ワールドカップ!サッカーに興味がなくても負けるわけにはいかない・・・

鯵太郎と同様、特に理由はない。あえて言うなら俺の信条だろうか?

といっても勝負の勝ち負けではなく、どんなに劣勢でも、追い込まれた状況でも、

勝ちにいく姿勢、あきらめない心というのが大事なわけで・・・


いやぁーいつがら、まともに釣りに行ってねぇーんだろう。

鯵太郎が先陣をきってWLB。船川へ一直線。顧問情報によると

高級魚のイワシくんが港内に押し寄せてきているらしい。

俺はというと・・・組合&個人的な庶務で1時間送れで出発。

男鹿アマで、「ナマイキ」くんと自分の餌(カレーツナサンド)を購入。

鯵太郎にTELすると、いいサイズのアジ、イワシがあがっているらしい。

自分の餌を口に押し込み、某副委員長より頂いた「無煙たばこ」をくわえ、

一路、船川漁港へ・・・すぐに鯵太郎を発見。満面の笑みである。

クーラーを除くと、ジャストサイズのイワシとアジが数十匹ゴールされていた。

前半戦で勝負ありといった感じである。

さっそく俺もサビキセットに「ナマイキくん」をつけ、鯵太郎のそばで後半戦開始。

だが開始直前、既に俺にはイエローカードが・・・夜釣りの必須アイテム、ヘッドライトを忘れてしまっている。

これでは、磯釣りは不可能。このまま明るい漁港巡礼が確定。かなり凹んでいる。


しかし、負けるわけにいかない。こんな状況だからこそ、日没までの数分を大事にしなければ、

諸行無常。森羅万象。覆水ぼんにかえらず。結局、アジ2匹でしゅーりょー!


秋田向浜発!釣り部の軌跡!

その後、船川漁港の水銀灯ポイントを転々とするも、釣れるのは子メバルばかり

鯵太郎は、椿漁港へ向かって旅だっていった。さすが勝ち組の後姿は勇ましい・・・


PM9:00過ぎまで、納豆顔負けくらい、ねばっていたのだが、

漁船に宿泊しているおっちゃんが、俺の釣っているそばで、歯みがきを開始。

その口をゆすいだ白い水を俺の釣っているそばで・・・

多分、竿を振っている音が五月蝿くての嫌がらせであろう。これが負け組の最後の姿である。


しかし、どんなに劣勢でもあきらめるという文字は、俺の辞書にはない。(たぶん・・・)

一筋の光明。天からの蜘蛛の糸を頼りに秋田港を目指す。

やはり神は見捨てていなかった。神はなが~い友達である。そこには奇跡の光景が広がっていた。

フェリー乗り場の水銀灯が煌々と光っているではないか?あまりの嬉しさに仕事中の副部長にTEL。

既に、4~5人の先客がいたが、まだわずかにスペースがある。

ジグヘッドにサンドワームを付けて第一投。いきなり強烈なモソッとした引きが・・・・

竿先が大きく弧を描く、ドラグを締めなおしてリールを巻くもオモテェー

ようやく手前で魚影を確認。パッと見た目30cm以上はあるかなぁ~白い腹を見せて泳いでいる。

ボラ?シーバス?カマス?まぁあげてみない事には解らない。

幸いな事にラインはPE。糸を手繰ればあげれるだろうと思っていたところで「ブチっ」

弱い風に、PEのラインと俺の後ろ髪?だけが、なびいている。

まだまだぁ~、この明かりがある限りチャンスはあるさぁー。早速、ラインを結び直し第二投。

「バチっ」、世界の終末がきたらしい。辺りは真っ暗。「いまわのきわ」というのは、こんな感じなんであろう。

やはり幸運の女神に後ろ髪はないみたいだ。水銀灯消灯。時刻22:30。

省エネ委員の俺でも、さすがに、こんな仕打ちはしねぇーぞ。

消しますよぉーの一言くらいあっても良さそうな・・・ある訳ないかぁー。暗闇の中、片付けて撤収である。


23:00すぎ自宅に到着。ビール片手に南ア×メキ戦を観戦するも、どうにも悔しい。

日付けがかわってAM5:00、岩城島式漁港へ出発。睡眠時間3時間の無謀ともいえる強行である。

既に堤防突端は釣り客で埋まっている。しかし魚っ気がない。

時折、アジが数匹、手前を泳ぎにくるがサビキやワームには見向きもしない。

特に釣果もなく、AM6:30のアナウンスを聞く。

そこに、年のころ80歳くらいのじさまが俺のとこにやってきた。

「なんとだぁーヒラメでもねらってらがぁー」

「いや、アジ釣れでらって、聞いできだども、さっぱりだぁー」

「んだべぇーおせものぉー3日まえだば、しこたま釣れだったなやぁー。もうあどだめだぁやぁー」

「尺ぐれぇのヒラメ、フグ、アジなんか、バンバンでぐ、釣れだったども、きんながらパッタリやぁ」

周りに釣れている人もいなく、この一言で撤収。

かなりのブランクで、釣り感を取り戻すには、まだまだ時間がかかりそうだ。


うちのかかぁが、イワシのオイルサーディンの作り方を学習しているみたいなので、

明日の朝一、イワシリベンジ!船川に行ってくるぜぇ