ネイティブ・アメリカン・フルートとの出会い(後編) | ミタクエオヤシン

ミタクエオヤシン

ミタクエ・オヤシンとはネイティブ・アメリカン、ラコタ族の言葉で「私に繋がる全てのもの」という意味です。
だから、みんなつながっていこうね!

日々日常、非日常、音楽、映画、宇宙、スピリチュアル・・・などを綴ります。



 

さて『ネイティブ・アメリカン・フルートとの出会い』のつづきです。

これはメディスンマン、ウィリアム・トゥ・フェザーのインディアン・フルートのワークショップに行った時の報告です。

*********************

いや~すごくよかった!いろいろ教えていただきました!

ちょっと早めに会場に行ってみると、ぼくは一番のりだったみたいで、ちょうどロビーでトゥ・フェザーがひとりでくつろいでいた。ぼくは彼を見つけて近づくと、「ハーイ!アキー!」と言って笑顔で迎えてくれた。そしてぼくもイスを並べたりして手伝っていると、ぞくぞくと人がやってきた。
約20名くらい、ほとんどは女性である。

まずはじめに用意された数10本のフルートから、皆それぞれに自分にあったフルートを選んだ。ぼくもいちおう自分のフルートを持っていってたけど、KEYが違うのでその中から一本を選んだ。

そのあいだトゥ・フェザーはいないと思っていたら、いつの間にか正装していた。(その格好はまさにシャーマンだった)

そしてセイジを焚き、全身を煙で清める。(まるで儀式が始まるかのごとく・・・)

軽い自己紹介のあと自分がなぜこういうワークショップを始めたかについて語った。(もちろん通訳の人がいます。)今回日本は初めてだけどいままでに世界中を回っているらしい・・・。



そして今日のテーマに入っていった。
それは「6つの動物を基本音階にあてはめて、自分の曲をたやすく作る方法」ということだった。


まあ自分なりに自由に吹くことは得意ではあったけど、笛の6個の穴が動物を表しているということにすごく興味をもったのだ。

低いほうから(穴を全部押さえた状態)、バッファロー、そして最後はを表す。
これは、陸の大きな動物から始まり、海から空へ、そしてまた大地へと戻っていくという生命の輪(サークル)を表現しているらしい。

そして左手の薬指の位置の穴は常に押さえておくのだが、その理由には改めて感動してしまった。

フルートは木の肉を犠牲にして作るので、吹くときは木の精霊にたいして常に感謝の気持ちを表し、木と自分が一体であるために薬指をつけておく。
なぜなら薬指は経絡的に心臓(ハート)とつながっているからだ。
男女が結婚するときに薬指に指輪をはめるのもカップルが常にハートでつながって一体(Oneness)でいられるようにするためらしい。

つまり、薬指を付けておくことでフルートと自分が一体(Oneness)の状態を表している。

こんな深い意味があるなんて思わなかった・・・。

あとトゥ・フェザーがフルートをみんなで吹くときに常に言うことは、深い息を吸ってからゆっくりと息を吹き込み、ひとつのフレーズは止めることなくなめらかに最後まで一息で鳴らすようにしなくてはいけないらしい。
これがけっこう難しく、別に循環呼吸をするわけではないのに、意識的にゆっくりと長い息をするのは大変だった。

でも無意識のときは、けっこう長い息をしているような気がするんだけど・・・。

それにしても今まで4,5年の間、何の知識もなく自分勝手に吹いていたわけだが、たった2時間のワークショップでたくさんのことを学ぶことができてホントにためになった。
あらためてインディアン・フルートという、とてもシンプルな楽器だけど、その背景の教えに触れられたことに感謝の思いが沸き起こった。
この思いはもちろんトゥ・フェザーにたいしてだが、彼を通してアメリカ・インディアンの深い教えにも少し触れることができてうれしかった。

そうそう彼の話が面白かった。トゥ・フェザーは昔、ガールフレンドからプレゼントされたインディアン・フルートを5年ものあいだ、全然うまく吹けなかった・・・。
しかし後にメディスンマンに習いに行くようになり3人目のメディスンマンに出会ったときは、たった15分で美しいメロディーを自ら吹けるようになったらしい・・・。

幸運にもぼくたちは2時間でそれができるようになったのだ。

そして最後のほうでは、穴と動物の関係をからだで覚えるために何回もみんなでいっしょにメロディーを奏でた。

**************

こんな感じで、いろいろ学ぶことはできましたが、今は常に薬指の位置の穴を押さえてはいません。
というのも、アラブっぽいフレーズを吹くときは、この穴を離さないとそのフレージングになりません。
まあ臨機応変ということで(笑)

あと、このフルートのユニークなところは、上の部分に付いている通称バードといわれている突起物です。
実はこのバードは重要な役目をしています。
ぼくが初めてネイティブ・アメリカン・フルートを手に入れて、ちょっと驚いたのは、このバードの下には、2つの四角い穴があって、このバードは革紐で本体に縛り付けるだけなのですが、微妙な空気調節ができるのです。
説明しにくいのですが、本体のこの部分には節があって、バードの下の1ミリくらいの隙間、つまり吹いた息は節にぶつかり、四角い穴から出て、バードの隙間からまたもうひとつの四角い穴から本体に入るのです。
説明わかりにくいですよね(笑)

ちょっと検索してみたらこんなページを発見しましたので参照していただけるとわかるかな。
http://www1.ocn.ne.jp/~raven444/love01.html

このバードの発想は、素晴らしいと思いました。
三味線で言えば、「さわり」みたいなものでしょうか?

音に表現力をつけるための人間の探究心は素晴らしいですよね。
もっと言えば、倍音をいかに出すかということでしょう。
倍音については、いずれじっくりと考察したいと思ってます。


最後にこれは初めてフルートを手に入れた頃の作品ですが、よかったらどうぞ~♪

http://soundcloud.com/akima-1/pray-the-wind