鹿児島は特別なんだそうだ。補助犬の受け入れに対しての拒絶 | 【鹿児島⭐︎動物病院から】飼い主さんとペットの絆を深める心の持ち方接し方を提案 獣医師 浜崎菜央

【鹿児島⭐︎動物病院から】飼い主さんとペットの絆を深める心の持ち方接し方を提案 獣医師 浜崎菜央

鹿児島で動物病院を経営しつつ、飼い主さんがペットに1つでも多くできることを提案できる場として、ペット関連のイベントや講演をしています。
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人は怒るときにも、ものすごくエネルギーを使うのですね。

心の中で会話のやりとりを消化しようとするのでも、かなりエネルギーを使う。

アラフォー獣医師 浜崎菜央です。


今日はとりわけ疲れがどっと出ました・・・

それもこれも補助犬イベントの開催候補場所の担当の人とのやりとりで撃沈したから。



去年、

聴導犬の普及活動として、鹿児島で安藤美紀さんと一緒に、初の講演を開催しました。





来年もやろうねビックリマーク


と美紀さんと約束していたので、


自分の業務が一通り終わった年末くらいから見直しをし、


今年1月に入ってから、少しずつ動き出していました。



いろんなところに問い合わせをして
(私の場合、イベント開催とか無知に等しいからとにかく電話をして確認から・・・)

あれこれ動いてきていたのですが、

1週間後返答をもらうということで保留になっている商業施設がありました。



1週間経っても連絡がこないので、やきもきしていたら、

やっと昨日連絡がきたのですが・・・


「イベントの詳細を聞かせてほしい」


とのこと。


いやいや、イベントの詳細を書いた上で、申し込みをしたはず。

詳細を書いた用紙を1週間前にFAXしてあるのに、今詳細知りたいってどういうこと?



不思議に思いつつ、今日改めて電話でやりとりしたのだが、




今思えば、

最初から

イベント開催したくない

してほしくない

ということだったのだろうなぁ・・・




まず、私は

『補助犬(盲導犬、介助犬、聴導犬)』の普及のための合同イベント

を希望していた。


働く犬のことを知ってもらうこと

それぞれがどんな働きをしているのか、実際デモをしてもらうこと



を予定していた。



もちろん、この詳細もしっかり書いてFAXで流してあった。




それなのに、

「え~っと、盲導犬のイベントをしたいとのことなのですが・・・」

とまず切り出された。



「いやいや、盲導犬ではなくて、補助犬全般です。盲導犬も聴導犬も介助犬も一緒にやりたいんです」


と答えると、

彼女はピンときていないふうだった。



この人は、補助犬が何なのか理解できていないのだなと察したのだが、

一昨年にこの商業施設では、『介助犬』のデモも含めたイベントをしている。

補助犬のことを知らないはずはない。
(ちゃんと周知しているのであれば・・・)




話は続いていって・・・


「うちの施設内は、犬が入れるスペースは限られいまして・・・

 イベント開催できるスペースも限られているんですよ」



と言われた。


(それなら申し込む前に言えばよかったんじゃないか?と思いつつ・・・)



違和感は感じつつも、続けて話をしていくと、


「犬が入れる通路も限られていて・・・」


と説明される。


「あの・・・犬といっても、私がイベントするのは、補助犬たちとなんです。

 普通のペットではなく、補助犬で、

 普及活動のためにデモもしたいんです。

 限られた広場でも結構ですが、商業施設内が決められたところしか歩けないというのはどういうことなのでしょうか?

 それは、補助犬ユーザーさんがお宅に行ってもどこでもは歩けないということですか?」



と聞くと、


「そうです」


とバッサリ言われた。



ショックビックリマーク


補助犬を必要としている人が、補助犬と一緒に買い物に行っても、

中に一般の人と同じように入れないってどういうこと?





「えっと・・・身体障害者補助犬法で受け入れが義務付けられているのですが、それでも入れないということでしょうか?」

と尋ねると、


「一般の方のご意見で、犬は・・・」


と言われる。


「一般の方の中にはやっぱり犬が苦手な方やダメな方もいらっしゃるので、ご遠慮いただいていて・・・

 ペットショップに行くのに経路が決まっていて、それ以外は・・・」


と説明され、


「私が言っているのは、ペットではなく、補助犬のことです。

 補助犬も同じ扱いということですか?」



と改めて聞きなおすと、


ため息混じりで、


「一般の方のご意見で、犬は・・・」


とまた同じことを説明された。



こういうやりとりって、

去年聴導犬の講演場所を探しているときにもよくあったことで、

まただよ、これ・・・

と思いながら、


「それでは全国どこでも御宅の施設はこういう扱いなのでしょうか?」


と尋ねると、


「よその場所ではいいところもありますが、鹿児島は・・・」


と言われた。



鹿児島は・・・

と特別扱いのように言っているけれど、

自慢げに言ってるけど、

本当はむしろ恥ずかしいことやでっ
ビックリマーク



こういう扱いをしているのは鹿児島だけ

っていう逆の特別扱いを恥ずかしくないのだろうか???




「じゃ、補助犬ユーザーさんが施設で買い物したいとなったらどうするのですか?」

と尋ねると、


「まずインフォメーションに行ってもらって、行きたいところを伝えてもらえれば、

 その場所に行くために、犬が通ってもいい経路をお伝えしますので。」


と返された。


「え?どこでもはお店に入れないんですか?」


と聞くと、


だからさぁ・・・という雰囲気バリバリで、


「一般の方で犬がダメな人もいらっしゃるので・・・」


とまたもや言われてしまう始末。



つまり、


この施設内では、補助犬ユーザーさんは、どこでもは行けないということらしい。


そして、


行きたい場所に行くにしても、

犬が通ってもいいコースしか歩けないという。



犬っていっても、ペットではなくて、補助犬なんだけどな・・・




他にもムカッとするやりとりがあったけど、

少しずつ消化しようと思っています泣



でも、みなさんも知って、そして、考えてほしいんです。



補助犬は、体の不自由な人のために働いている犬。

補助犬ユーザーにとっては、体の一部なんですよね。


補助犬と一緒だと施設内に入れない

ということは、

体の不自由な人を拒否していることに等しい

と思わないのだろうか


もし自分が同じ立場で

拒否されたら、どんな気持ちだろうか


自分でなかったとしても、

家族が拒否されたら、どんな気持ちだろうか



聴導犬の普及活動のときもいろんなことをお店側から言われたけれど、

ちゃんとした知識でもって、

補助犬を受け入れる、受け入れない

を判断しているのか疑問に思うことが多かった。


簡単に拒否することはできるだろうけれど、

拒否された側のことを考えたことがあるのだろうか


拒否された側はどうして暮らしていけばいいのだろうか


閉鎖的な世界で生きていけということ?



同じ人間なのに、

補助犬がいるというだけで一緒に生活していけない

そんなことがあってもいいんでしょうか?



日本でもオリンピックが開かれる時がきます。

こんな閉鎖的な国に、

各国の補助犬ユーザーさんたちが来て拒否されたら、

どうでしょうか?


オリンピックだって、みんなで楽しみたいです、私は。

同じ人間なんだから。


今日はちょっと極端な物の言い方をしたかもしれませんが、

私はこういうことって大きく捉えると、『差別』ともとれると思っています。


きちんとした知識でもって、

受け入れる受け入れないを決めてほしい。


そう願うから、私は『聴導犬を含めた補助犬の普及活動』のイベントをし続けます。