極黒のブリュンヒルデ 18 感想 | 墜落症候群

墜落症候群

墜ちていくというのは、とても怖くて暗いことのはずなのに、どこか愉しい。

極黒のブリュンヒルデ 18 (ヤングジャンプコミックス)
岡本 倫著
エディション: コミック
価格: ¥ 555

53 人中、44人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。

5つ星のうち 4.0 手放しでの賞賛は出来ないが、, 2016/5/19

レビュー対象商品: 極黒のブリュンヒルデ 18 (ヤングジャンプコミックス) (コミック)
 まとめサイトでまるで打ち切りみたいな終わり方をしたという噂を聞き、実際週刊誌で最終話だけ見て、どうしてこんな感じになっちゃったかなあ……と首を傾げていた。極黒のブリュンヒルデは少なくとも打ち切りを喰らうくらいに低人気ではなかったのではないか、と思っていたし、アマゾンレビューでもそこそこ原作の評価は良かった。単行本もそれなりに売れている方ではなかったか。
 取り合えず、今回最終二巻を見てみて、作者のやりたいことは詰め込めはしたのかな、という気はした。
 ちょっと尺が足らず、急ぎ足で、展開的にもパニックの連続という印象が強いし、せっかく人気作品なんだからラストももっと余韻があっても良かったんじゃないかとは思ったが。
 第一部の方が、ラスボスとも因縁があって面白かったとは思うけれど、この作品としてのラストである第二部の〆も、酷評するほどではないかな、という印象。より良くできたのではないか、とは思うけれど。
 ブリュンヒルデはエルフェンリートとは違って、明確な作品のコンセプトとなるメインヒロインが決まってきっていなかったような印象を受ける。いわばハーレム作品としての性質が強かった。そのため話が広がった部分もあると思うし、エンタメ作品として色々な展開を作りやすくはなったと思うのだけれど、やはり余韻としてはテーマのはっきりしていたエルフェンリートの方が良かったな、と感じる。
 ともあれ作者のSF系作品はなかなか面白いので、またこの系統で次回作が出るのであれば、それを期待して待つことにしよう。





極黒のブリュンヒルデ 18 (ヤングジャンプコミックス)