団塊の世代をもう一度考えてみたい。 | フィリピン良いとこ、一度はおいで ~不良ジジイのフィリピン日記~

フィリピン良いとこ、一度はおいで ~不良ジジイのフィリピン日記~

フィリピンは住めば住むほど人生気楽になるよ、まずは僕の話を聞いてから一度遊びにいらっしゃい。

僕は、若い人達が我々団塊世代を誠に「厄介なお荷物」で有ると見ている事を書いた。実は、僕にとっても大変ショックなことである。この団塊世代がある日突然消えてくれたら、日本の問題の大半が消える事は間違いない。しかしそんな事を言っても現在60代の連中の大半が消えるのには30年近くは掛かってしまう。この是からの30年間に相当の手を打たないと若者たちはそれこそ大変辛い目に会いかねない。

若い人達が海外逃避を考えていると書いたが、彼等が考えて居るほど海外は甘くない、日本の現状を改善する方が余程簡単で有る、なぜなら我々は日本国民であるからなんだ。海外諸国が日本人だからと言って、優遇してくれると思ったら、それは大変な思い違いであり、単なる夢想にすぎない。ただし大金を持っているなら、如何なる国でも大歓迎してくれる、是は絶対に間違いない。
とすると金のない日本人は、日本以外の国では全く相手にされないと言う事に成る。

僕は海外で40年間も過している、従って海外生活とは如何なるものかを、骨の髄まで叩き込まれた。日本ほど医療保険の充実した国は殆どない、イタリー、英国、米国等々と比較しても日本ほど良い国はない。でもこの制度が大きく揺らいでいる。

日本は消費税で騒いでいるが、たったの5%で有る、こんな低い国は他に殆どない、欧州に行ってみたらびっくりするだろう。因みにフィリピンは12%だ、あの社会主義の国ベトナムだって10%だ。消費税で、政治家連中は不毛の議論を延々として続けている、自民党に至っては民主党に是を決めさせるのは嫌だから反対だと、子供以下の知能の連中である、10%を打ち出したのは自民党だったろうに。次回の選挙では国民が、自民党の様なバカの集まりに投票しない事を祈ってしまう。民主党も同じだ、余りにも馬鹿ばかりの陣笠代議士ばかりで嫌に成る。

僕は、如何も不満ばかり述べているな、さてお荷物の‘団塊の世代’である。年金の底が付き始めている、打てる手は早めに打たないと問題はさらに大きくなる。

引退を目の前に控えている団塊の世代は気力、体力ともに充実した連中が大多数である。国は此の連中に退職を迫って、更には65歳まで年金は待ってくれと言っているのだ。無論年金までの5年間を耐え忍んで行ける連中が殆どで有ると思うが、これらの人間が、60歳が来たら退職で奥さんの「濡れ落ち葉」と成ってしまったら、奥方は溜まったもんじゃない。既に書いているように、亭主の退職を機会に離婚を迫るケースが極めて多くある。このように男達を社会生活より切り離す事は、年金問題もあるが、その他の大きな問題を次から次へと生み出しているのだ。

僕の提案だが、60歳の定年を迎えたら、役員職に有る人間を除いて、全て給与を新入社員並みに落として再雇用するとしたら、どうだろう。全くの新人を雇用して何年もかけて教育を行うより、既に戦力として働いているのだから、効率的である。この場合、国は再雇用者の所得税を全額免除とする。このようにして再雇用した人間は年間契約とするが、契約条件に合致する限り継続雇用するようにすれば、可なりの団塊の世代が70歳を遥かに超えても現役で働けるはずである、しかも給与を上げる心配もない。

このようにすれば、リタイアであっという間に元気を無くしてしまう老人達に生きがいを与える事に成り、特養でお世話に成る老人達も激減する、医療費の国民負担も相当少なくなる等のメリットが大いに期待できる。若者が少なくなっている事より、若者たちの就職を更に悪くするような事は起こらないと思う。
前にも書いたが、就職氷河期と騒がれているが中小零細には若い人が全く来ないと言った大問題も出ている。再雇用制度で、これらの中小零細にも若い人が来るように成るのではないだろうか。無論、国も若い人達が中小零細で働く事を奨励すべきである。

また、特に技能、専門知識に欠けた定年を迎えた団塊の世代には、介護の世界で働いて貰うのも有効な手段と成る。今でもこの業界の人手不足は深刻である。リタイアした人間をこの業界で使うとしても、この仕事は極めてハードで有る、従って1日に4‐5時間を目途にした常雇いして、2交代制で無理に成らないように使う事を考えたら良いだろう。即ちタイムシェアリングを考えれば、倍の人間が雇える。二人雇っても、コストはタイムシェアで分け合うので一人当たりと変化がない。

介護のパートは、時間当たり¥800-1000と聞いている。老人達はパートで有るなら週6日でも、働く事に問題はないだろう。半日(5時間、昼休み無)の勤務で4000円から5000円程度貰えるなら、月(26日)に10万円以上に成る。年金が貰える時期になったら此の給与を15万円に成るように年金を加算する事で、大喜びして貰えると思える。夜勤の様な体力を要する時間帯は若い人に交代でお願いして彼等の手当てを厚くする事を考えれば若い人達の定着率を上げる事が出来るのではないだろうか。若い人に給与が多くても不満を言うような老人はいないと楽観した方が良い。老人は働けるだけでも、自尊心が保てるし、若い者に世話に成っていないと言う自信が付く。

もう一つの提案は、こう言った労働に従事する事が出来なくなったら、海外で老後を過して貰うのだ。フィリピンは正に隠れた老人達の逃避先と成っている。日本に4時間足らずで帰れることもあり、また日本人を最も好いてくれる国民でもあるので、ここに老人村を作ることも一つの考えである。若い人達に老人の面倒を見てくれと期待してもそれは可なり難しい事は、これまで書いてきた事よりも明白と思う。僕より少し若い連中、即ち団塊の世代の連中だが、年老いた両親あるいは片親の面倒を見る為に将来を棒に振った連中が何人もいる。

僕なんか、こう言った両親を持っている人ほど、思い切って日本における財産を全部売り払って、フィリピンに来られたらどうだろうと思ってしまう。フィリピンなら月間20万円の予算があればメイド兼介護士を雇用しても充分楽な生活ができる、従って年老いた両親の面倒を見る負担が金銭面を含めて、日本とは比較に成らないほどに緩和される。其れに医療もかなりの面まで見て貰える。

海外経験のない人には到底考えもつかない事だが、海外での医療費とて、健康保険での還付を日本に求めれば、証憑書類さえ整って入れば還付して貰えるのだ。いま年老いた親の面倒をみる事で非常に困っておられる方が多いと思うが、是非とも考慮して頂きたい。老齢者の介護の為に、家族が崩壊したという話を多く聞いた、こんな事が起こる前に、こう言った解決策も有るのだと言う事を知って欲しいと思うばかりである。

フィリピン政府は輸出特区を設けて外資を呼び込んでいるが、老人村に此の特区の恩典を与えてもらえれば、日本人ドクターがこの中で診療治療に当たる事が出来る。かって、日本政府はスペインにリタイア向けのビレッジを作る計画で大枚の金を無駄にしている。欧州にこのようなシステムを作ろうとすること自体考えが貧困なのである。フィリピンは日本よりODA、無償等で多くのメリットを得ている、またフィリピン自体がリタイアの受け入れに熱心な国である事より、日本人村を作る事は難しい事ではない。フィリピン政府より100%のサポートを獲得できる事に疑いはない。

フィリピンなら日本と同じ生活水準を保っても、日本の半分以下の生活費と成る。年金が月10万円でも、生活に不自由する事は無い、20万円も有れば可なり豊かな生活が保障されるだろう。フィリピンに日本人村を作る場合は日本よりの補助も考慮に入れるべきだろう。言いたくないが、フィリピンに近代的な「姥捨て山」を作ってはどうだろう。‘特別養護施設’なんて聞こえが良いが、体の良い姥捨て山じゃないか。僕なんかフィリピンに27年も住んでいるが、益々フィリピンが好きに成っているし、住みやすい国との気持ちを強めている。

今後の30年間と言う期間を定めて、考えられるあらゆる方法を使えば、今後危惧されるような若い人達にとっての地獄は無くなるし、団塊の世代が意気消沈する事もなくなるだろう。日本は85%が内需で食っている国だ、国民を活気づける事が出来れば日本の再生は問題ない。それに誰が何と言おうと日本は世界に冠たる大国である、しかも世界中から羨望の目をもって見られている国なんだ、みんなの気持ちをプラス方向に変える事が、何よりも大切ではないだろうか。僕は、皆が考えられるあらゆる知恵を絞れば、解決策は有ると思う。

若い人達には、少なくとも‘団塊の世代よ、さっさと、あの世にいきやがれ’と言ったような気持にだけは、成らないで頂きたいと願うばかりである。またそう言う世界を早く実現したいものだ。


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