ここからしばらくは、また慎重に…
(この51だけだと、誤解を招く表現があるかも知れませんが、
それはこれからの数話とセットで、その誤解はとけるかと思います!)
この時期は3万$達成へ向けての動きと同時に、阪急百貨店へ出店する商品のデザインを考えていた。
前にこのブログに出て来た痩せたおじさん。
実はこの方が、阪急百貨店との間に入るアドバイザーで、
ブヨちゃんは芸能事務所 兼 版権会社の社長さんだった。
オレの立場はあくまでも、ASAYANでグランプリを獲得したフリーのデザイナー。
所属先はない。
ASAYANが窓口で、しいて言えば、番組制作の吉本興業さんとTV東京さんの仮預かり。
しかし、ブヨちゃんが現れた…
多分、オレが阪急百貨店からの依頼を知らされる前、
その窓口になる痩せたおじさんが、阪急百貨店から依頼が来たのちに、
ブヨちゃんをプロジェクトに引き入れたんだと思う。
例えばアーティストだとレコード会社と契約するのに、所属芸能事務所が必要だったりする場合があるわけ。
阪急百貨店さんから依頼があり、オレはNYにいるので、痩せたおじさんがアドバイザーやアシストをしてくれる手はずみたい。
でも…
オレはブヨちゃんを頑なに拒んだの。
ある、スタッフさんは親身になってブヨちゃんの手を取らない方が良い、ちゃんと考えなさい。
って、アドバイス下さったり、
やはりここはこの一大チャンスを成功させる為に、手を結ばないと困るって、言う方も居た。
その方はなんだか縋る感じだったよ…
オレは夢のオーディションバラエティーASAYANのオーディションを受けたから、もちろんTVに出るのはもちろん覚悟の上。
そして、そう言うチャンスが来たら、それを受け入れる心の準備も少しはあったと思う。
けど、けどね、匂い。
匂いが受け付けなかったの。
なんだか、どうしてもブヨちゃんは…
(体臭じゃないよ☆)
だから、この時は放って置いた。
オレは3万$ノルマ達成対策をするのと同時に、
阪急百貨店で販売する作品のデザインを上げる事に集中した。
………………
とある日、痩せたおじさんが再びNYに来て
オレのアパートメントで打ち合わせしたいと言う。
オレはあらかじめ、いろんなデザイン画を描いていたので、
望むところ!って感じで大歓迎。
オレはニコニコしながらデザイン画を見せた。
イメージの生地スワッチと一緒に。
痩せたおじさんは少し不機嫌になり
「なんで、こんな事するの?」
「え?」
………………
15年経った今思うの。
NYのSHOP名を「AKIUE-GO」で無理矢理にでも通してくれた事。
これは番組がくれたオレを守る御守りだったんじゃないかって。
そう言うつもりでなかったとしても、「AKIUE-GO」であった事が
その後の日本での活動において、
どれだけオレを守ってくれたか…
そして痩せたおじさんが数年後言った。
「あれは、あの時から今までは、
GOくんだから乗り越えられたんだよ。
他の誰がグランプリに選ばれても、多分きっと乗り越えられなかっただろうね…」
オレは、少し複雑な気持ちになった。