久保寺健彦くんの『中学とき』を読みました。


中学んとき/久保寺 健彦
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最高!

今年読んだ小説の中でも、1、2を争う面白さ。

いゃあ、ホント、中学生ってなに考えてるんでしょうね。

自分が中学生の時は……大昔すぎて忘れました(;^_^A


主人公は、東京郊外の同じ市に住み別々の中学に通う中学三年の男子生徒たち。

物語は互いに重なり合うことなく、それぞれの中学の中で完結しています。

物足りない気もしますが、複雑に入り組んだ小説ばかり読んでいると、それはそれで好ましく思えます。

基本的には恋愛の話がメインなのですが、上手くいく話はひとつもありません。

まぁ、中学ときなんて、そくなものでしょ。


「純粋恋愛機械」、「逃げ出した夜」、「願いましては」、「ハードボイルどなあいつ」の4編。


主人公じゃないけど、「ハードボイルどなあいつ」のハード馬鹿くんはいいなぁ。

だって、話す言葉が全部ハードボイルドなんだもの。

卒業までの目標を書けと言われて白紙で提出し、「人と張りあうのは、愚かなことだ。もっとも私には、張りあえるなものはなにもないがね」

そんなこと言う中学生いないよねぇ。



評価 ☆☆☆☆



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