■各話解説 メカクシ団ラストブロウ2 | 墜落症候群

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墜ちていくというのは、とても怖くて暗いことのはずなのに、どこか愉しい。

■VSヘッドノック  1

 さあ、大詰めのメインエピソードその2です。ヘッドノック打倒までですね。ここでは、『メカクシ団全員が活躍する』という展開を詰め込みました。
 軽く流れを書いてみると、まず、『兵士団30人』を、エネのコレクトと、マリーの石化で無力化、爆弾6個を、トガが『死角』を読み切り緊急避難。Cがヘッドノックの視力を奪い、カノが後方から『突飛な』一撃、キドがフィニッシュブロウ、って感じです。
 まあある意味では奇跡的な展開の連鎖って感じですよね。もっと悪戦苦闘した方が本当は良かったかもしれないんですが、もう散々皆『白衣の科学者』へ嫌な想い悲惨な想いを受け続けているので、最後くらいは『爽快な一撃』って感じで決めたかったのです。
 なので、この章だけ読むと『あっさり勝ち過ぎ』と想うかもしれませんが、そこは今までの『苦渋』である、1~4章を読んで下さい。すると、まあまあカタルシスも得られるのではないか、と考えています。
 あと、ブログを普通に遡ると、『最後』から読む事になってしまいますが(実際そういう方が一人いたんです)、皆さんお気づきかと想いますが、上にでかでかインデックスがありますので! もし読んでくれる方は設定とかヘッドフォンアクターからお読みください! お願いします!

 ちなみに小ネタ的には、まずエネのコレクトは、本家『如月モモ』の『視線を集める体質』『目を奪う能力』の踏襲ですね。展開自体も『原作小説』の最後をなぞる感じにしました。こういうオマージュは結構入ってる感じです。
 あ、あと、『皆、私の事を見ろぉ』はマクロスの某歌姫のパロですし、「目がァ……私の『目』がァ……」は、あのジブリの有名な大佐の台詞のパロディです。こういう『お遊び』はヘッドノック戦にはかなり入れましたw
 あとね、トガの「お前には見えないだろうが……俺には既に『答え』が視えた」って台詞はちょっと浮いてますね。本当は、『兵士団30人』を打倒する作戦をトガに担当してもらった方がハマったかもしれません。ただそうすると、エネがコレクト→爆弾の『死角』演算って感じで若干活躍が多すぎるような気がしたので、トガは爆弾担当になりました。

 ――その名前を『カノ』。
 お気楽な『馬鹿』は、人の目を『欺き』、奇想天外な『発想』で、人の予想を『凌駕』する――。

 カノのシーンは相当お気に入りです。カノの『発想の奇抜さ』をかなり上手く出せたかな、と想っています。かなり格好良いのに、何故かジョークみたいになっちゃう所に悲哀を感じますw

 「お前だけは、俺が殴り飛ばさなきゃ気が済まなかったんでな」

 フィニッシュブロウはやはりキドに担当してもらいました。まあ、『あの目』と同じく殴って終幕です。

■VSヘッドノック  2

 ところがどっこい、むしろ倒されてから悪魔のような知恵を見せるのがヘッドノックという下郎でした。
 まあ、ここで書きたかったのは、王道的な展開ではあるんですが、『陽炎ループ』に挑んだからこそ、得られた能力もあったんじゃないか、という事で。
 ここら辺は解釈というよりは完全に『エンターテイメント』を意識しました。
 ヒビヤとヒヨリの能力はクロック。
 それをジャンがアシスト。これで『メカクシ団全員』がその力を結集した形になったかと想います。ちなみに『コノハ』はあくまで『可能性世界最強』ですので、『現実世界』ではあんまり役に立ちません。というか、『ヘッドノック』戦でコノハは何をやってたんだろう……。

 ヘッドノック戦は、何か凄いワクワクしながら書けましたね。というか、これが書きたかったエピソードだったし。
 内容としてはやっぱり『原作付き』の、例えば『カゲロウデイズ』とかの方が濃いな、っていうのはあるんですけど、やっぱり、自分なりの『想像』を詰め込みましたので、今でもこのラストエピソードはちょっと読み返しますね。何だかんだで自信作というか、頑張って書いた章です。

 あ、あとちなみに『少年少女が手を握り合って呪文を一言、すると世界が――』という展開もあの有名なジブリの……。まあ、あまりネタは解説しない方が良いかもしれませんねw とにかく色々な『元ネタ』たちの力を借りて、この話は『面白くしよう』『エキサイティングにしよう』『これまでの悲劇が反転するくらい奇跡を一杯書こう』という事で書かせていただきました。
 『白衣の科学者ヘッドノック』と『終末実験に関わった一味』は倒したのですが、『白衣の科学者本部』というのが実はまだあります。『実験都市』にあるのは『支部』って感じですね。『白衣の科学者』は何て言うのかな、『集団』としての側面もあるんですが、ある意味では『個々の目的』を持った『一人ひとり』という感も強くあるので、これからの『原作』の展開によっては、『想像小説第二部』もあり得るかも……しれませんね。

■今ここにある『未来』

 キャラの掛け合いは苦手なんですが、結構頑張りました!w まあ最後ですしね!
 コノハは『現実世界では無力』というのを強調させる為に、途中で力尽き、おぶわれながら爆発から逃げる、というネタを入れました。これは、原作のマリーを背負って遊園地から帰るシンタローのシーンを踏襲しており、なので、コノハを背負うのがシンタロー改変のトガという事になってますw
 エネとルナの『百合ネタ』も原作のモモマリー百合ネタの踏襲です。その他にも、この二人は『格好良い』活躍をし過ぎたので、ちょっとこき下ろすというか何というか、少し弱点的な所を見せてみよう、という感じもありました。
 今ここにある『未来』って言うのは、悲劇的な展開の中では到底想定しなかった、穏やかで笑みに溢れて、幸せな未来の形が、『今ここにあるよ』っていう、今後の確かなハッピーエンドの暗示ですね。どういう経緯で『今ここにある未来』ってワードを想い付いたのか、自分でも忘れてしまったのですが、なかなか捻った感じの言葉です。
 この『メカクシ団』のその後に付いてはちょっとした『後日談的挿話』、『メカクシ団の日常的任務』、『キドの正義の味方の理由』と取り敢えず三つ書くつもりです。
 やっとこれで『各話解説』も終了しましたので、ぼちぼち『想像小説』執筆も復活させたいと想いますw


 ■霊媒師キド