- シャガール ダフニスとクロエー 普及版/岩波書店
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予約更新です
さすがに疲れ果て、眠くて眠くてたまりません! が、それでも本は読みたい・・・・映画は最近全然観れていないけど、本だけは読みたい・・・!
と思いつつも、最近は重厚な古典を読むのはなかなか厳しいモノがあるので
(疲れた時って、軽いものを読みたくなりません?頭使わなくていいやつ)
最近はアロマテラピー、手作りコスメ、シンプルライフ的なのを手に取ることが多かったのですが、
さすがに古典を読みたくなってきたので、読んだのがこちら。
読書メーターのメンバーさんが読んでいることが多い上に、
けっこうね、比喩としてこの作品は論文にも出てきますし。
『ダフニスとクロエー』といえば、
- ダフニスとクロエー (岩波文庫 赤 112-1)/岩波書店
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↑こちらの、なんだかとっても古そうな岩波文庫が定番なのですが、
というか岩波からしかおそらく翻訳がないのですが、
岩波は岩波でも、私が読んだのはシャガールの挿絵つきのもの。
シャガール晩年の傑作リトグリフ全42点が収録されています。
↑の写真を見ていただければわかるのですが、
シャガール ダフニスとクロエー となっていて、ロンゴスと書かれていないので
シャガールがこの作品を書いたみたい・・・・(苦笑)
翻訳自体は、どちらも同じものらしいです。
『ダフニスとクロエー』は、古代ギリシャで紀元後2~3世紀に書かれたもの。
著者のロンゴス自身については、ほとんど分かっていないようです。
レスボス島で狩りをしていた「わたし」が、ニンフの森で目にした一枚の絵に描かれた、世にも美しい恋の物語が、この『ダフニスとクロエー』でした。
ラモーンという山羊飼いが、立派な産着にくるまったひとりの幼子を見つけ、彼をダフニスと名付けて育てることにします。
それから2年が経ち、ドリュアースという羊飼いが、たくさんの身元を保証する豪華なものに囲まれた、ひとりの幼子を見つけます。
なんと羊がその子に乳をあげていました。
彼女をクロエーと名付け、自分の子として育てることにします。
それぞれ山羊飼い、羊飼いとして成長した二人は、次第に意識をしだし、恋をするようになります。
もう最初っから分かりきったことなのですが、
この二人は二人とも、高貴な身分の血筋をひいているわけです。
接吻を交わしたり、互いに愛を誓ったり、初々しい恋をする二人。
クロエーに惚れる男性が出てきたりもして、彼女に贈り物をたくさん贈るのですが、クロエーはダフニスに贈れるものができたわ、と無邪気に喜んでしまう始末。
ダフニスとクロエーは、服を脱いで並んで横たわり、「牡羊が牝に、牡山羊が牝山羊にするようなこと」をしようとし、ダフニスは山羊の真似をしてクロエーに抱きつくも、それから当惑し、なんて自分は無知なんだろうと泣き出してしまいます。
それを見ていたリュカイニオンという女は、ダフニスを自分の情夫にしたいと前々から思っていたので、性の手ほどきをしてしまう・・・・
という、驚きの展開を迎えます(苦笑)
リュカイニオンはダフニスに、クロエーはきっと痛がって泣いたりするだろうし、血だらけになるかもしれないなんてことを言うものだから、
結局ダフニスは何もできず。
最初から分かりきっていた通りの展開、
ダフニスとクロエーの実の親が見つかり・・・・・
って、そこはわかるんだけど
二人を捨てた理由がまったく納得できない!
ダフニスの父親なんて、
捨てた理由が 「すでに3人も子がいて、もう十分だと思ったらダフニスを捨てた」
ですよ???
極度な貧困ならば、あるのかもしれないけど・・・・
むしろ、かなり裕福な人物。
しかし、そんなことを考えたからか、一番上の二人は同じ病気に罹って1日で死んでしまうという。
そこでダフニスに「そういうわけだから、ダフニスよ、お前を捨てたことをどうかうらんでくれるな、わしとて好んでそんなことを考えたわけではないのだからな。」
なんてことを言う始末。
いや、好んでやってるんじゃないか!!
と突っ込みたくなります。
古代ギリシャの文学って、悲劇の方が断然美しいので
個人的には違う展開の方が好きだけれど・・・・
たとえばピラマスとシスビーのような。
それでも非常に初々しく、みずみずしい恋物語なので
これはこれでいいのかもしれません。
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たしかにそっくり!