■各話解説 コノハの世界事情 | 墜落症候群

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墜ちていくというのは、とても怖くて暗いことのはずなのに、どこか愉しい。

■コノハの世界事情 彼の人造人間化/『可能性世界』 周回10953回目。

 コノハは原作でも不思議なキャラです。世界事情の最後では、ヒビヤとヒヨリの為に、何か一生懸命に働いているのですが、それまでは何か寝ぼけたような風体で、ヒビヤの死をただ見ているキャラなんですよね。
 俺の解釈動画では、おせーよ(笑)とかの突っ込みにより、完全に『ニートコノハ』のイメージが構築されてしまい、それはそれで面白かったのですが、ちょっと困りました(笑)。
 この想像小説では、そんなコノハの性格形成というか、を書いています。想像小説内でも、何か不思議な感じのキャラメイクになりました。普段はおっとりしているのですが、誰よりも誰かの『生命が喪われる』というシュチュエーションに耐えられないキャラ、と言いますか。
 まあ、根本的に超『善性』なキャラって感じですね。彼とCとの出会いは、原作的に考えるとかなり『遠く離れた』ものと化してしまいましたが、『生命を救う為に、自分の魂までも差し出すコノハ』を書けたので、結果的には良かったと想っています(笑)。
 それで、肝心のコノハが世界事情とかでぼーっとしていた理由なんですが、500人分の死した人造人間の魂を詰め込まれて、一度精神崩壊していた事を理由にしました。
 俺が仮にコノハの立場だったら、ショック死してますね。コノハに取っても、彼は誰よりも『人の死』を許容出来ないタイプですから、一度心のピースがバラバラになってしまい、人造人間としてのちょっと冷たい仮面を被る事になります。

■コノハの世界事情 『可能性世界周回21900回』/『限界地点/『あの目』。

 それで、ヒビヤの頑張りを見ていて、徐々に心を修復させていくんですね。『ハッとする』くだりはまあまあ上手く書けたかな、と想います。
 このお話のラストは酷いですねw 『物理干渉』がない事が原因で、『ヒビヤもヒヨリも救えなかった』コノハは、一度は立ち上がった足が完全にまた萎えてしまって、深い絶望と哀しみの底に落ちていきます。
 このシーンはちょっと正直書いてて自分で泣きそうになりましたね。実際ちょっと涙ぐんでたかもしれません(笑)。結構キャラクタに感情移入するタイプなんで。
 そんなコノハの救済は『ラストブロウ』まで待たねばなりません。

■ヒビヤが来ない理由。 『可能性世界』内 周回 21901回目α。

 大体この短いお話は『シニガミレコード』のクロスフェード歌詞を元にしています。読んでいると分かると想いますが、

 流れゆく雲を見た。
 空も何だか悲しそうだ。
 君が来ない理由なんて、実はとっくのとうに気付いてた。

 ここら辺なんて本当にそのままですよね(笑)。
 ヒビヤが周回21900回で精神的死を迎え、コノハはヒビヤを救えなかった事に絶望し、21900回の周回に留まります。ヒヨリだけが『ヒビヤのいない』21901回以降の周回で、『あの目』との絶望的な戦い(あるいは一方的な殺戮)に望む事になります。
 αと書いてあるのは、βもあるからですね。まあ、そこら辺は『ラストブロウ』の『可能性世界』編で書いてある通りです。
 ちなみに『ヒヨリ』の能力に付いては、ここで一応伏線を張っています。まあ、分かりにくいでしょうけどね(笑)。


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