【夢小説】It depends on you ③(國府田千早/シンデレラ) | マドカのラズベリー☆デイズ

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【夢小説】It depends on you ③(國府田千早/シンデレラ)

②はこちら。



(ヒロインside)

今はもう穏やかな寝顔をしている千早さんを見ていると、私の顔に自然と笑みが浮かんでくる。
安心してくれてるみたいで、少しは役に立ててるのかなと思えるから。

「待って」と掴まれた手はまだそのまま。

彼にしては珍しく......そのどことなく甘えてくれてる感じが、なんとも愛しく感じられた。
さっきよりは少しは穏やかな呼吸で眠っている千早さんを見つめる。


整った鼻筋。

優し気で涼やかな目もと。

私の大好きな微笑みを作る口元。

広いおでこに、すべすべの肌。

柔らかなダークブラウンの髪。


私は思わず、そうっと指先で彼の額に張り付いている髪をかきあげる。


「う.....ん.....」


彼がモゾモゾと動いたと思ったら、すぐにまた穏やかそうな寝顔に戻った。
こうしていると、いつも大人な雰囲気の千早さんが、無防備であどけなくも見える。


(大丈夫。私がいつもそばにいるから)


そう思いながら、私は掴まれたままの彼の手の上に包み込むように手を重ねる。
大好きな人の寝顔を見ることが、こんなにも幸せな気持ちになれるのはなんて贅沢な事だろう。


いつも彼にリードされっぱなしの自分だけど、たまにこんな時もあってもいいな、なんて思う。


前は自分が千早さんの恋人としてふさわしいのかと、自信のなさが頭をもたげることもあったけれど、今はただこの人の笑顔を見ていたい。守りたいとさえ思う。

彼が自分に向けてくれる笑顔は特別なもの。
その笑顔を見ているだけで、伝わってくる不思議な安心感がある。

こういう時に感じるのが、絆、というものなのかもしれない。



きっと。
千早さんが前に言っていた事はこれと同じようなことなんだろうな。



私が千早さんに迷惑をかけたくないと、つい一人で背負い込んでいた時、彼はとても寂しそうな顔をして怒った事があった。


何度も「自分を頼って欲しい」と言ってくれていたのに。

今なら、彼のあの時の気持ちがわかる。

そしてあの時の寂しそうな顔のわけも。



具合が悪くなると見る悪夢も、自分がそばについてることでなくなるのなら、いつだって看病してあげたい。



(でも今は、そうっと.....起こさないようにしなくちゃね....)



千早さんの髪にそっとキスを落として、私は部屋を出てリビングに戻った。





゚・:,。゚・:,。★゚・:,。゚・:,。☆


ソファに置いてあるバッグに手をかけると、その中にあるのは「バレンタインレシピ」と書かれたお菓子の本。


(やっぱりどんなすごいショコラティエが作ったものより、手作りを渡したいって思うんだけど......千早さんがあんなにお菓子作りがうまいと、何作っていいのか迷うよね.....)


料理もお菓子作りも自分よりも上手な彼氏を持つといろいろと大変だ。

私は千早さんを夜通し看病しようと、毛布をソファまで持ち込み、そこに横になる。

レシピ本を横になってみながらも、元気になった彼とともに楽しくバレンタインを過ごせる事に思いを馳せながら.....。

しばらくしてから、もう一度、寝る前に千早さんの様子を見に行かなくちゃ.....と思いながらも、仕事で疲れきった私の体は、どんどんと深く眠りに引きずり込まれてしまうのだった。


(つづく)
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どうやら....当初予定してたより確実に長くなります。
ただのバレンタインの話が、オリジナルキャラをいれることに。。。
それでもいいという方、お読みいただけたら嬉しいですm(_ _ )m(マドカ)

*コメ欄、最後に開けますね~