社会保障制度①(健康保険編-1) | 保険日記

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生命保険会社9社、損害保険会社1社の保険代理店経営者です。

ブログで多くの人に情報発信する以上は、読んでくれた方または保険についての情報を必要とされている方にとって役に立つものであるべきだと考えています。


そこでお客様からよく聞かれることをまとめていきながら将来的には、保険についての関連情報をブログ内検索で読者の方が知りたい情報を即座に検索できるようになればと思い、不定期ながら日本の社会保障制度について書いていこうと思います。

民間の生命保険商品はあくまでも国の社会保障制度の補完であるため、社会保障制度の仕組みを理解することが、生命保険を正しく選ぶための近道であると考えているからです。


第1回目は健康保険の高額療養費制度を取り上げてみます。


よくお客様から「入院保障ってどのくらい必要なの?」と質問されます。このような質問に答えるためにまずは健康保険について説明することがたびたびあります。


【高額療養費とは】


重い病気などで長期入院をしたりして医療費の自己負担額が高額となる場合に、一定の金額を超えた部分が払い戻される制度のこと(但し保険外診療や差額ベット代等は対象外)。


◆1カ月あたりの自己負担限度額(70歳未満)


上位所得者(標準報酬月額53万円以上)  

150,000円+(総医療費-500,000円)×1%


一般所得者                  

80,100円+(総医療費-267,000円)×1%


詳細はコチラ(社会保険庁ホームページ)

http://www.sia.go.jp/seido/iryo/kyufu/kyufu06.htm


端的に説明すると、所得が多い人は1カ月の治療費が15万円を超えた金額、普通の所得の人は1カ月の治療費が8万円を超えた金額があとから戻ってくると思って差し支えないでしょう。

但し保険外診療や差額ベット代等は対象外なので戻ってくると思って、必要もないのに都内の大学病院で1泊3万円もするような豪華な個室に入院するようなことはNGです。


ここで民間の医療保険との関連性について考えてみましょう。


高所得者でも1カ月あたりの自己負担限度額は15万円なのでこれを30日で割ると1日あたりの自己負担限度額は5,000円となりますよね(150,000円÷30日=5,000円)。


つまり民間の医療保険で準備するのは、入院したら日額5,000円のものに加入していれば理論上は自己負担額を補えることになります。

但し健康保険の対象とならない保険外診療の場合には、そもそも健康保険が使えずすべてが自己負担となるためこれでは足りません。

ガンの治療の場合、保険外診療や先進医療を受診することで治療費が高額となるケースが多々あります。そこでガンだけを上乗せで保障するためにガン保険があるわけですね。


これらを考慮して医療保障を考えれば以下のようになるでしょうか。


①一般の病気やケガの入院保障:日額5,000円~10,000円 (日額は費用負担を考慮してお客様が選択)、

先進医療の受診に対応しているタイプ


②ガンの保障:日額10,000円、診断一時金付のもの 


(余裕があれば3大疾病保障(ガン・心筋梗塞・脳卒中))


医療保険の検討にお役立てください。


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