保険金削減条件付契約 | 保険日記

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生命保険会社9社、損害保険会社1社の保険代理店経営者です。

先日は、長年のわたってお付き合いいただいている税理士さんから顧問先企業のご紹介をいただき経営者の方のご契約をいただきました。


医師に往診にきてもらい保険加入に必要な診査を受けていただきました。


健康状態に問題なく申込みいただいた通りの内容で成立すると思われます。


そんななかで、10日ほど前に仮査定を実施されたお客様の査定結果が出たとの連絡を保険会社から受けました。既往症があり、完治はしているものの、完治後からまだ間もないとのことで保険引き受けにあたっては、条件がつくことになりました。


「保険金削減支払法」という条件付契約です。


これは、保険加入後、一定期間は死亡または高度障害状態になられても、所定の保険金から一定割合が削減されて支払われるというものです。

保険会社が定めた一定期間を経過したあとは、満額の保険金が保障されます。


この一定期間と削減割合はお客様の体況上のリスクにより異なります。

例を示すと以下の通りとなります。これは保険会社各社で概ね同様です。


【削減期間2年】 


加入後1年 保険金の30%(70%の削減)

加入後2年 保険金の60%(40%の削減)

加入後3年以降は保険金の100%(満額)が保障されることになり削減条件は解除


【削減期間5年】


加入後1年 保険金の15%(85%の削減)

加入後2年 保険金の30%(70%の削減)

加入後3年 保険金の45%(55%の削減)

加入後4年 保険金の60%(40%の削減)

加入後5年 保険金の80%(20%の削減)

加入後6年以降は保険金の100%(満額)が保障されることになり削減条件は解除


健康診断を受けてすべての項目でAという方は少ないのと同様に、保険加入においても希望通りの内容で加入することはやはり簡単ではありません。


例えば私が3月にお申し込みいただいたお客様は現時点で23人ですがそのうち何らかの条件が付いた方または一般の保険には加入できず無選択型の保険への加入に振り替えた方は5人となっていてその割合は約22%と決して少なくない割合となります。


条件が付いた場合には、それでも加入または見直しをすることがメリットがあるのか、条件が付くことによるデメリットなどを丁寧に説明し、意志決定はやはりお客様自身にしていだくことになります。


ただし条件が付いたことによって契約を見送った場合、何年後かに新たに加入を検討したとしても健康状態が良化するとは限りません。健康状態がさらに悪化する場合もあり、そのときにはさらに加入条件が厳しくなってしまう場合も考えられます。


保険の見直しにあたっては、現在と将来の両方を見据えて十分に検討することが大切です。


そのお客様の意志決定に際し、そのような場合でもお客様が納得できる意思決定ができるように適正に助言することが我々の使命であると考えています。


保険に関する簡単なご質問は、ブログ内メッセージ もご利用ください。



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