【★評価】 (五つ星評価)
【解説・ストーリー】
デスノートを使い新世界の神になろうと目論む夜神月との最終決戦に臨んだL。やがて、彼の究極の選択によってその壮絶なキラ事件に終止符を打ったが、一方でLが最も信頼できるパートナー、ワタリを失ってしまう。同じ頃、タイでひとつの村が焼き尽くされ消滅。それは世界の崩壊にも繋がる大事件の予兆だった。ある日、Lのもとに、ワタリ宛ての贈り物として一人の幼い少年“BOY”がやって来る。そして彼がタイで消滅した村の唯一の生存者で、その裏では、人間の手で作り出された“死神”を巡って不穏な動きがあることを知らされる。またさらに、真希という少女がある物を携えワタリを訪ねてくるのだが…。
【レビュー】
これ、『デスノート』を観ていないと完全についていけませんね。
この作品を観るほとんどの人が『デスノート』を観ているとは思いますが、
友達に誘われた、等の理由で『デスノート』観ずして当作品を観てしまった方々、ご愁傷様です。
当作品は、”L”が死ぬ前の23日間について描いており、
その中で”L”とは一体何ものぞ?という謎も解かれていきます。
松山ケンイチは”L”で一躍大ブレイク。こんな奇妙な格好をしながら大ブレイクってかなり珍しいのでは?
あの独特な前傾姿勢保っていると腰が悪くなりそう。
この作品を観ていると、「”L”みたいな頭脳を持ってるなんてあり得ない、あり得ない」と思ってしまうけれど、
実際、映画『ビューティフルマインド』や『グッドウィルハンティング』に登場する天才たちが、
実在する人物だという事実を踏まえると、”L”みたいな人だっているんだろうな、と思わざるを得ない。
やっぱり天才って不幸だわ。平凡が幸せです。
当作品は、完全に”L”主体で描かれているため、”L”ファンのための映画とも言えるでしょう。
少女の扱いに戸惑う姿、少女と心を通わせ和やかな表情をみせる姿、意外にも全速力で走る姿、
飛行機に向かって大ジャーンプする姿・・・などなど。
まさに”L”様祭りです。
『デスノート』の何が面白かったかって、”L”と”キラ”の見事な頭脳戦が面白かったわけです。
でもこの作品ではその要素が見られない。
工藤夕貴扮する九條とちょっとした頭脳戦を見せてはいるけれど、キラとの戦いとは到底比較にもならない。
なので、今回はちょっと不完全燃焼感が残りました。
”L”ファンであれば十分楽しめる内容です。
松山ケンイチファン的にはどうなんだろう?
松山ケンイチファンと”L”ファンは同一なのか?
ちょっとした謎です。
ぽちっと応援お願いします。
【基本情報】
原題: L change the WorLd
製作年: 2008
上映時間: 128分
製作国: 日本
監督: 中田秀夫
プロデューサー: 田中正 飯塚信弘 小橋孝裕
エグゼクティブプロデューサー: 奥田誠治
企画プロデュース: 佐藤貴博
原作: 大場つぐみ 小畑健
脚本: 小林弘利
共同脚本: 藤井清美
撮影: 喜久村徳章
特撮監督: 神谷誠
美術: 矢内京子
編集: 高橋信之
音楽: 川井憲次
主題歌: レニー・クラヴィッツ 『アイル・ビー・ウェイティング』
【出演】
松山ケンイチ L
工藤夕貴 久條希美子
福田麻由子 二階堂真希
南原清隆 駿河秀明
平泉成 松戸浩一
福田響志 BOY
高嶋政伸 的場大介
鶴見辰吾 二階堂公彦
藤村俊二