保険金の支払い | 保険日記

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生命保険会社9社、損害保険会社1社の保険代理店経営者です。

以前のブログにも書きましたが、親戚がガンに罹患し加入している保険会社へ「ガン罹患時に一時金が支払われる保険」について保険金の支払いの請求をしたところ、支払いができないとのことでした。


私が販売した保険ではありませんでしたが、支払われないのはおかしいと思い、親戚ということもあって委任状を取り付け、秋田までいき保険会社の支社へ話をしにいきました。2月12日のことです。


曲折を経て、結果として一度は支払われないと言われた保険金300万円が昨日支払われました。


みなさんこれをどうお考えでしょうか。


契約者が保険会社の通知によって保険金の受け取りをあきらめていたら保険金は支払われませんでした。

つまり「泣き寝入り」になるところでした。


名誉のために保険会社は伏せますが今までの経緯は以下の通りです。


H21.7月 ガンの診断を受ける

同8月  保険金請求

同8月  必要な検査を受けていないため支払いをできないとの通知を受け取る

H22.12月 セカンドオピニオンにより病院を変える

同12月 再度保険金請求(診断書には悪性新生物と明記される)

同1月 前回と同じ理由で支払いはできないとの通知

同2月 私同行により保険会社の支社(秋田)を訪問し支社責任者と面談

     お客様相談窓口を紹介され以後そのお客様相談窓口と電話でやりとり

同2月 医師への確認調査を行う旨の連絡を受ける。当方より「なぜはじめから調査をしなかったか」と苦情。

同2月 現在調査中のため支払い決定にはしばらく時間がかかる旨の通知


そして3月11日に300万円が支払われました。


私はこの保険会社の対応には重大な問題があると思っています。


①保険金請求の相談を女性担当者にしたところ「私はよく分からないのでカスタマーセンターに電話をしてほしい」と保険金請求という重大な局面で担当としての仕事を怠っていること。


②医師への調査等、必要な手続きを踏めば保険金支払いの可能性があるにもかかわらず一度は「保険金は支払えない」という決定を下していること。


③高額な治療費を捻出するための保険金なのに対応が遅く、保険が役に立たないものになってしまったこと。


保険金の支払いは保険会社にとって最も重要なミッションであるはずです。


こんな風にゴネなければ払われない保険などはいくら商品がよくても保険とはいえません。


親戚はすでにガンと診断されているため他の保険に見直すことはできないので、現在の保険を温存するしかありません。

本当は今の保険は解約して他に加入し直したいといっています。


また今後入院等もするかもしれずそのたびに「本当に払われるのか」という不安を抱きながら現在の保険を続けることになります。


たまたま親戚に私のような保険に携わる人間がいたからいいようなものの、似たようなケースで「泣き寝入り」しているお客様も多いのではないかと思ってしまいます。


今回のようなことで「保険なんて役に立たないよ」と思う方が増えてしまったら保険制度は大げさでなく崩壊してしまいます。


私はよほどのことがない限り飛行機でないといけないような遠方のお客様を担当することはできません。


ですがお客様にとっては、不測の事態が発生したときに、心底から親身になり場合によっては保険会社と断固戦う気概を持っている保険会社の担当や保険代理店を選ぶことが非常に重要だと思います。


本当に信頼できる人間なのかを見極めることは難しいことですが是非このような観点も意識されることが大切だと思います。


この親戚はガンという重大疾患に罹患し、不眠症になるほど毎日不安な日々を過ごしています。ただでさえ不安なのに保険金も払われないという不安をさらに増長するような保険会社の対応は本当に罪だと思います。


今回のことで私がした多くのことは本来であれば保険会社の女性担当者が当然の仕事として行うべきものであり、したからといって当たり前のことで特段ほめられたりお客様から感謝されたりするような類の仕事ではないのです。


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