気温2度と極寒に近い寒さが厳しい中、ﾌｧﾝ3万8000人と正午から午後7時半までの7時間半、合計69曲を歌うという異例のｽﾃｰｼﾞを行った｢乃木坂46｣。埼玉県所沢の西武ﾄﾞｰﾑで、ﾃﾞﾋﾞｭｰ3周年記念ﾊﾞｰｽﾃﾞｰﾗｲﾌﾞを行った。この2月22日は、乃木坂46の誕生日として｢乃木坂46の日｣に、社団法人日本記念日協会が認定したという報告されたこの日、史上最長&最大となった同公演は、ﾃﾞﾋﾞｭｰ曲｢ぐるぐるｶｰﾃﾝ｣から10枚目の｢何度目の青空か?｣を含む1stｱﾙﾊﾞﾑ｢透明な色｣に収録された曲まで、3年間で発表した作品に収録された全68曲を披露する、"全曲ﾗｲﾌﾞ"となった。
冒頭で書いたように寒さが天敵となった公演、来場したﾌｧﾝのためにと防寒対策に製作された｢乃木坂46ｵﾘｼﾞﾅﾙﾎﾟﾝﾁｮ｣が配られたが、ﾒﾝﾊﾞｰはｾｰﾗｰ服や半袖、そしてﾉｰｽﾘｰﾌﾞといった衣装で寒さをもろともせず、｢なぁちゃん｣こと西野 七瀬さんは｢寒くて長時間だけど、全然寒くない!｣と語り、｢まいやん｣こと白石 麻衣さんは｢寒くないです!私は燃えています!熱く盛り上がっていきましょう｣と自らを鼓舞し、ﾌｧﾝから大歓声を浴びた。そんな中、｢ななみん｣こと橋本 奈々未さんは｢私は寒いものは寒いです｣と、"らしい"発言で笑いを誘った。｢ぐるぐるｶｰﾃﾝ｣のｲﾝﾄﾛが流れ、ﾒｲﾝｽﾃｰｼﾞに姿を現したﾒﾝﾊﾞｰはｾﾝﾀｰｽﾃｰｼﾞに向かい猛ﾀﾞｯｼｭすると、｢いこまちゃん｣こと生駒 里奈さんが｢乃木坂46の3周年を一緒にお祝いしましょう!｣の絶叫で華々しく幕が開き、会場は地鳴りのような歓声に包まれた。
◇各ﾅﾝﾊﾞｰのｾﾝﾀｰを務めたﾒﾝﾊﾞｰの思入れを語る一幕も…
｢まいやん｣は、自身が初ｾﾝﾀｰを務めた6枚目のｼﾝｸﾞﾙ｢ｶﾞｰﾙｽﾞﾙｰﾙ｣の歌唱前に、｢私はあの夏を忘れることはありません。突然私に与えられたｾﾝﾀｰﾎﾟｼﾞｼｮﾝ。今まで味わったことないﾌﾟﾚｯｼｬｰでした｣と回顧し、更に畳み掛けるように｢この曲を聞くと今でも勇気が湧いてきます｣と力強く話した。
7枚目のｼﾝｸﾞﾙ｢ﾊﾞﾚｯﾀ｣では、ｾﾝﾀｰに初の2期生から堀 未央奈さんが抜擢されたが、5枚目の｢君の名は希望｣までｾﾝﾀｰを務めた｢いこまちゃん｣から、｢あの時言えなかったけど、今なら言えることはある?｣と聞かれ、｢ご飯を食べる時も緊張して気を使っていて、箸が震えちゃっていました(笑)｣と懐かしみながら明かした。
9枚目のｼﾝｸﾞﾙ｢夏のFree&Easy｣からは、SKE48と乃木坂46を兼任している松井 玲奈さんも加わった。｢ﾒﾝﾊﾞｰ全員が揃いました。これからみんなで乃木坂46、3歳の誕生日をお祝いしたいと思います｣と玲奈さんが話すと、『ﾊｯﾋﾟｰﾊﾞｰｽﾃﾞｰﾄｩｰﾕｰ』の音楽が流れて、ﾌｧﾝとﾒﾝﾊﾞｰみんなで一緒に歌い喜びを分かち合った。
10枚目のｼﾝｸﾞﾙ｢何度目の青空か?｣の歌唱中には、ﾌｧﾝがﾒﾝﾊﾞｰに｢ｼﾞｪｯﾄ風船｣を一斉に飛ばすという演出が行われた。思いもよらぬ"逆ｻﾌﾟﾗｲｽﾞ"にﾒﾝﾊﾞｰは涙を流し、｢生ちゃん｣こと生田さんも目を潤ませ、｢皆さん寒い中、一緒に3歳の誕生日を祝ってくださってありがとうございました。これからも乃木坂46は、止まることなく上り続けていきます。よかったら側にいてください。よろしくお願いします｣と、感謝と抱負を述べた。
3月18日に発売される最新ｼﾝｸﾞﾙ｢命は美しい｣を初披露もした。同楽曲で3度目のｾﾝﾀｰとなる｢なぁちゃん｣は、ﾗｲﾌﾞでｿﾛ曲の｢ひとりよがり｣も熱唱し、大歓声に感極まって涙を浮かべた。
◇意外(?)なｻﾌﾟﾗｲｽﾞ登場もあったが、さらっとした幕切れに…
日もすっかり落ちた61曲目には、ｾﾝﾀｰｽﾃｰｼﾞにﾋﾟﾝｸのﾜﾝﾋﾟｰｽに白のﾌﾞｰﾂ姿のAKB48の｢こじはる｣こと小嶋 陽菜さんがｻﾌﾟﾗｲｽﾞ登場し、彼女と乃木坂46のﾒﾝﾊﾞｰからなる｢こじ坂46｣のｵﾘｼﾞﾅﾙ曲第2弾として、ｱﾙﾊﾞﾑ｢透明な色｣に収録された｢傾斜する｣をﾊﾟﾌｫｰﾏﾝｽした。この日は、AKB48の全国握手会が福岡県で行われていたが、｢いつも(AKB48の)ﾘｸｱﾜやじゃんけん大会に来てくれたので。今度は、私がお祝いに来させていただきました｣と理由を説明した。いこまちゃんも、｢(乃木坂の)誕生日にｻﾌﾟﾗｲｽﾞﾌﾟﾚｾﾞﾝﾄをもらいました｣と喜んだ。しかしﾊﾟﾌｫｰﾏﾝｽが終わると、｢寒いの苦手なのでもう帰ります｣と話し、用意したｶｲﾛにｷｽをしながら客席に投げ入れ、｢風邪引かないように楽しんでください｣と話し、ｽﾃｰｼﾞを後にした。
(続きは後日の後編で)