ラストアイドル考-5-小澤愛美、王林、そしてプロデュースバトル | 現場とアイドルと劇場と私

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高めから低めまで、好球は見逃さないw
一球目から打ちにいく。
座右の銘は、好球必打!

それは、偶然の出来事だった。

 
土曜の夜は録り貯めてある番組を一気に視聴するのが習慣で、毎週、録画を見終わった後に地上波の映像がリアルタイムでディスプレイにたまたま映し出されるのだが、その日は、それが、ラストアイドル第一回戦バトルの放送日だった。
 
たぶん、番組放送回としては、2回目か。
 
もとより、最近の48&坂道シリーズの動向を自力で獲得できる環境には程遠く、殆ど、ヲ友達からの情報に頼っていた状況で、そこから漏れると大箱コンサートすら全く認識しないままスルーしていくのが、ここ2~3年の常であった。
 
とは言いながら、ヲ友達のお陰様で、欅坂のカウントダウンライブも、乃木坂3期生のお見立て会も、参戦できたんだが♪
 
ラストアイドルは、周囲ではリアルでもSNSでも露ほどにも話題になっていなかったし、何かの拍子に、秋元康がバトル式の番組をテレビというメディア上で始める、ということだけは、ウッスラ知っていたやうに思う。
 
それでも、放映時間や開始日時、曜日などは、頭に入っていなかった。
 
あの日、あの瞬間に、たまたま見なければ、そして、その回で、小澤愛実が「禁じられた2人」を歌っていなければ、王林が挑戦者として出ていなければ、翌週からこの番組を録画予約することも、なかったはずである。
 
その回は、本当に、面白かった。
小澤愛実に挑戦する王林。
王林は、第2回愛踊祭2016でTDCホールで観ているのが、生現場としては唯一。
 
このときのりんご娘は、圧巻の一言。
自分の℃ストライクは、王林以上に彩香の愛くるしい佇まいなんだが、ジョナゴールドの高らかに伸びやかに唄いあげる歌唱も加味され、圧倒的な存在感を放散して、全TDCを虜にしていた。自分も、りんご娘以外にこの年の優勝はない、と、確信した。
バランスのとれた素敵なグループだと思う。
ただ、惜しいかな、このときの優勝のご褒美に貰った「Ringo star」、が、とても、残念な事態に。(これは、後述)
 
ラストアイドルに話を戻すと、王林が選曲した「生まれてはじめて」はアナ雪の歌。アイドルがその場にいる観衆を巻き込んで歌うには、抜群に相性のよいセレクトとは、言い難い。
 
同じアナ雪からなら、まだ、「雪だるまつくろう」の方が、王林の良さを出せただろう。
 
対する小澤愛実のことは、なにも知らなかったが、「禁じられた2人」をセレクトする時点で、どれだけ、今、のアイドルが好きであるか、今、のアイドルを知悉しているか、が、如実にわかる選曲をしていた。
 
審査員の大森靖子が、「禁じられた2人」と聞いた瞬間に、体をビクンと震わせて反応したのも、この番組のエッジの鋭角さ、深度の深さを物語っているようで、惹き付けられた。
 
オーディションで、「禁2」を選び歌う。
 
これこそが、2010年代(テン年代というの?)のアイドルの本流であり、秋元康の本領であり、その申し子のような存在だから。
 
王林に勝ってほしかったが、結果は、小澤愛実。自分でも、票を投じるなら、小澤愛実だった。
 
面白かった。
 
とはいえ、この時は、まさか、いずれ、松本ももな、阿部菜々実、大森莉緒、と、近しく接触したことのあるメンバーが、陸続とテレビ画面の中に出てくるとは、知るよしもなく、お気楽に、のほほんと見ていたのだったが。
 
その後、刺激的な経緯が、いろいろあって(詳細は省略。もし、酔狂な方は、ラストアイドル‐1‐2‐3‐4-を、御笑覧ください。でも、なんの参考にもなりません)、いよいよ、season2は、プロデュース対決と相成りました。
対決方法と、審査の仕方が不明ではあるが、表題曲は、シュークリームロケッツが奪取すると睨んでいる。
 
秋元康の3人ユニットの仕上げ方は、神がかり的なプロデュース力である。作曲面でも、いちいち神曲として挙げるのも必要ないくらい、3人ユニットの金字塔は、枚挙にいとまがない。
 
ほんの一部だけ。
チームA5th恋禁「ハート型ウイルス」
チームK6thリセット「逆転王子様」
チームB5thシアターの女神「キャンディー」
チームS2nd手つな「ウィンブルドンへ連れて行って」
チームKⅡ3rdラムネ「フィンランドミラクル」。
 
この路線に「Faint」「口移しのチョコレート」「クロス」「ジッパー」の毒のある可愛さ風味をトッピングかな。と、自分なんかにゃ、収拾がつかなくなる体の、神曲の宝庫なんである。
 
おそらく、秋Pは、指原オタだった小澤愛実からも、大きなサジェスチョンを授けられるはず。
 
ともかく、3人ユニット曲系譜の発展的現在を、松本ももな、小澤愛実、長月翠の3人で観ることができる。
 
これを、楽しみと言わずに、何を楽しめばよいのか?
 
是非ここで、キャンディーズ超えを、数字的にも知名度的にも、お願いしたいものだ(時代的には、それはない)。
 
対抗は、ラストアイドル。小室サウンドに、オーラバリバリのスター軍団が、華を添える。
(不倫?で引退する影響は不明です。オファーのきてるものは、最低限、こなすということだが、、、厳しいかも?)。
 
ダークホースで、Good Tears。
2年越しでりんご娘を愛踊祭優勝に導いた王林のアイドル魂を、現実に見える形として、楽曲に落とし込むには、織田哲郎のプロデュースは、うってつけではないだろうか。当たれば、オオ化けすると睨んでいる。
 
指原莉乃のP能力は、もちろん、アイドルとしては、ずば抜け秀でているし、ヲタの嗜好を嗅ぎ取る臭覚、嗅覚も最先端をゆくのだけど、どこまで、サムサムを差別化できるか。王道アイドル℃真ん中路線として、間違ったプロデュースはしないだろうが。
 
 
一番心配なのは、つんく♂。
 
売れるには、「売れるまで頑張る」と言っちゃったり(このバトルは、この曲だけで勝負しなきゃならんし、アイドル寿命は有限ですよ?)、歌がどうの歌唱がどうの、みたいな、耳を疑うような言説が、ポンポン飛び出してきたり。2000年以前なのか、今、ここは?と思ってしまった(笑)。
 
つんく♂の、アイドルの素材を原石から見抜く力はすごい。それ(だけ)は、秋元康の上をゆく(秋元康の前田松井珠城平手の系譜は全くわからん(笑))。けど、つんく♂は、その逸材群を、人材の宝庫を、どれだけ、これまで、「つんくの頭の中にある歌」にこだわって、腐らせてきたのか。
 
才能を集めるだけ集めて闇に葬る、ブラックホールのような、産業界のメガバンクのような軍団である。
 
売れたいんですよね、有名になりたいんです、ラストアイドルに出てくるようなアイドルは。歌唱力云々なんぞの論評なんて、ドブに捨ててんです、この期に及んで。
 
歌姫ではなく、バラエティーに出られるタレントになりたいんです。
 
評価軸が違う、、、、。そこは、大きな心配ですね。
 
ハロのようにならなければ良いけど。
 
念の為、繰り返しますが、ハロプロのアイドルは、すべからく、もっと、売れて良い、可能性はトップアイドル・オブ・ザ・トップな人たちばかりでした。
⬆過去形なのは、つんく♂が、ハロから離れたために過去形。ハロにはまだ、可能性はある。
 
ここで、前述のりんご娘の御褒美の件に戻りますが、愛踊祭2016で優勝したりんご娘のときも、岡田実音によって、同じような轍が踏まれてしまった。
 
作詞作曲・多田慎也、編曲・生田真心、振り付け・ミキティー本物という強力売れ筋ラインナップにもかかわらず、何を血迷ったか、ヴォイスメイキングディレクター?という立場で歌唱指導に入った岡田実音は、ジョナゴールドの突き刺さってくる伸びやかな歌唱を認めず、エレクトリックサウンドに。りんご娘の「り」の字もない、りんごの良さが全く壊滅した1曲に仕上がっている。
 
メロディーと歌詞、振付、MVは素晴らしい、にもかかわらず、だ。
 
青森のリンゴからほとばしる果実の「か」の字もない曲である。
 
青森の空気が、息吹が、香りが、歌声から聴きたかった。
 
もしかしたら、歌の下手なアイドルなら許せても、そこそこ上手く歌うアイドルは、許せないとか?
 
自分の頭の世界に、アイドルの魅力を引きずり回して行っちゃうと、こうなる。
 
つんく♂と、同じ過ち。
 
全速力で急いで補足しますが、岡田実音の作曲群は、神曲のオンパレだし、この人がいなかったら、確実にAKBの劇場公演の楽しさは、大きく低減する、凄い感謝している存在だということも、「大声」で叫んでおきます。
 
審査方法や組み合わせの妙や、運にも左右されるけれど、今回のラストアイドルファミリーのプロデュースに関しては、○アイドル側の魅力を引き出すのか、×プロデューサー側の理想を押し付けるのか。
 
そこに、命運がかかっていると思う。
 
やはり、肝心の審査方法が、現状では皆目未知なんで、そこも、気になるところ。
 
 
 
蛇足ですが、今度は、究極のアイドルを、AIに審査させて作ってみる、というのは、どうだろうか。
 
ラストアイドルの次は、まさしく、本当の、ウルトラアイドル。
 
秋元康の言葉に、「多数決では、指原莉乃は生まれない」という名言があるが、AIには、指原莉乃は生めるのか、というのが、2020年前夜のアイドルシーンに与えられた命題と思う。
 
既に、ぼくたち現実の社会の人事考課において、部分的にではあるが、見えないところで忍び込んでいる人工知能による評価を、最先端風俗において展開してこそ、時代の寵児の面目躍如である。
 
坂道シリーズのオーディション・データも加えれば、膨大なビッグデータが、蓄積されておるはず。
 
その後の活躍をぶっ混んで、いざ、審査するのはAI。ウルトラアイドルは、売れるのか?
 
戯言御容赦。
 
いつものこのブログのごとく、すべて個人的独断と偏見です。異論反論当然。
 
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