アベノミクス成長戦略はグローバリズムに侵されているか? | 猫の遠ぼえ『次の世代に残したい日本』

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安倍晋三応援ブログです。
やっと明るい未来を語る政治家が総理大臣になりました。しかし、闘いはまだまだこれから。子や孫が希望を持てる国になることを願うおやじです。

遅ればせながら、安倍総理が日本アカデミアで講演した「成長戦略第2弾スピーチ」を聞いた。
「構造改革」「世界から日本に取り込む」などの新自由主義っぽい言葉の響きはともかく、一応ビジネスの第一線で働いた身としては、それほど違和感を感じなかった。


平成25年5月17日
安倍総理「成長戦略第2弾スピーチ」(日本アカデメイア)
http://www.kantei.go.jp/jp/96_abe/statement/2013/0517speech.html


気になるところはいろいろある。例えば、「世界の技術、人材、資金を、日本の成長に取り込む」などというのは、グローバリズムそのものの政策に見える。どこの平蔵かと。
ところが、安倍総理はこうも言っている。


その目指すところは、投資によって労働者の生産性を高め、手取りを増やすことです。意欲を持って働く人たちが、報われなければなりません。


この言葉のとおりなら、「世界から日本に取り込む」の意図するところは、日本の企業として事業を発展させ、雇用や報酬という形で、働く人たちに報いて欲しいということになる。つまり、政府は企業活動の環境を整えるので、そこで稼いで従業員に報いてほしいと言っているのである。


「世界の技術、人材、資金を、日本の成長に取り込む」などと言うと、まるで外国人がぞろぞろ入ってきたり、サムソンのように外国資本が日本企業を乗っ取りそうな感じがするかもしれない。しかし、居並ぶ経営者たちを相手にそんな話をするわけはないだろう。


われわれが特亜などを相手にせず、内需中心で発展して欲しいと思っても、多くの企業が置かれているのは、そんな贅沢な選択ができる環境ではない内需も外需も必死で取りにいき、いい技術や人材があればそれが外国であっても取り込みに行く
特に輸出入を取り扱っている企業にとって、それは当たり前のことだ。


安倍総理は、シンガポールと中国から工場誘致を受けた製薬関連企業や、韓国から熱烈な誘いを受けていた金型製造企業が日本国内で投資をする決断をしたことを喜んでいる。
企業の国内回帰も成長戦略の狙いであるようだ。


これは攻めの戦略だから、言葉はどうしても勇ましいものになる。会社で新規プロジェクトや企画を提案する時なども同様で、そういう提案を作ったことのある人なら覚えがあるだろう。そういう目で見ると、言葉のイメージほど中身は新自由主義的でも過激でもないと思える。


一方、農業では、安倍総理は攻め」と「守り」をセットで提案している。農業を事業としてとらえた側面と、治水などの多面的な機能を重視する側面、そして、日本の伝統・文化の基礎という最も大切な面から、何をやるべきかを提案しているのではないか。


また、どこかのアホ経営者の主張である「英語はマスト」は論外として、今回の成長戦略にはグローバル・スタンダードに合わせた「世界に勝てる大学改革」なども入っている。しかし一方、教育改革の中では、国語教育の充実や日本の伝統・文化を教えることもちゃんと謳っている。
つまり、英語に関しても「攻め」と「守り」両方の戦略が入っているのである。


自民党はその綱領の中で「常に進歩を目指す保守政党」を標榜している。単なる「保守」ではなく、常に「進歩」を目指すというわけだ。私は、「進歩」は「攻め」であり、「保守」は「守り」だと思う。変化し続ける世界のなかで、日本らしさを守って行くためには両方必要なのだ。


安倍総理はまさに綱領のとおり「常に進歩を目指す保守政党」を実践しようとしているのだろう。日本の国柄をしっかり守り、あるいは取り戻す一方で、攻めの戦略により強い経済力を取り戻そうとしているのである。この講演の最後のほうで総理はこう述べている。


強い経済あっての、外交であり、安全保障であり、社会保障であります。経済政策に軸足を置いて、これからも政策運営にあたっていきます。


現代の富国強兵には、国内で頑張ることは当然としても、外国の力を知り、外国の力を取り込むことも考えるべきである。

(以上)


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