さんたちもたくさんいて、日々奮闘しているのです。


国民の大半が情報源としているのが大手マスメディアである以上、ここでの情報が少しでもまともなものになるよう、良心的な記者へはエールを、ごまかし御用記事には批判を、たくさんの人が寄せる必要があると思います。



NHKに対する意見、批判はこちらから

 ↓  ↓  ↓ 

http://www.nhk.or.jp/css/goiken/mail.html


上記記事(2013年1月14日朝日新聞6面 「内向くTVに突っ込め」)に関する朝日新聞への意見

 ↓  ↓  ↓

https://se01.asahi.com/reference/form.html



関連のブログ記事


(現代ビジネスの記事全文転載)

NHK「イケメン」堀潤アナが世に問う「反原発映画」

取材・構成:飯塚真紀子(在米ジャーナリスト)

2月28日、アメリカ・UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)の視聴覚室で、ある自主制作ドキュメンタリー映画の上映会が開催された。集まった数十名の観客は監督・堀潤氏(35)の説明に聞き入っていた。

「テレビではやれないことをやりたかった」

上映会でそう語った堀氏は、端正な顔立ちで〝NHKきってのイケメンアナ〟として知られた存在。'77年に兵庫県に生まれ、神奈川県立横浜平沼高校、立教大学文学部ドイツ文学科を卒業後、'01年にNHKに入局した。『ニュースウオッチ9』のリポーター時代には、報道局が特ダネに対して贈る賞を4年連続で5回も受賞。'10年には32歳の若さで『Bizスポ』の総合司会に抜擢された。女性人気だけでなくアナウンス技術も高く評価され、NHK次代のエースと目されていた。そのままいけば、間違いなく『ニュース7』キャスターなど、NHKアナウンサーとしての〝王道〟を歩んだだろう。転機となったのは、'11年の東日本大震災だった。原発事故後、反原発発言や、NHKの〝誤報道〟への謝罪や批判をtwitterで発信し続けたのだ。

〈福島県で除染作業に携わっていた60代の男性が亡くなった。男性の死亡原因について国は「除染作業と関係はない」としているが何故関係がないと判断したのか、その根拠も示さなくてはいけない。チェルノブイリ事故でさえ人体への影響について研究が続けられている最中だというのに。情報公開の徹底を!〉('11年12月12日)

〈国や組織に期待してはだめだ。もうだめだ。僕らで動こう。僕らで考えよう。僕らでこの国を変えよう。だって、僕らの国なんだからさ〉('11年12月12日)


堀氏の踏み込んだ発言は局内で問題視され、徐々に立場を失っていく。出世街道を捨ててまで、彼を突き動かしたものはなんだったのか。原発の取材をする中、交友するようになった堀氏が、ある時、こう話してくれた。

「ちょうど震災の2週間前、福島の農家の人たちを取材したんです。地銀と協力してブランド力のあるアスパラガスや養殖のマスを売り出そうという取り組みをされていたのですが、事故が起き、農家の方々の生活は完全に破壊されてしまった。それだけ影響力の大きい原発の安全対策があまりに杜撰なことに憤りを覚えたのがきっかけです。局内で僕は〝テロリスト〟のような扱いで、上層部の部屋に何度も呼び出されました。ですが、その度に、耳を塞ぐように聞いていましたね(笑)」

局内で行き場を失ってしまった堀氏は、『Bizスポ』の終了に伴い、昨年3月から、UCLAに留学した。客員研究員としてデジタルメディアの研究をする傍らで、日米各地で原発の取材をし、ドキュメンタリー映画『変身』の制作に打ち込んできた。その作品の上映会が開催されたのだ。

『変身』は、福島、ペンシルベニア州のスリーマイル、ロサンゼルス郊外のサンタスザーナのメルトダウン事故を追った作品。被災者や原発作業員の内部告発などから構成され、徹底した反原発の視点から語られている。堀氏は上映会でこう力説した。

「事故が起きた、忘れた、の繰り返しではなく、将来、世界のどこかで起きるかもしれない事故に備え、過去の事故の経験や知識を共有しなくてはならないという思いから、この映画を作りました」

復帰先は「きょうの料理」

堀氏は〝テレビではやれないこと〟へのジレンマを抱えてきたのだろう。テレビ番組の数分の短いニュースは結論まで決まった台本が先にあり、それに合う映像を撮ってこなくてはならない。そのため、〝大本営〟発表に偏りがちになり、市民一人一人が抱えている不安や思いはこぼれ落ちてしまうことが多い。情報が多くの人たちと共有され、知恵が結集されることで、そこからいい解決法が生まれて来ると堀氏は考える。今回の映画でも、市民の提案や映像を4割も取り入れたという。

「テレビは、社の価値基準で判断した一つの最終完成形しか公開しません。しかし、〝テレビの取材はまだここまでしか到達していない〟ということが分かれば、専門家や市民が新たな角度やデータを提案して、別の到達地点を探すことができる。テレビは多様な見解や提案を受け付け、それらを研究するシンクタンク的存在になるべきだと思います」

4月から、堀氏はNHKに復帰し、日本に戻ってくる。しかし、報道番組ではなく、『きょうの料理』の司会者としてだ。

二度と政治的な発言をしないようにと用意されたポストだろう。「1年後はどうなっているか。フリーになっているかもしれない」と笑うが、仮にそうなったとしても、政治的な発言を繰り返す彼を起用しようとするメディアは多くはないだろう。だが、本人はこう語る。

「これまで、上を恐れずに発言してきたつもりです。そして、これからもおかしなことがあれば意見して変えていきたい」

アナウンサーとしては、茨の道が待っているかもしれない。しかし、〝王道人生〟を捨てたイケメンアナは、自分の信念に忠実であり続ける。

「フライデー」2013年3月22日号より(転載ここまで)



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