「Birth of Memory」



足元を冷えた風がすべる

呼び止める間もない

逃げ足が速くて


あの日と同じ季節(とき)が来る

苦味のようなセピア色の

記憶たちを

見つめていま思うわ


私好みの色に染められるかもしれない

足元までつづいた道の行く先で

思い出になり得る日なら


あの日と違う明日が来る

苦味のようなセピア色の

記憶たちの

幾度目かの誕生日に


あなた好みの色にならない昨日は

構わないでいれば

いつまでもすがりついて来ることは

ないでしょう


私好みの色に染められるかもしれない

足元までつづいた道の行く先で

思い出になり得る日なら


あなた好みの色にならない昨日は

構わないでいれば

いつまでもすがりついて来ることは

ないでしょう


「私好みの色に染められるかもしれない!?」と

間際に気づける日々も

「幸せのうち!」と言ってみようか