『三国志』は、魅力的な男性の宝庫です音符
私は吉川英治の小説からはじめ、『三國志演義』、『三国志平話』を読んでおりますが、まだまだ関連本はいくらでもあります本
しかし、どちらかといえばむさくるしい男の世界。花を添える美女の存在無くしては、味気ないかと思われますうさぎのしっぽ-70P700022_DCE.gif
さて、悪女にはちがいありませんが、一番読みごたえのする美女は、なんと言っても貂蝉でしょう王冠2キラキラ
董卓と呂布を手玉にとり、流し目ひとつで二人をキリキリ舞いさせる貂蝉目ラブラブほかの美女の描写が総じておおざっぱで、噂だけとか、ちょっと出てきてひっこむとか、あまり印象に残らない中で、ひときわ大きく咲き誇る牡丹の花でしょうか。機転が利いて、行動力もある「三国志」の峰不二子です音符
董卓は東漢末の少帝を廃して陳留王を立てようと企みます。そのとき、唯一反対したのが丁原。その丁原の陣で董卓の目にとまったのは、おそろしく派手な武将!!目真っ赤な総柄の着物に黄金の兜、宝石をあしらった剣うさぎのしっぽ-70P700184_DCE.gif目鼻立ちの鮮やかな美男で、縦にも横にも大きな男のキンキラキンうさぎのしっぽ-70P700533_DCE.gifそれが後に董卓の養子になる呂布ですニコニコ
呂布を得てからの董卓は、我が身を周王朝の太公望になぞらえ、“尚父”と号し、やりたいほうだいショック!国の行く末を憂いたのが司徒の王允、そこで登場するのが貂蝉なんですねグッド!
お抱えの歌姫貂蝉は、十六才の才色兼備キラキラ幼い頃から歌舞を仕込まれ、しかも行動力もある。王允は貂蝉に、董卓と呂布を仲違いさせる悪知恵を授けます。二人を誘惑し、手玉にとる!これが三国志上名高い“連環の計”です。
まず公館に呂布を呼び、貂蝉と会わせる。気のある素振りをしまくりの貂蝉ラブラブ王允は、呂布がぽーっと(///∇///)なったのを確認してから、後日董卓を呼び、なんと貂蝉を献上してしまいますショック!
頭にきたプンプン呂布に、王允は言います。
「お父上が、息子の嫁を見に来たとおっしゃるもんだから…。それで気に入ったから、息子にもらうって連れてかえっちゃったんですよ。」
ところが、待てど暮らせど、董卓は貂蝉を連れてきてくれませんショック!シビレを切らせた呂布が乗り込むと、なんと董卓が自分の側女にしてしまっているではありませんかプンプン
ここからは、貂蝉の名演技です。いつも董卓のそばでかいがいしく尽くしながら、呂布の目につくように、流し目を送り、泣き顔を見せる。嫉妬に狂った呂布に、ついには義父董卓の殺害をもちかけるのでした爆弾呂布は養父である董卓を殺してしまいますしょぼん
その後呂布の側女となった貂蝉は、呂布が曹操との戦いに敗れ、白門楼で絞首刑になったあと『三国志演義』から消えます。
貂蝉のその後についつは、いろいろな作家が書いていますが、消息は定かではありません。
一説では、劉備玄徳の臣下である関羽と貂蝉のロマンスがささやかれています。曹操は貂蝉に劉備軍の英傑関羽を誘惑させようとします。けれども一つ計算ちがいだったのは、貂蝉が関羽を好きになってしまったことでしたハートブレイク関羽は貂蝉の望み通り、万難を排して尼寺に送りとどけたとも、美女をめぐっての同朋同士の仲違いを避けるため、泣く泣く刀にかけたとも言われています。
貂蝉は乱世の女です。いいも悪いもなく、生きるために身につけた処世術。悪女と切って捨てるのは哀れです。そんな貂蝉が、ただ一度本気の恋を知ったことは、虚飾に満ち血ぬられた生涯で、短くとも幸せな時間だったことでしょうねドキドキ