各種作曲講座を展開する音楽教室『作曲塾』の塾長が、少数派の視点で世相を斬る
ヤツルギダンスの曲 誕生秘話・最終回『歌い手を変更するのぢゃ!後編』
さて、デモバージョンは無事先方に送られ、あの私が歌っているバージョンで出演者たちがダンスしたんだな~。などと空を見上げて考えているうちに1週間、2週間・・・。
受け取りましたという連絡があったきり、レコーディングの連絡は一向に来ません。
“まさかそのまま本番に使われたりはしないよな!?”という心配も、やがて3週間がすぎる頃には“ボツかも・・・”という方向へ変わってきました。そういえば、出来に対して気に入ってもらえたかどうか何も聞かされていません。
うわ~~~ん。・゚゚ '゜(*/□\*) '゜゚゚・。
と泣き崩れたところへやっと、レコーディングを進めなければいけませんね、という連絡。(一部誇張アリ)
よかった!問題なかったのね。
ところが先方の都合とこちらの録音ブースの空きとがうまく合いません。もう12月になってましたからお互いそれなりに忙しい。といっても普通はなんとかすりあわせて録音を進めるのですが、じゃあ来年にやりましょう、とあっさり。
急いでるのかまだまだ余裕があるのか、どうも掴めません。
それでも年が明け、やっと1月の中旬にレコーディングが行われました。
やってきたのは歌い手一人と応援団二人、の賑やかな男性3名。(前回書きましたが既に子供達はないことになってました)
応援団のお二人は『いよっ!ガンバレよっ!』というノリで、応援されている男性も楽しそう。そして2時間くらいかけて歌ってもらい、録音は終わりました。
努めて明るく
『いいかんじに仕上げますので待ってて下さいね!!』
と送り出す私。・・・どうしよう。
・・・ほんとうに、困ったことになったぞ!!!
あの雰囲気から、たぶん歌い手さんは抜擢された事がとても嬉しかったんだろうなと私は感じていました。
そして付いてきた仲間達からも、よかったな!オマエ歌上手いもんな!と心から祝福している感じが漂ってきました。
そういう個人的な幸福感を、ぶち壊す役割を負わなければなりませんでした。
私は数日間それなりに努力をした後、おそろしく生意気なメールを出しました。
『修正したりあれこれいじっておりますが、所詮素人さんなので地方局とはいえ地上波で放映するレベルとしては厳しいです』
『千葉テレビさんに御社の作るもののクオリティをアピールするにはこちらの方が良いと思います』
そして勝手に別の歌手に歌ってもらったバージョンを送りつけました。
これで縁が切れるならそれでいいや、とこの時点では私は思っていたのですが、現在、こんなに素晴らしいプロジェクトに参加しつづける事ができている事を考えると、ものすごい賭けだったかも知れません・・・。
この仕事を受けるにあたって、私はyoutube等でご当地ヒーローをいろいろと見ました。プロ不在の結果として学芸会のようなレベルになっているものが大半でしたが、製作委員会が、その学芸会的なレベルを到達点として仕事を進めようとしているように私には感じられたのです。それが本気度に欠けるという事を意味するのでなく、音楽の質を判断できる人材が内部にいないから、という事を意味するのであれば、私がその役割を担わなければ木更津のご当地ヒーローは学芸会になってしまいます。
仲間内に歌わせたら楽しいだろうな、なんていうノリで歌手を選んだらダメです。
そして、仮に歌が上手かったとしても、あんなに楽しそうにレコーディングする空気ではダメです。
レコーディングは真剣勝負の場。一見にこやかな裏で張り詰めた空気を感じながら仕事できる人じゃないければダメです。
2つのバージョン、明らかにレベルが違うはずですが、もしかしたらそのダメな歌が採用されてしまうのかも知れない。
あるいは、ぜんぶひっくり返って、この話はなかった事に、という展開になるのかも知れない。
そんなことを思いながらドキドキしながら待っていても、幾ら待っても何も言ってきません。
こちらが頼んだ歌い手には、うまくいけば採用だけど、ダメの場合もあるからね、と言い含めて歌って貰ったのですが、一緒に残念がるだけで良いじゃないか、といえる程まだ親交が深いわけでもなく。。。できればいい知らせをしたい、と思っていました。
私が白羽の矢をたてた歌い手の名は日野章吾くん。15才の頃から20年ちかく通ってくれている生徒、komikaちゃんに紹介して貰った歌手です。。彼女曰く、上手くて声に色気があるすばらしい歌手。『コジコジ』の主題歌でお馴染みのホフディランのマネージャーをやりながら『忘レ敵』というバンドでボーカルをやっています。komikaちゃんが学生の頃、音楽サークルの中でピカ1の歌唱力を誇った、彼女の憧れの存在だったそうです。
komikaちゃんはネットショップやってるので宣伝してあげやう(^▽^)/
komikaの妙にセレブっぽいブログw
そんな章吾君を巻き込んで作った曲が本当に採用されたのかどうなのか。。。章吾君に尋ねられる度、未だ分からない、ボツかも知れない、と言い続けていたのですが、ある日突然彼からこんな連絡が。
『鳳神ヤツルギ、ふと気になってネットで調べたら、
ヤツルギダンス動画としてUPされていて、僕の歌のバージョンが使われていましたね!
とてもうれしく思います。
これは、千葉テレビで放送される時も、
エンディングテーマとして使っていただけるということでしょうか?』
えー!!と思って調べたら、確かに採用された模様。
『ごめん、私も知らなかった』と答える情けなさ・・・
この頃から、節目節目の確認がとれないままネット上の発表で何かを知るっていう伝統が作られていくのでした・・・
ま、なにはともあれ出過ぎた真似をした私の曲を採用して頂き、通称ヤツルギダンス、ヤツルギ招来 ~ヒーローになるための一歩 は、みなさんの元に届けられることになりました!
=========================
あーーーー!終わったぁーーーーw あんずママ、書いたよ!
って個人連絡かいw
受け取りましたという連絡があったきり、レコーディングの連絡は一向に来ません。
“まさかそのまま本番に使われたりはしないよな!?”という心配も、やがて3週間がすぎる頃には“ボツかも・・・”という方向へ変わってきました。そういえば、出来に対して気に入ってもらえたかどうか何も聞かされていません。
うわ~~~ん。・゚゚ '゜(*/□\*) '゜゚゚・。
と泣き崩れたところへやっと、レコーディングを進めなければいけませんね、という連絡。(一部誇張アリ)
よかった!問題なかったのね。
ところが先方の都合とこちらの録音ブースの空きとがうまく合いません。もう12月になってましたからお互いそれなりに忙しい。といっても普通はなんとかすりあわせて録音を進めるのですが、じゃあ来年にやりましょう、とあっさり。
急いでるのかまだまだ余裕があるのか、どうも掴めません。
それでも年が明け、やっと1月の中旬にレコーディングが行われました。
やってきたのは歌い手一人と応援団二人、の賑やかな男性3名。(前回書きましたが既に子供達はないことになってました)
応援団のお二人は『いよっ!ガンバレよっ!』というノリで、応援されている男性も楽しそう。そして2時間くらいかけて歌ってもらい、録音は終わりました。
努めて明るく
『いいかんじに仕上げますので待ってて下さいね!!』
と送り出す私。・・・どうしよう。
・・・ほんとうに、困ったことになったぞ!!!
あの雰囲気から、たぶん歌い手さんは抜擢された事がとても嬉しかったんだろうなと私は感じていました。
そして付いてきた仲間達からも、よかったな!オマエ歌上手いもんな!と心から祝福している感じが漂ってきました。
そういう個人的な幸福感を、ぶち壊す役割を負わなければなりませんでした。
私は数日間それなりに努力をした後、おそろしく生意気なメールを出しました。
『修正したりあれこれいじっておりますが、所詮素人さんなので地方局とはいえ地上波で放映するレベルとしては厳しいです』
『千葉テレビさんに御社の作るもののクオリティをアピールするにはこちらの方が良いと思います』
そして勝手に別の歌手に歌ってもらったバージョンを送りつけました。
これで縁が切れるならそれでいいや、とこの時点では私は思っていたのですが、現在、こんなに素晴らしいプロジェクトに参加しつづける事ができている事を考えると、ものすごい賭けだったかも知れません・・・。
この仕事を受けるにあたって、私はyoutube等でご当地ヒーローをいろいろと見ました。プロ不在の結果として学芸会のようなレベルになっているものが大半でしたが、製作委員会が、その学芸会的なレベルを到達点として仕事を進めようとしているように私には感じられたのです。それが本気度に欠けるという事を意味するのでなく、音楽の質を判断できる人材が内部にいないから、という事を意味するのであれば、私がその役割を担わなければ木更津のご当地ヒーローは学芸会になってしまいます。
仲間内に歌わせたら楽しいだろうな、なんていうノリで歌手を選んだらダメです。
そして、仮に歌が上手かったとしても、あんなに楽しそうにレコーディングする空気ではダメです。
レコーディングは真剣勝負の場。一見にこやかな裏で張り詰めた空気を感じながら仕事できる人じゃないければダメです。
2つのバージョン、明らかにレベルが違うはずですが、もしかしたらそのダメな歌が採用されてしまうのかも知れない。
あるいは、ぜんぶひっくり返って、この話はなかった事に、という展開になるのかも知れない。
そんなことを思いながらドキドキしながら待っていても、幾ら待っても何も言ってきません。
こちらが頼んだ歌い手には、うまくいけば採用だけど、ダメの場合もあるからね、と言い含めて歌って貰ったのですが、一緒に残念がるだけで良いじゃないか、といえる程まだ親交が深いわけでもなく。。。できればいい知らせをしたい、と思っていました。
私が白羽の矢をたてた歌い手の名は日野章吾くん。15才の頃から20年ちかく通ってくれている生徒、komikaちゃんに紹介して貰った歌手です。。彼女曰く、上手くて声に色気があるすばらしい歌手。『コジコジ』の主題歌でお馴染みのホフディランのマネージャーをやりながら『忘レ敵』というバンドでボーカルをやっています。komikaちゃんが学生の頃、音楽サークルの中でピカ1の歌唱力を誇った、彼女の憧れの存在だったそうです。
komikaちゃんはネットショップやってるので宣伝してあげやう(^▽^)/
komikaの妙にセレブっぽいブログw
そんな章吾君を巻き込んで作った曲が本当に採用されたのかどうなのか。。。章吾君に尋ねられる度、未だ分からない、ボツかも知れない、と言い続けていたのですが、ある日突然彼からこんな連絡が。
『鳳神ヤツルギ、ふと気になってネットで調べたら、
ヤツルギダンス動画としてUPされていて、僕の歌のバージョンが使われていましたね!
とてもうれしく思います。
これは、千葉テレビで放送される時も、
エンディングテーマとして使っていただけるということでしょうか?』
えー!!と思って調べたら、確かに採用された模様。
『ごめん、私も知らなかった』と答える情けなさ・・・
この頃から、節目節目の確認がとれないままネット上の発表で何かを知るっていう伝統が作られていくのでした・・・
ま、なにはともあれ出過ぎた真似をした私の曲を採用して頂き、通称ヤツルギダンス、ヤツルギ招来 ~ヒーローになるための一歩 は、みなさんの元に届けられることになりました!
=========================
あーーーー!終わったぁーーーーw あんずママ、書いたよ!
って個人連絡かいw
ヤツルギダンスの曲 誕生秘話その4『歌い手を変更するのぢゃ!前編』
前回の訂正から☆
安産とか言いましたが、3番で説教くさい事を言おうか、それともやめようか、でちょっぴり・・・といっても半日くらい?・・・迷った事をここに告白いたします(;^◇^;)ゝ
でも、結局曲が多少垢抜けなくなっても、子供たちにいい影響を与えるほうに賭けたい、と思ったのであのような形になりました。
そのように歌詞を考えながらもアレンジを詰めて演奏データを入力していくわけですが、サウンドがまだ仕上がっていないのに突然、撮影に必要なのであと3日で送って下さい、というような連絡が来ました。
なんだってーーーー!Σ( ̄ロ ̄lll)
今でこそ突然の期限切りには慣れて備えられるようになっていますが、その時は突然で慌てました。
教える仕事で基本一日埋まってますからね私。月曜日が休みなので、そこで一気にすすめる、というふうに一週間単位で期限が決まるわけですわ。だから次の月曜が来ない事には時間とれないんですけどーーー!ヾ(`◇´)ノ
こっちの予定としての仕上がり日を、けっこう前に告げてあって、その時点ではそれに何も言ってこなかったはずなんですけどーーー!ヾ(*`Д´*)ノ"彡☆
ただ、現時点でその突然さについて考えると、
★撮影時にあわせて踊る為、その時点では絶対に曲が必要
最初コレに照準を当てて考えていたものの・・・
撮影する為には出演者が何日か前からダンス練習して
なければいけないのでその時点で曲が必要
↓
ただし各出演者に練習用振り付けビデオをくばることでしか
練習をすすめておいてもらえないのでその時点で曲が必要
↓
しかしビデオをとるためには振り付け師さんが曲を聞いて
振り付けを考えなければいけないのでその時点で曲が必要
ということにある時点で突然気づき、あれ?もう時間がないじゃん?となったのでは、と推察されますw
(なぜならばスイートフェアリーダンスの曲に対する日程の指示はすごく的確だったから、です)
おそらくまだ誰もがそういった一連の作業に慣れていなかったのでしょう。
全てが手探り状態だったんだな。そう思うと感慨深いですな。
もちろん現状だってまだまだで、これからもっともっと発展していくんでしょうから振り返るタイミングでもないんですけどね。
とにかく急にそう言われたので慌てて自分で仮歌を歌い、デモバージョンを作りました。
(私、ホルモンに手を出していた時期もあり声が低くなってるので普通に歌えます。喉仏もあるよw)
本当は仮歌といえども私イチオシの歌手を使ってほぼ完成品と言えるものを作ってしまおう、と目論んでいたので、自分の歌で曲が過小評価されたらどうしよう、なんてことを考えてしまいました。だって、曲を気に入ってもらえるかどうかなんて最後まで分からない。コンペと告げずこっそり複数の作家に依頼しているかも知れない。まだ製作委員会さんとの絆も育っておらず、私はそんな心境で仮歌バージョンを出したので御座いました。
そういう心労も伴うような仕事作曲は実際嫌いなんだけど、私にとっては大好きな特撮ものに関われるかどうか、だからね。
そうそう、本番のレコーディングには向こう指定の歌手と『小さい男の子たちが2,3人来る』という事も突然告げられ、そんな事聞いてなかったので、そこでもびっくり。
たぶん制作委員会としては大人と子供が声を揃えて歌う曲を、という事を考えていたのかも知れません。
確かに昔の子供番組の主題歌は、子供たちと大人の歌手で歌うものがいっぱいありますからね。でも曲の依頼時にはそういう事は言われてなかったし、私はその取り合わせを、曲はまるごと大人の歌手に歌わせて、子供はかけ声だけ、というふうに解釈しました。
そのおかげでデモでは自分でハイハイ言わなければならなくなりましたw
そしてそのハイハイは、デモの時の私の声(といっても加工してます)が、結局そのまま
本番用にも使われる事になってしまったのです。
レコーディングは自分の教室のレコーディングブースを使うので、レッスンのない時間をあけて歌い手をお待ちする、という感じになるのですが、その準備をするにあたっていろいろ確認したいことが出てきます。狭い教室なので、子供達以外に保護者が何人来るのかとか、手順を考えなければならないので何時までに子供達を帰すとかいう制限がないのか、とか当然気になって確認したのですが、ああ、子供達はもう別に要らないです、みたいな感じでそれもまた突然なくなったのでした。私の声のハイハイハイで十分だ、とデモテープで判断されたのかも知れません。
自分の声が思わぬ形で残ってしまったわけですが、それとはまた別に、私の声バージョンの曲がイベントで使われていてひっくり返った事がありました。
後のアクションショーのダンスコーナーのための予行だと思うんですが、幼稚園に出張し、ヤツルギダンスを手ほどきするというイベントがあり、その記録がyoutubeに上がっていたのです。私の声で曲が歌われていて、『それデモじゃねーか!』と画面に向かって突っ込み。
デモだから、ザックリ歌ってるし、あとから修正もしてないし。。。公共の場にさらされるの、ホントは相当イヤなのよーーーヘ(。≧O≦)ノ
ヤツルギ3では、ライブシーンの撮影のとき大勢のエキストラの前でワシの歌(あれそう言えば今回のこの記事、ここまで一人称が ワシ じゃなかったぢゃん・・・てか、いままでどう統一してたのか分からなくなってきたゾ・・・)がバンバン流れて、あれでマヒしたね。
成り行き上AV出演することになった娘が裸で現場にいることにそろそろ慣れた感じ。ってなんじゃそら。
あれ?終わらない。なんでだ?( ° ° ;)
安産とか言いましたが、3番で説教くさい事を言おうか、それともやめようか、でちょっぴり・・・といっても半日くらい?・・・迷った事をここに告白いたします(;^◇^;)ゝ
でも、結局曲が多少垢抜けなくなっても、子供たちにいい影響を与えるほうに賭けたい、と思ったのであのような形になりました。
そのように歌詞を考えながらもアレンジを詰めて演奏データを入力していくわけですが、サウンドがまだ仕上がっていないのに突然、撮影に必要なのであと3日で送って下さい、というような連絡が来ました。
なんだってーーーー!Σ( ̄ロ ̄lll)
今でこそ突然の期限切りには慣れて備えられるようになっていますが、その時は突然で慌てました。
教える仕事で基本一日埋まってますからね私。月曜日が休みなので、そこで一気にすすめる、というふうに一週間単位で期限が決まるわけですわ。だから次の月曜が来ない事には時間とれないんですけどーーー!ヾ(`◇´)ノ
こっちの予定としての仕上がり日を、けっこう前に告げてあって、その時点ではそれに何も言ってこなかったはずなんですけどーーー!ヾ(*`Д´*)ノ"彡☆
ただ、現時点でその突然さについて考えると、
★撮影時にあわせて踊る為、その時点では絶対に曲が必要
最初コレに照準を当てて考えていたものの・・・
撮影する為には出演者が何日か前からダンス練習して
なければいけないのでその時点で曲が必要
↓
ただし各出演者に練習用振り付けビデオをくばることでしか
練習をすすめておいてもらえないのでその時点で曲が必要
↓
しかしビデオをとるためには振り付け師さんが曲を聞いて
振り付けを考えなければいけないのでその時点で曲が必要
ということにある時点で突然気づき、あれ?もう時間がないじゃん?となったのでは、と推察されますw
(なぜならばスイートフェアリーダンスの曲に対する日程の指示はすごく的確だったから、です)
おそらくまだ誰もがそういった一連の作業に慣れていなかったのでしょう。
全てが手探り状態だったんだな。そう思うと感慨深いですな。
もちろん現状だってまだまだで、これからもっともっと発展していくんでしょうから振り返るタイミングでもないんですけどね。
とにかく急にそう言われたので慌てて自分で仮歌を歌い、デモバージョンを作りました。
(私、ホルモンに手を出していた時期もあり声が低くなってるので普通に歌えます。喉仏もあるよw)
本当は仮歌といえども私イチオシの歌手を使ってほぼ完成品と言えるものを作ってしまおう、と目論んでいたので、自分の歌で曲が過小評価されたらどうしよう、なんてことを考えてしまいました。だって、曲を気に入ってもらえるかどうかなんて最後まで分からない。コンペと告げずこっそり複数の作家に依頼しているかも知れない。まだ製作委員会さんとの絆も育っておらず、私はそんな心境で仮歌バージョンを出したので御座いました。
そういう心労も伴うような仕事作曲は実際嫌いなんだけど、私にとっては大好きな特撮ものに関われるかどうか、だからね。
そうそう、本番のレコーディングには向こう指定の歌手と『小さい男の子たちが2,3人来る』という事も突然告げられ、そんな事聞いてなかったので、そこでもびっくり。
たぶん制作委員会としては大人と子供が声を揃えて歌う曲を、という事を考えていたのかも知れません。
確かに昔の子供番組の主題歌は、子供たちと大人の歌手で歌うものがいっぱいありますからね。でも曲の依頼時にはそういう事は言われてなかったし、私はその取り合わせを、曲はまるごと大人の歌手に歌わせて、子供はかけ声だけ、というふうに解釈しました。
そのおかげでデモでは自分でハイハイ言わなければならなくなりましたw
そしてそのハイハイは、デモの時の私の声(といっても加工してます)が、結局そのまま
本番用にも使われる事になってしまったのです。
レコーディングは自分の教室のレコーディングブースを使うので、レッスンのない時間をあけて歌い手をお待ちする、という感じになるのですが、その準備をするにあたっていろいろ確認したいことが出てきます。狭い教室なので、子供達以外に保護者が何人来るのかとか、手順を考えなければならないので何時までに子供達を帰すとかいう制限がないのか、とか当然気になって確認したのですが、ああ、子供達はもう別に要らないです、みたいな感じでそれもまた突然なくなったのでした。私の声のハイハイハイで十分だ、とデモテープで判断されたのかも知れません。
自分の声が思わぬ形で残ってしまったわけですが、それとはまた別に、私の声バージョンの曲がイベントで使われていてひっくり返った事がありました。
後のアクションショーのダンスコーナーのための予行だと思うんですが、幼稚園に出張し、ヤツルギダンスを手ほどきするというイベントがあり、その記録がyoutubeに上がっていたのです。私の声で曲が歌われていて、『それデモじゃねーか!』と画面に向かって突っ込み。
デモだから、ザックリ歌ってるし、あとから修正もしてないし。。。公共の場にさらされるの、ホントは相当イヤなのよーーーヘ(。≧O≦)ノ
ヤツルギ3では、ライブシーンの撮影のとき大勢のエキストラの前でワシの歌(あれそう言えば今回のこの記事、ここまで一人称が ワシ じゃなかったぢゃん・・・てか、いままでどう統一してたのか分からなくなってきたゾ・・・)がバンバン流れて、あれでマヒしたね。
成り行き上AV出演することになった娘が裸で現場にいることにそろそろ慣れた感じ。ってなんじゃそら。
あれ?終わらない。なんでだ?( ° ° ;)
ヤツルギダンスの曲 誕生秘話その3『痛みを伴わない出産』後編
自分は地元を愛してるし、木更津の人達もきっとそうだ。
だけどあんまり深刻な表現じゃ受け止めにくい。愛してる、じゃなく、もっと明るく、軽い表現のほうが素敵だ。
だから地元 “サイコ-” っていう表現がいい。
そしてそのあとに続けるべき
日常生活って宝物だよね、
という文言は、マイノリティな私がすごく恵まれている皆さんに対して、みんなにそう思って欲しいと昔からずっと思っている事。♀♀じゃ結婚も出産もできないし、友人の中には就職もままならないトランスセクシャル(戸籍が女だと見た目がいくら完璧でも男として就職できない)もいる。当たり前の日常を過ごせている人は、本当に幸せなんだぜ。(たとえ今相手がいなくても、選択肢を与えられている事は幸せだ)
まぁ、そのような理由から私は日常の大切さを普段から考えてしまうんだよ、っていうだけで、この曲にはそんな話は関係ない。
この曲で一番大事なのは子供達。
同じ根っこに繋がる事ではあるけれど、私はこの曲を聞く子供達にこそ日常生活をありがたく思う気持ちを伝えたかったのです。でっかい夢を持てとプレッシャーをかけられる気の毒な現代の子供達に、生きていく意味をちゃんと伝えて、楽にしてあげたいと思ったの。
(そのへんの気持ちを以前書いた記事です
http://ameblo.jp/ameba071024/entry-10139438332.html
)
木更津という歴史のある街で、日常を大切に思うと
♪歴史伝統、日々の生活、大切なものがあちこち溢れてる・・・
こういうことになります。するするっと出てきました。そして次の一連は、ポップスの慣例だと同じリズムの違う文言をあてはめることになります。
歴史伝統っていう言葉の乗り方は、3音節の3文字 & 2音節の4文字 です。(音節、っていうのは音符の数に換算すると、と考えていただければいいかしら・・・)
レ・キ・シ デン・トー
( 3音節 ) ( 2音節 )
次の行でそのリズムにあてはまる言葉を持ってこようとすると、丁度キーワードである地元サイコーがぴったりなのでした。
ジ・モ・ト サィ・コー
( 3音節 ) ( 2音節 )
そして地元サイコーのあとにどんな言葉がつづくか? という事になると、先ほども言ったように日常の有り難みを言いたい。つまり、地元サイコー、日常ナントカ。
さあ、ナントカ、には何が入る? もう一度日常サイコー? それとも日常大好き? 日常大切? いやいや、やはりサイコーと同じくらい元気で軽い表現、だけどサイコーじゃなく。
・・・そうだ! バンザイ!がいちばんしっくりくる。
こうして 地元サイコー 日常バンザイ というくだりが出来ました。
さあ、これでこの曲に魂はこもった。一番大事なところができて、私はもう嘘を書いていないという確信が出来たら、海の側に住んだことがなくても、八剱神社の側に住んだことが無くても、それを想像しながら書くことになんのためらいもなくなりました。
海を見つめて思ったんだ。神社見上げて思ったんだ。
私は木更津市民になって、その自分が感じた事を詞にしていく事が出来るようになりました。
でも設定上それを思うのは主人公のタケル。
まだヤツルギになりたての、ほぼただのあんちゃんのタケル。
なんでそういう設定になったのかというと、送ってもらった台本が最初のところだけだったので話がどうなっていくかも分からないままだったから、というのと、どのみち最終回近くの熟成した心境じゃ一般の市民の気持ちとシンクロしないから、っていう二つの理由から。
あんちゃんのタケルが思います。
海を見つめて思ったんだ。神社見上げて思ったんだ。
このようにして、考えれば考えた分だけいつでもスルスルと答えが出てきて、どこかでつっかえるということもなく、出来上がっていきました。
苦労しなかった訳じゃないけど、安産でした。
・・・あ! 安産っていっても痛みは伴うのか(^◇^;
じゃあタイトル間違ってる。ママのみなさん、すみませんそのへん実感なくて(ノ◇≦。)
最終話 歌い手を変更するのぢゃ! に続く。
だけどあんまり深刻な表現じゃ受け止めにくい。愛してる、じゃなく、もっと明るく、軽い表現のほうが素敵だ。
だから地元 “サイコ-” っていう表現がいい。
そしてそのあとに続けるべき
日常生活って宝物だよね、
という文言は、マイノリティな私がすごく恵まれている皆さんに対して、みんなにそう思って欲しいと昔からずっと思っている事。♀♀じゃ結婚も出産もできないし、友人の中には就職もままならないトランスセクシャル(戸籍が女だと見た目がいくら完璧でも男として就職できない)もいる。当たり前の日常を過ごせている人は、本当に幸せなんだぜ。(たとえ今相手がいなくても、選択肢を与えられている事は幸せだ)
まぁ、そのような理由から私は日常の大切さを普段から考えてしまうんだよ、っていうだけで、この曲にはそんな話は関係ない。
この曲で一番大事なのは子供達。
同じ根っこに繋がる事ではあるけれど、私はこの曲を聞く子供達にこそ日常生活をありがたく思う気持ちを伝えたかったのです。でっかい夢を持てとプレッシャーをかけられる気の毒な現代の子供達に、生きていく意味をちゃんと伝えて、楽にしてあげたいと思ったの。
(そのへんの気持ちを以前書いた記事です
http://ameblo.jp/ameba071024/entry-10139438332.html
)
木更津という歴史のある街で、日常を大切に思うと
♪歴史伝統、日々の生活、大切なものがあちこち溢れてる・・・
こういうことになります。するするっと出てきました。そして次の一連は、ポップスの慣例だと同じリズムの違う文言をあてはめることになります。
歴史伝統っていう言葉の乗り方は、3音節の3文字 & 2音節の4文字 です。(音節、っていうのは音符の数に換算すると、と考えていただければいいかしら・・・)
レ・キ・シ デン・トー
( 3音節 ) ( 2音節 )
次の行でそのリズムにあてはまる言葉を持ってこようとすると、丁度キーワードである地元サイコーがぴったりなのでした。
ジ・モ・ト サィ・コー
( 3音節 ) ( 2音節 )
そして地元サイコーのあとにどんな言葉がつづくか? という事になると、先ほども言ったように日常の有り難みを言いたい。つまり、地元サイコー、日常ナントカ。
さあ、ナントカ、には何が入る? もう一度日常サイコー? それとも日常大好き? 日常大切? いやいや、やはりサイコーと同じくらい元気で軽い表現、だけどサイコーじゃなく。
・・・そうだ! バンザイ!がいちばんしっくりくる。
こうして 地元サイコー 日常バンザイ というくだりが出来ました。
さあ、これでこの曲に魂はこもった。一番大事なところができて、私はもう嘘を書いていないという確信が出来たら、海の側に住んだことがなくても、八剱神社の側に住んだことが無くても、それを想像しながら書くことになんのためらいもなくなりました。
海を見つめて思ったんだ。神社見上げて思ったんだ。
私は木更津市民になって、その自分が感じた事を詞にしていく事が出来るようになりました。
でも設定上それを思うのは主人公のタケル。
まだヤツルギになりたての、ほぼただのあんちゃんのタケル。
なんでそういう設定になったのかというと、送ってもらった台本が最初のところだけだったので話がどうなっていくかも分からないままだったから、というのと、どのみち最終回近くの熟成した心境じゃ一般の市民の気持ちとシンクロしないから、っていう二つの理由から。
あんちゃんのタケルが思います。
海を見つめて思ったんだ。神社見上げて思ったんだ。
このようにして、考えれば考えた分だけいつでもスルスルと答えが出てきて、どこかでつっかえるということもなく、出来上がっていきました。
苦労しなかった訳じゃないけど、安産でした。
・・・あ! 安産っていっても痛みは伴うのか(^◇^;
じゃあタイトル間違ってる。ママのみなさん、すみませんそのへん実感なくて(ノ◇≦。)
最終話 歌い手を変更するのぢゃ! に続く。