ペテロの葬列 最終回 感想 | 映画 ネタバレ・あらすじ・結末 最終回まで~ドラマもね

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ペテロの葬列 最終回 感想

月曜ミステリーシアター『名もなき毒』の続編、『ペテロの葬列』を最後まで見た感想です。

これ、ミステリーの筈なんだけど、最終回はミステリーとしてのオチを付けるというよりも、
哲学になっている。


そもそもが、社会の闇を切り取る・人間の内面を深くえぐり出すという着眼点で作られた作品なので、これでいいのかもしれないけど、
★伏線はすべて回収されたのだろうか?
★「悪は伝染する」というサブテーマはどうなったのか?…。



メインの話…バスジャック事件⇒①犯人の正体や本名・動機⇒杉村三郎らの捜査により判明。
                             ↓
               ②バスジャック事件の背景にあったマルチ商法詐欺事件や、
                それに絡む殺人⇒杉村三郎らの捜査と2つ目のバスジャック事件により判明。
               ③事件から被害者が受けた心理的影響や余波⇒羽田光昭(長塚京三)から慰謝料を贈られた事で、個々人はそれぞれに、大きな心理的影響を受けるが、第2のバスジャック事件を起こした坂本(細田善彦)以外は皆、大事にならずに収束。

サブの話その1…杉村(小泉孝太郎)の妻、菜穂子(国仲涼子)が起こす不倫。⇒最終回で杉村夫妻の離婚で決着。

サブの話その2…菜穂子行きつけのエステサロンのエステシャン間野京子(長谷川京子)の謎に包まれた正体。

サブの話その3…元、今多コンツェルンの常務取締役、森信宏(柴俊夫)の過去のやり手ぶりから一転した今の静かな生活。



バスジャック事件自体は、いざ杉村達が調べてみると、そんなに複雑な事件ではなかった。
それゆえに、伏線もあっさりと回収されたのであるが、にも関わらず最後まで見終わった後に、
消化不良な印象を感じてしまうのは、
メインの事件とは直接、何の関係もない上記2つのサブの話が、
最終回で、まるで物語の本筋であったかのように大切に取り扱われ、
結末として位置づけられてしまった事から来る主(メインの話)と副(サブの話)の置き換えから来るのだろう。

サブの話その3に至っては、森信宏も奥さんもバスジャックには何の関係もなかった。
しかし物語の序盤では「この人はバスジャック事件に何か関わりがあるのでは?」と視聴者に思わせるので、
むしろそういったミスリードの役割を担う登場人物なのだろう。


「悪」の伝染・連鎖については、今回は坂本に連鎖したって事なんでしょうが、この2つ目のバスジャック事件は、あっけなく収束してしまってるので、
この「悪」の伝染・連鎖の印象も、なんとなくぼやけてしまってるような気がする。



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