言葉の持つ力。 | J’habiterai a Paris!

言葉の持つ力。

昨日、仏系コミュニティ「polyculture」の定例会で、

凄いアートに出会った。


言葉。

文章でもなく絵でもなく音楽でもなく、

ごく短いワンフレーズの言葉だけで世界を切り取る。

わらっちゃうくらい身近で、でもとても普遍で哲学。

そんな凄い表現体だった。


ハガキサイズの真っ白な紙に、普通の字体で、色々な言葉が書いてある。


『記憶力がないから何度でも楽しめる』

『眼交』

『つづくものはつづく』

『批評より利用』

『客力』

・・・・


ここにこう書いちゃうと、実物のパワーや存在感が伝わらなくてとても残念だけど、

それはそれは素敵なアートでありました。


表現者は、土岐小百合さん。

ずっと何かを表現したくて、それを誰かと共有したくて、色々な手段を試行錯誤した中で、

行き着いたのがこの「言葉」だったそう。


『世界は断片でできていて。現実は見る人によって違って。

ショットです。
認識のスナップショット。
誰でもが知っていること、でも、気付いていないこと。
気付いたことがあっても、忘れていること。
ほんと、身の回りのことです。

そんなショットを投げる。
当たって、笑う。
見つける。
普遍と、現在を知る。』

土岐さんのホームページ『ときたま』 より)


そして土岐さんは、言葉の書き手(=土岐さん)と読み手の場を作るために、

定期刊行物として、週1回、言葉が書いてあるハガキを送る、ということをされています。

毎週自宅に、世界の一瞬を捉えたスナップショットが届く。

そのショットをきっかけに、自分で色々考える。家族と話す。さらに考える。

なんて素敵!

早速1年間分を申し込みました。とても楽しみ。


5月中旬には原宿で展覧会もされるそうです。

ご興味のある方は、ぜひまずホームページをご一読ください。