【夢小説/眠らぬ街のシンデレラ】「二人きりの図書館で②」(影山未来)
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「じゃあ、資料はここらへんのをピックアップして、それとネットで調べた記事を....」
「順番にリストアップするから,後で○○ちゃんが見て、使えそうなのを選んでね」
週末、早速私と未来くんはカジノリゾーツの中の図書館で調べものに没頭していた。
それにしても。
未来くん、やる気まんまんだなぁ......こういう時の彼の集中力はハンパない。
(私も頑張らなきゃ!)
眼鏡をして真剣な目でパソコンの画面を追ってる未来くんを見ながら、○○は思うのだった。
私は本を一冊一冊、中をパラパラ見ながら選んでいる。
キーワード検索はさっき未来くんがしてくれたから、書棚に並んでいる本をじーっと見ながら、その番号の書いてある本をピックアップしているとーー
「○○ちゃん」
いつの間にか私の真後ろに未来くんが立っていた。
「わっ、びっくりした!どうしたの?」
「ん、ちょっと休憩」
そう言って私を後ろから抱きしめる。
「や、やだ、未来くんてば、こんなとこで何するの....」
「しぃっ....ここ図書館だよ」
「だからっ....余計に....」
未来くんは私を後ろから抱きしめて、耳許でいつもより落ち着いた声でしゃべっている。
私がこの声に弱いのを知っててわざとやってる.....
すると、耳にキスをして、すぐに髪に顔を埋めながらうなじに唇をはわせてきた。
「やっ......」
「や、じゃないよ。こないだも会社で、○○ちゃんが止めたんだから。今日は思う存分こうしてたい」
そう言うと更に強く唇を這わせてくる。
そして、それは唇から舌に変わってゆっくりと音を立てながらついばんでいく。
途中、キュッと鈍い痛みが走って顔をしかめると、未来くんが耳元でまた言った。
「マーキング」
「なっ....なにしてんのよ」
「人が来そうで来ないのがまたスリルあるよね」
「やっ.....」
つい大きな声を出しそうになって、最後の方は小声で抗議しても、一向に未来くんはやめてくれそうにない。
私が身をよじって逃げようとすると、彼は私が逃げられないようにいきなり両腕を書棚についた。
狭い書棚と書棚の間の通路。
人が二人いれば通れる隙間なんてないくらいのところに追い詰められた私。
私はびっくりして振り返ると.....真剣な目で私と見つめる未来くんがそこにいて。
「逃げられないよ、お姫様?」
そういって妖し気に笑うと私を抱きすくめた。
そして重なる唇。
何度も重なっては離れてを繰り返しているうちに、次第に深くなるキス。
しばらく会えなかったのを埋めるような深いキスだった。
「んん.....っ」
触れてるところから未来くんからの狂おしいくらいの気持ちが伝わって来て、切ないような、愛しくてたまらない気持ちになって胸の奥がうずく。
舌が絡まり合う熱が体中を熱くさせて、私はもう立っていられなくなる。
すると、彼の腕がしっかりと私の腰を支えて、倒れ込みそうになる体をまだ抱き寄せてくれた。
あたりには私達の吐息と唇をついばむ音だけがしている。
それさえも、誰かに聞かれやしないかと心臓の音がうるさく鳴っていた。
「ん....ふ....」
しばらく未来くんは私の唇を味わった後、やっと唇を離してくれたけれど、私は息も絶え絶えで、彼をみつめながら放心状態だった。
「○○ちゃん、ごめん.....ちょっと激し過ぎた?」
「........あ.......」
「そんなに、キス、よかった?」
惚けてる私の顔を覗き込んで未来くんが嬉しそうに笑っている。
私は赤くなって否定してはみたものの、足に力が入らなくなったのは事実で。
そんな私を見つめて、彼が微かに笑った。
そして次の瞬間、耳にチュッと軽くキスをして元の机のほうへ戻っていった。
残された私は.....なんだか初めから終わりまで彼のペースなのがなんだか口惜しくて。
今日はずっと彼にドキドキさせられっぱなしだ。
゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚
本を持って元のテーブルへ戻って、またいろいろと大事なところをピックアップする。
あとはこの山をチェックすれば終わる!
ふと未来くんの方を見ると、集中してパソコンをいじっている彼がいる。
私の視線にきづいて未来くんはこっちを見るとニヤッとして言った。
「こっちは終った。今、プリントアウトしたから、○○ちゃん、チェックしてみて」
「もう?!」
「当たり前でしょ。○○ちゃんとのデートがかかってるんだから!」
そんなことを言われるとこそばゆい。
さっきは少し意地悪な未来くんだったけど、いつも私の事を考えてくれる。
だから私も、いつも未来くんを信じているんだよね。
それから一時間して、すべての資料は揃って、取材の為の前勉強はすべて完了。
未来くんの情報処理能力には本当に参った。
「大学でこれくらいいつでもやってるしね。コツさえ掴めればどうってことないよ」
そういってウインクする。
私達はカジノの図書館を出て、歩きながらこれからのプランを話し合う。
「ところで、どこに行きたい?」
「うーんとね.....少し疲れちゃったから.....なんにもしない、を未来くんとしたいなぁ」
「なんにもしない、をするの?」
「うん」
私はそう言って彼に頬笑んだ。
不思議そうな顔をしている未来くんに私は背伸びをして頬にキスをする。
「ただそこに未来くんがいて、話したり、何でもない事で時間を共有できれば、それがいいな」
見ると顔を赤らめてる未来くんがそこにいて、そんな風に照れてる彼を見るのはすごく好き。
少しくやしそうに私を見て彼は言う。
「○○ちゃんはいつもズルいよね。そうやって僕が喜ぶ事、さらっと言ってくれちゃうんだから」
「そうかなぁ?私は思った事をそのまま言っただけだよ?」
「ほら、また.....ズルイ」
ちょっとだけさっきの図書館の仕返し。
すると。
彼は私の腰を抱いて耳元で囁く。
「今日は僕、いっぱい頑張ったから、後でちゃんとご褒美くれなきゃだめだよ?」
「きゃ.....もう、未来くん!耳元でしゃべったらダメ!もう!」
「だってさ、○○ちゃんに僕の事、もっと感じて欲しいから」
そういってニンマリ笑う。
「ああ、今日のご褒美、楽しみだなぁ。どうしようかな....」
「どうするって....なにが?」
「ふふっ、しらばっくれてもだーめ。後でたっぷり返してもらうんだから。楽しみにしてて」
そんな風に未来くんの妖しい頬笑みに心臓がドキッとしてしまう。
「さ、行こっ?」
信号が赤から青に変わって、横断歩道を歩き出そうとする未来くんがこちらに手を差し出す。
私は笑顔でその手をしっかりと握った。
(END?)
そして夜編....とか続く可能性大www
そしてここでは書けない.....今、ホムペを鋭意製作中!
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小悪魔未来くーん♪
少し前にバトンをもらったとき、
「未来につきっきりで勉強を教えてもらう」
というシチュがありましたw
勉強ってなんの?:*:・( ̄∀ ̄)・:*:と思ったりw
で、図書館な話です。
個人的に未来くんのデレ顔が好きですっ。
読んでくださってありがとうございました。(マドカ)