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2012-05-31 13:00:25

生活保護急増のきっかけは『年越し派遣村』

テーマ:政治

河本某の母親の生活保護の問題が波紋を呼んでいるが、それを必死で擁護していた吉本興業の企業体質というか、『闇』の部分が話題になっている。大勢抱えている売れない若手芸人に、吉本が高利のローンを貸し付けたり、その返済のために生活保護を受けさせるという話まであるようだ。


真夜中の太陽!さんのブログから)
吉本興業の闇がどんどん出てくる。
http://ameblo.jp/trade-daisuki/entry-11264288292.html


これをきっかけに偽装離婚、所得隠し、仮病などによる不正受給の実態も広く知られるようになるのはいいことだと思う。もっとも、この制度の本来の目的であるセフティーネットの働きが損なわれては本末転倒だが、先日発表された自民党の公約案はその点でも妥当なものだと思う。


「手当より仕事」を基本とした生活保護の見直し(自民党HPから)
http://www.jimin.jp/policy/policy_topics/recapture/pdf/062.pdf


働ける人には仕事を提供して働いてもらい、本当に必要な人にはきちんと手当する。不正受給は徹底的に排除し、モラルハザードを防止する。そういうメリハリのある制度と運用に改めていくことが求められる。もちろんそのためには、雇用を生み出す景気対策も同時に必要だ。


ところで、ずっと増え続けていた生活保護が近年さらに急激に増加した直接の原因は、平成20年9月のリーマンショックである。このとき以降、障害者・傷病者でも高齢者でも母子家庭でもない『その他の所帯』、すなわち働けるはずの人たちの世帯が突出して増加している。



猫の遠ぼえ『次の世代に残したい日本』

高齢者世帯が数の上では断トツであり、増えかたも大きいが、これは高齢化により分母である世帯数が急激に増加しているからだ。それに比べると、『その他の世帯』の増加は突出している。そこで、増え方をもっとはっきりと比較するために、平成20年(2008年)5月を100とした指数で表してみた。


猫の遠ぼえ『次の世代に残したい日本』

やはり、その他の世帯の異常な増え方が目立つ。他の世帯では2~3割の増加(それでも多いが)なのに対し、その他の世帯は2.2倍以上だ。数でいうと3年9ヶ月で約15万世帯の増加になる。
そして、平成20年の12月から翌年の1月にかけて転換点があるように見える。


つまり、リーマンショックのあった年の年末に登場した『年越し派遣村』が生活保護急増の大きなきっかけになったと考える。「派遣切り」が社会問題化したときに突如マスコミ登場し、大きく取り上げられたこの社会活動は、おそらくその狙い通り政治にも社会にも大きな影響を与えたのである。


年越し派遣村はその「村長」湯浅誠氏が社会運動家であり、その後民主党政権の内閣府参与などを歴任したことからも分かるように、ある政治意図を持っていたことは明らかだ。このときは集まった人たちの生活保護申請をアシストするなどして、1月9日までに223人が申請し、大半の受給が決まった


そして、この時は大掛かりな現場中継などがあり、それらを背景とした当時野党の民主党の「格差社会」批判とそれを後押しするマスコミ世論は麻生内閣への強い圧力になった。そして、それに押される形で、3月には麻生内閣が厚労省から「速やかな保護決定」をするように通達を出している。


さらに、政権交代後の12月には鳩山内閣が厚労省から「速やかな保護決定」の通達を出しているが、グラフを見る限りそれによる変化はほとんどなく、通達があったからというより、全国に伝わった年越し派遣村の騒ぎをきっかけに急増したトレンドがそのまま続いたように見える。


このように、実感なき経済成長とはいえ、それなりにGDPも伸びていたときには見えなかった構造改革のひずみがリーマンショック後に噴出し、『派遣切りなどの雇用不安→社会問題化→生活保護の急増・自民党政治への批判』とつながったことも政権交代の大きな要因ではなかったか。


昼のニュースではお笑い芸人の新たな不正受給が伝えられている。そのような不正やモラル低下を防ぐためにも、制度や運用の思い切った見直しは当然必要だが、長年の構造改革で激変してしまった雇用環境や、その大きな要因でもあるデフレ推進策を改めることのほうが、より重要ではないか。


やはり民主党政権ではどうにもならない
(以上)


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2012-05-30 13:54:51

『土建国家』結構!日本復活と国土強靭化

テーマ:マスコミ

4月6日の産経新聞が『自民党が国土強靭化に10年間で200兆円』という思い切った政策をもうすぐ発表すると報じた時、これは誤報か、あるいは自民党の推進派がわざとリークしたのかと思った。内容にはもちろん大賛成なのだが、谷垣総裁がそれほどの財政出動を打ち出すとは思えなかったのだ。


実際、その後も自民党の国土強靭化総合調査会の資料などには200兆円の数字は見えるが、党としての発表資料には具体的な数字は入っていない。どうなるのかなと思っていたら最近になってNHKも報道するようになり、いよいよこれは本当だという実感が湧いてきた。


自民 “国土強じん化”に200兆円方針
NHK 5月28日
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120528/k10015412891000.html


NHKはいまのところ論評なしに政策の内容を報じただだけだが、読売新聞には今後のマスコミの論調を予想させるような記事がすでに登場している。他紙もそのうち続くだろう。


自・公が巨額公共投資計画、バラマキとの批判も
(2012年5月27日14時08分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20120527-OYT1T00369.htm


見出しに「バラマキ」という、定番の言葉を使い、記事にも「旧来型の公共事業」などと出てくる。お金を配るだけの子供手当のようなものならともかく、公共事業のような、雇用を伴う、しかも金額の大きい政府支出を「バラマキ」と呼ぶのは相当無理がある。とりあえずいい表現が浮かばなかったのだろう。


そのうちこの記者も朝日新聞のように「土建国家」という言葉を使って批判を始めると思うが、この言葉には「日本列島改造論」の田中角栄の金権政治のイメージもまとわり付いているから、都合がいいのだろう。それにバブル期の地上げとか、談合だとか、負のイメージも確かにある。


しかし、原発がすべて止まった現在、貴重な存在となっている水力発電は、かつてのダム建設のおかげであるように、現在は過去の数々の公共事業、土木建設の恩恵を広く受けているのである。戦前から国民をミスリードし続けてきたマスコミなどより、この業界のほうがずっと国家に貢献してきている


もちろん、過去にはさまざまな不祥事が起きたことも事実だし、実際にどこから手をつけるかという話になれば、それぞれの希望や思惑、あるいは利権が絡んでくることは十分考えられる。中野剛志さんが三橋貴明さんとの共著『売国奴に告ぐ!』で語っているが、それは相当激しいものらしい。


特に財務省にはさまざまな陳情があり、あちこちから圧力もかかるので大変らしく、それが官僚が財政出動を嫌う大きな理由でもあるようだ。しかし、中野さんが言うように、それをどうにかこうにか調整するのが主計局の一番の仕事であり、しかも、現在の日本はそんな言い訳が許される状況にはない


次の表は、藤井聡さんが国会の公聴会で使われた三陸沖の4回の大地震すべてが首都直下型地震と連動し、3度は西日本の大地震と連動していることを示したものを元に、ちょっと書き加えたものだ。


猫の遠ぼえ『次の世代に残したい日本』

1923年の関東大震災の後には、10年後、11年後、12年後、13年後と大震災が連続しており、わが国が具体策を急がなければならないことは一目瞭然だ。マスコミが「旧来型の公共事業」はダメとか「バラマキ」がどうしたなどと、のんびりと「旧来型の批判」をしているような状況ではないのだ。


災害が明日来るかもしれないから、いまから何をしても同じと考える人もいる。人の価値観はさまざまだ。しかし、もし政府がそれに近い考えなら、もうその政府は存在価値がない。そして、本当におどろくほど何も手を打とうとしない野田政権は、まさしくその存在価値のない政府と言えるだろう。


大地震は絶対に起きる。首都や西日本の太平洋側を中心に間違いなく襲って来るのである。
優先順位はあるだろうが、むしろ出来るところから少しでも早く準備を始めたほうがいい
それに、皇居や霞ヶ関などの国家の中枢をどう守るかについては、早急に動き出す必要がある。


イメージ論や決まり文句でこれを邪魔しようとする連中には、迫り来る大災害に我々はどう対応すればいいのか、是非、代案を提示してもらいたいものだ。野田内閣はもちろん、これに反対する政党やマスコミ、評論家などにはその義務がある。これは、国家と国民をどう守るかという大問題なのだ。


「待ったなし」で「先送り」が許されず、「不退転の決意」でやるべきは増税などではなく、「国土の強靭化」により、国民の生命と国家そのものを守り抜くことだ。
(以上)


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2012-05-29 13:27:40

毎日新聞の興味深いリーダー論

テーマ:マスコミ

今朝の毎日新聞は、昨日の国会原発事故調査委員会での菅直人前首相の発言を『菅前首相「法制に不備」『国会原発事故調「防げずおわび』の見出しをつけて、一面トップで報じている。三面でも質疑の内容を詳しく報じているが、産経新聞の厳しい論調に比べるとずいぶん優しい


読み進めているうちに一面のコラム「余禄」が目にはいる。書き出しが「日露戦争で日本軍が苦戦し、・・・」となっているので、ついこちらを読む。
どうでもいいことばかり書いているのでいつもは読まないのだが、今日のはなかなか面白い。


(毎日新聞 2012年05月29日朝刊 余禄より)
 日露戦争で日本軍が苦戦し、満州軍総司令部にとげとげしい空気が立ちこめたときだ。昼寝から起きてきた総司令官の大山巌が、指揮で頭に血がのぼった総参謀長の児玉源太郎に声をかけた。「児玉さん、今日もどこかで戦がごわすか」▲一気に司令部の空気はなごみ、児玉も我に返った。責任だけは自分が引き受けるという茫洋(ぼうよう)型リーダーの代表格の大山だが、凱旋(がいせん)後に何が一番苦しかったかと聞かれ、答えた。「若い者を心配させまいと、知っていることも知らんふりをせねばならなかったことだ」▲


簡潔な文章で大山巌がどんなリーダーだったかを表現していて、さすがに余禄を任されるだけのことはあると感心する。そして、この後に昨日国会で自己弁護に終始した「うそつき直人」の話が続くのだろうなと思ったらやはり、こう続く。


それと対照的な自らの現場視察や細々とした指示が批判された福島第1原発事故での菅直人前首相だ。


ほら、やっぱりそうきたか。そうだよな、対照的だ。


むろん児玉源太郎どころか、水素爆発はないと請け合うような専門家しか周囲にいなかった前首相にも言い分はあろう▲


言い分???・・。どうしようもないのを周りに集めたのは自分だろう。


国会の原発事故調査委員会の聴取を受けた前首相はまず国の責任者として事故について陳謝した。そのうえで情報や予測、対処策をまるでトップに上げられなかった政府機関の実態を明かした。想定すべきなのにしなかった過酷事故に不意打ちされた日本政府だった▲前首相の“陣頭指揮”への批判に対しては、現場視察は有益だったと述べ、海水注入の中止指示は自分の意向でないと釈明している。


「言い分もあることだし、謝ったからいいじゃないか。それに想定外のことに不意打ちされたのだから仕方ないじゃないか」と言っているのと同じで、結局、うそつき直人の言い分をそのまま代弁している。


評価はいろいろあろうが、こと東京電力からの現場撤退要請を退けた一幕はトップリーダーの指揮がモノをいったと見るべきだろう▲


史上最悪、最低の首相という批判を「評価は色々あるだろうが」の一言で片付け、一気に「トップリーダーの指揮がモノをいった」という最高の評価に変えてしまう。「牽強付会」とはまさしくこのことだ。そして、最後はこうまとめている。


大山司令官方式も、菅流陣頭指揮も、結果がすべてのリーダーの危機対処だ。事故調査は安易な決めつけに走らず、諸データをつき合わせた精密な事実解明と教訓読み取りで世界中を納得させてほしい。

(全文)⇒http://mainichi.jp/opinion/news/20120529k0000m070111000c.html


大山巌を取り上げておいて、それと対照的だとアレを並べる。しかし、対照的というなら、「月とすっぽん」「釣鐘とちょうちん」「大人と小人」「賢と愚」「正々堂々と卑怯姑息」という意味のはずが、余録子にかかると、「対照的だがどちらも個性」ということになってしまう。


結局、大山巌とアレを同列に扱って最低のほうを引き上げたのだ。要するにこの筆者は、事故調査などどうでもよく、自分がしてきたことを棚に上げて「脱原発がもっとも安全」と平気で語るアレを弁護しているだけなのだ。確かにあんなリーダーがいたら原子力は極めて危険だということは分かったが。


いまさらだが、新聞の社説やコラムの論理はひどい。社説などは野田政権の批判で始まっても、必ずと言っていいほど「民主はダメだが自民も・・・」となってくる。政権与党と権限も情報もない野党を同列で論じて、結果的に民主党政権を擁護するこのコラムもその応用編なのである。


ここにきて自民党が憲法改正をはじめとして、具体的な政策を明らかにしつつある。今後予想されるのは前回選挙のマニフェスト詐欺すら総括できていない政権与党ではなく、野党自民党の政策への激しい批判だ。特に批判が集中しそうなのは国土強靭化予算200兆円だろう。


今後高い確率で日本を襲うことが予想される震災等への対応の必要性は強く認めつつも、「財政再建はどうする」、「土建国家の復活だ」などと激しく批判することが目に見えるようだ。そして、どう災害に備えればいいかについては「政府、野党一体になって検討するべき」などと放り投げるだけだろう。


ところで、国土強靭化といえば、公明党も防災や減債のための公共事業100兆円を打ち出している。
毎日新聞がそれをどう報じるか注目だが、もしかしたら「100兆円はOKだが、200兆円はダメ」とか、「公明党の目指すのはいい土建国家で、自民党のは悪い土建国家」などと言い出すかもしれない。
(以上)


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