梅雨でございます。
特定医療費(指定難病)受給者証更新の季節でございます。

「ハイ、大きく吸ってぇ!」
「ハイ、一気に吐き出す、フーッ!」
「ウグゲホグゴハァッ!」
の季節でございます。


はぁ…

嫌だなぁ…

憂鬱だなぁ…
『…………………』


『呼吸機能検査も受けずに受給者証更新になった奴がどこにいるものか!』


『悔しいけれど僕は肺移植患者なんだな』


『大丈夫よ、あなたならできるわ!』



てなわけで、
京大病院で移植後一年検査を受けて以来、半年ぶりのスパイロメトリー(呼吸機能検査)


『見せてもらおうか!肺移植患者の実力とやらを!』


その結果は、
VC(肺活量):2.67L
(%予測値:63.0
FEV(1秒率):2.19L
(%予測値:61.5
で、
肺移植前後を含めて、過去3年間で最も良い数値♪


【参考までに】
①肺活量(VC):空気をいっぱい吸入して、いっぱい吐いたたきの量。肺の呼吸全容量です。
②1秒率(FEV1%):肺の弾力性や気道閉塞の程度を示します。


地元大学病院で直近に行った呼吸機能検査は、
2017年2月と、
2018年1月片肺移植手術実施)
2018年6月の二回。
2017年10月にも呼吸機能検査を実施しようとしたのだけれど、検査中に呼吸困難に陥ってしまい中止)

そして今回の実施分と合わせると、以下のとおりとなる。

2017年2月には「ルナツー」あたりに位置していた僕の「ホ肺トベース」は、
2017年10月には「地球」に降下しており、もう宇宙に戻ることはできない状態だったのだけれど、
2018年1月に「ジャブロー地下工場」においてメインエンジンの片方を交換した結果、
2018年6月には「ソロモン」(コンペイトウ)まで、
そして今回2019年6月には「ア・バオア・クー」まで到達したのですよマチルダさん!
『肺移植患者は「エスパー」かもしれないわね…』
(違いますよ、マチルダさん…)

ちなみに、
間質性肺炎(特発性間質性肺炎)は肺の弾力性が失われ収縮することにより、肺活量が著しく低下する病気なので「拘束性障害」に分類される。

前述の「グラフ?」を見ても、
僕の症状は「混合性」ではあるものの、常に(間質性肺炎の特徴である)「拘束性」側に寄っていることがわかる。

それにしても、移植後6ヶ月の検査結果が「ソロモン」の位置で、
移植前の「ルナツー」の位置よりちょっと良くなった程度だったから、
「移植しても、こんなもんか…」と思ったりしたのだけれど、

それからまた1年経って、ついにジオンの最終防衛ライン「ア・バオア・クー」まで到達。
『僕にはまだノビシロがあったんだ…』


そして、もうひとつの決戦。
「6分間歩行」

こちらも、これまでの最高
「580m」を記録。

『チィ!片肺だけでここまでやるとは!肺移植患者は化物か?!』


いままで、
2018年4月(術後3ヶ月):480m
2018年6月(術後6ヶ月):520m
2018年12月(術後1年):540m

そして今回「580m」
1分間で96.7m
もう、ほぼ100m/min歩けていると言っても過言ではないのではなかろうか?

こうなってくると、
もう、なんでもできそうな気がする♪
グレープフルーツを食べても平気なんじゃね?
ヌコとか飼っても平気なんじゃね?
生水飲んでも平気なんじゃね?

『見事だな!しかし、自分の力で歩いたのではないぞ!その移植肺の能力のおかげだということを忘れるな!』

はい、おごっておりました…。



まとめると、

肺移植で呼吸機能は改善されていたものの、こり固まっていた肺の回りの骨や筋肉が、日々の生活のなかで徐々に拡がりやすくなり、そして肺が膨らみやすくなった結果が、ここにきて肺活量が「より増えた」ということなのだろう。

仕事に復帰し、職場内をチョコマカと歩いていたりすることも適度なリハビリとなっていて、まだまだ痛みはあるものの、ずいぶんと歩けるようになってきた。

というわけで、概ね「上々」

ただ、今回の検査でひとつだけ心配になったことがあって、

「肺拡散能」が低下した。

2017年2月検査時:36.6%
(2018年1月:片肺移植)
2018年6月検査時:67.2%
で、今回検査時:59.7%

移植前に比べれば、格段に良い値なのだけれど、去年と比べると7.5%低下している。

これは測定誤差の範囲なのか、
ポンコツ右肺の線維化が(まだ)進行しているということか、

それともまさかの
「移植肺に炎症発生」なのか?

『線維化か?、奴が来たのか?!』


『さらに吸えるようになったな!肺ダム!』


スパイロメーターはだいたい96%ぐらいで安定し続けていてるし、特に変調とかも感じないんだけどなぁ…
どこまでも不安はついてまわるのねん。

『永遠に厄介者かな、ホ肺トベースは』