続きです | アッキーの雑談ブログ
数ヵ月ぶりに会う神戸さん(仮名)は、爽やかな水色のワイシャツに、ストライプのネクタイをして、お見えになりました。
あくまでもさりげなく、シャツとネクタイはGUCCIで、ハンドバックは、ヴィトンでした。腕には、ブルガリの時計をしてました。

車は、最新型の、スポーツカータイプのベンツです。

これ以外に、2台車をもっているそうです。

小さいベンツと、別のスポーツカータイプのベンツです。

物件の案内は、小さい車で行くそうです。

神戸さんが販売しているのは、一戸建ての建て売り住宅です。個体差は、多少あるものの、ほとんど皆同じような建物だそうです。

価格は、2800万円前後です。安めですよね?郊外ですけど、へんぴなとこではありません。
チラシを見せてもらいましたが、1階と2階を合わせて、28坪くらいの4LDKで、車は2台止められて、学校、スーパーも近いと書いてあります。
いいですよね。

キッチンや、トイレやお風呂も、有名メーカーの最新型の設備で、オール電化で、建物によっては、ソーラーパネルもついています。

豪華ですね。



でもなぜ、そんなに安く販売できるのでしょう?
2800万円で売るには、単純に土地を入れて1300万くらいで建てないと、利益がでないはずです。

このことについて、質問すると、

キッチンや、トイレなどの設備、木材、断熱材、床板などの材料は、

同じ型を年間大量に購入してるので単価は驚くほど安いそうです。

某有名メーカーのタンクレスシャワートイレの最新型は、1台数千円とのことです。

神戸さんが契約しているプラチナ(仮名)という会社は、日本全国で、建て売り住宅を建てているので、このように、大量発注し単価を下げることができるということでした。


では、土地は?

私は、興味津々で、根掘り葉掘り、聞いてしまいます。


破産した会社のを安く買ったり、誰かが無くなって相続税を払うために土地を売ることになったのを、安く買う、とのことでした。


逆に言うと、最近は、プラチナさんのような建て売り業者さんくらいしか広い土地は買う人がいないってことのようですね。


冗談っぽく、

ア:「じゃあ、うちのも買ってくださいよ」

と、私が管理している破産会社の、売れなくて困ってる物件の明細をみせると、


神:「アッキーさん、高いです。ここに書いてある値段の3分の1で、いつも買ってます」


え~?それは、うち、全然おいしくないし、抵当権者の銀行さんだって、オッケーしないよ、と言うと、


固定資産税や相続税などを払わなければならないのなど、早く売らないといけない事情がある土地においては、ほとんど、こちらの希望額で通ります。


と言われました。


はぁぁ、、私は、前途多難です。そんなに値下げしちゃったら、うち、タダ働きになっちゃう。

破産管財人の弁護士報酬は、破産した会社の財産を換金した総額の、数%なので、たくさんお金を集めたいのです。


神戸さんのお客さんは、20代後半から30代後半くらいのファミリーの方がほとんどだそうです。

まるで、ダイコンやキャベツを売るように、出会ったその日に仮契約までする、と以前聞いていたので、どうやっているのか、聞くと、


物件には、雨戸(シャッター)と、カーテンと照明がついていないから、僕が、僕の仲介手数料から、お金出して、全部つけます、って言うんです。これが第1の殺し文句です。


だそうです。


すごいね。私もそんな言われたらハンコ押しちゃいそう。


ただし、純製品でデザインは決まっているそうです。



次に、値下げをするそうです。2800万円なら、2200万円くらいまで下げてもいいそうです。充分利益がでるそうです。
これが、第2の殺し文句だそうです。


そっかぁ。
感動しました。


すると、神戸さんが鞄からアルバムをだしました。

見ると、お客さんからの感謝の手紙がいっぱい。
手紙というか、アンケートのようなかんじです。

私が、目をまるくして、眺めていると、

神戸さんが、にこにこして、

「契約してくれたお客さんに、5000円の商品券をあげるから、アンケート細かく書いて、と言うんですよ。で、営業のツールにしてるんです。」

と、ネタバレしてくれました。


ア:「あはは、面白い!やらせ?」

神:「一応、ちゃんと書いてもらってるから、やらせじゃありませんよ、あはは」


そんな会話を、1時間くらいしました。短い時間でしたけど楽しかったです。