ラストアイドル考─4─長月翠 | 現場とアイドルと劇場と私

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高めから低めまで、好球は見逃さないw
一球目から打ちにいく。
座右の銘は、好球必打!

ナタリーの長月翠の記事が話題になっていますね。


該当箇所を引用すると、

長月「私がオーディションを受けたきっかけは、自分が痩せたからです。なぜ痩せたかというと、以前所属していたグループでの出来事がきっかけで……ある日私のファンの方が、現場に友達を連れてきてくれたんですよ。その友達の方は、乃木坂46さんの熱心なファンだったんです。なんだか私、それを知って急に恥ずかしくなっちゃって……私のファンの方は、「この子が俺の推しなんだ」って感じで堂々としているんです。だけど乃木坂46さんと自分を比べたときに、どうしたって自分が劣っていたから。だって、当時は今より13kgも太っていましたし。

長月翠

長月翠

──よくそこから絞りましたね。

長月 恥ずかしかったんです。かわいいアイドルさんを見慣れている人に、「この子もアイドルなんだ」と思われることが。そのときは典型的な地下アイドルだったけど、自分自身、いつまでも地下にはいたくないって気持ちはあったんです。プライドが持てないと言うか、早く地上に上がりたかった。

 

引用、ここまで。

この記事に関して、長月翠から、改めて、

「地上のアイドルにはなりたかったです。だけど地下から抜け出したいなんて思ってなかったし、誤解されるような発言をしてしまったかもしれないですが、こんなきつい言い方はしてないです。。今でも地下アイドルが大好きです。」というツイートもありました。

地下にいることが恥ずかしいのではなく、乃木坂レベルにはなかった自分の容姿が、恥ずかしかったと言っているわけですね。

ナタリーの記事が、長月翠の意図することと違った表現になっていることを踏まえた上で、ドルオタの皆の思いとしては、地上のアイドルになりたい、というこの気持ちは、当たり前のこととして、吐露して良いと思っているはずです。

ナタリーの記事には、その前段に、阿部菜々実のこんなコメントもあります。

阿部「パクスプエラとラストアイドルでは何もかも違うので、本当に驚くことだらけで。スタッフさんの数も全然違うし、出演するイベントの大きさも違うし、お弁当も移動方法も違う(笑)。でも、パクスプエラは絶対に辞めたくないんです。小3のときから6年間一緒にやっているメンバーもいますし。これまで売れたくても売れない状態がずっと続いてきたけど、私がラストアイドルをやることで、パクスプエラも一緒に上がっていけたらいいなと思っています。」

音楽の本質的なものとは違う領域になってしまうけれども、しかし、だからこそ、地上と同じように、あるいは、それ以上に努力し輝き魅了的なステージングを魅せてくれるアイドルが、地下というカテゴリーに群雄割拠しているのを目の当たりにしている身としては、それは、メジャーに上がれるなら、上がりたいと思って自然なことナンだとおもう。

残念なことに、今のアイドル界隈には、地下と地上を結ぶ通路になる確実な仕組みは構築されていなくて、システム的には分断されている。

だから、奇跡的に強い運勢の巡り合わせを味方にして地上に出てくることはあっても、定期的に、あるいは、直結したレールに乗って定められたルートを少しずつにでも地下から地上にステップアップする道のりは、示されていない。

基本的には、ハナから、メジャーの下部組織に入り込むしかないのである。ジャニーズにしても、スタダにしても、ハロや48にしても、ジュニアやら研究生やら研修生やら。。

(最近は、48ならドラフトで移籍(あくまでも前の事務所は辞めてから挑む)等の事例も出てきたし、パティロケ→スパガのようなウルトラCもあったけど。)

そういう流れに道筋を付けるという意味でも、僕は、ラストアイドルというキワモノ的な企画コンテンツは、評価したいと思っている。

金銭的な待遇面の優位性や集客、社会的な評価が低ければ、親をドウシテモ説得できない層が出てくるから。

そして、地下→地上の流れが構築できたとして、地下の魅力が高まることはあっても、劣化することもないはずだ。

だから、そのルートを曲がりなりにも辿れるようなラストアイドルというコンテンツで、業界全体が挙って、プロデュースしてくるのも、頷ける。地上だって、左うちわな状況でも何でもないのだから。

 

 

ただ、間違ったらいけないのは、この企画も、決して地下アイドルのことを慮って仕組んでいることではなく、大人の事情、大人達が大きなお金をウゴカスコトだけを考えて仕掛けていることだということ。

アイドルも、もちろん、踊らされている。

でも、それは、僕たち日本人の殆どの組織人は、誰もが、他人に踊らされている中にいるのだから、何ら、非難するにあたらない。

定時で上がることもなく周りに合わせて残業して、有給休暇に罪悪感を感じて低い生産性のまま、趣味の交遊ひとつなく働いている日本人(だけが有する)特性そのものである。

推しマイm(._.)m