今回紹介するのは ましろのおと
羅川真里茂宇によって『月刊少年マガジン』において2010年から連載開始している作品。
既刊は14巻。
津軽三味線を題材としていて、題名も「ましろの音」と「ましろノート」の2つをかけた題となっている。
少年誌での初の連載でありながら、
「全国書店員が選んだおすすめコミック2011」9位。
「全国書店員が選んだおすすめコミック2012」6位。
2012年 第36回講談社漫画賞「少年部門」、
第16回文化庁メディア芸術祭マンガ部門にて優秀賞 を受賞した。
ストーリー
16歳の津軽三味線奏者の澤村雪。三味線の師であった祖父が亡くなった事で、自分の音を探すため、単身上京する。知り合いも何もない東京の街で人々と出会っていく中で自分の音を作り上げていく。
絵について
これまで少女漫画で活躍されていたので、目が大きく線を多く使った顔の人物が多く。雰囲気の表現をうまく絵で表現している。
三味線の音や演奏が、どのような音なのか、背景や表情からうまく表現している。
背景は、登場人物の心情を表しているシーンが多いので、そんなに多くはない。
登場人物も、結構な人数が出てくるけど、うまく特徴があってそれぞれを分かり易く描いてある。
文字について
主人公が青森の田舎の出身で、会話に基本方言が使われているので、だいたいは分かるが、たまに分からない言葉が出てくる。そこが、良い味になっている。
会話文がメインであるし、音楽を弾いているシーンは文字はないので、分量的にはあまり多くはない。
個人的には、
ストーリー :★★★★★
絵 :★★★★☆
読みやすさ :★★★★☆
ハマリ度 :★★★★☆
切ない感 :★★★★★
総合 :★★★★☆
こんな感じかな。
過去の作品でも特徴と言える、「切ない」気持ちを安定して盛り上げてくれて、少年誌ではあまりない感情を引き出される。
テーマも三味線とあまり身近にないモノなので、新鮮に読んでいける。
主人公が16歳と普通なら高校生の大会などを目指していくのが普通の話だと思うが、この漫画では、高校生活は1年となく終わってしまい、ホントに高校生編と全体の話の1部でしかないところが意外に良いかな。
アニメ化して三味線の音とかをぜひ聞かして欲しい漫画。声優さんは大変そうだけど。。。