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- エルナニ (岩波文庫)/ユゴー
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『レ・ミゼラブル』のヴィクトル・ユゴーが書いた戯曲です。
『エルナニ』。
ユゴーが好きだから読んだ、というのももちろんあります。
それ以上に・・・・・・・・・・・・
MET ライブ・ビューイング でヴェルディの歌劇≪エルナニ≫が3月にあるので、
その予習のためというのが大きいですね
図書館にはエルナニのDVDがなくって観る機会がなさそうだし
CDは図書館にあったので借りてずっと聞いているところ、ヴェルディでも好きなほうに入るなーという感じなので
やはり観に行くことに決めました☆
舞台は16世紀のスペイン。
父の復讐のため山賊の身をやつし国王の命を狙う男というのが主人公のエルナニ。
恋と陰謀とサスペンス。
・・・・・・というだけで、好み! という方が多いのではないかと思います。
登場人物にはドン・カルロスもいるんですよね。
まだ観てないけど、ヴェルディは≪ドン・カルロ≫というオペラも作曲していて。
なんだ、彼はスペインが好きなんでしょうか。
ヴェルディはシェイクスピア好きで有名だけど、
ユゴーも好きなのかな?
≪リゴレット≫ もユゴー原作・・・・。
『エルナニ』を読んでみますと、あぁヴェルディが好きそうだなぁという印象を強く受けます。
特に後半が ≪イル・トロヴァトーレ≫ と結構似ている。
雰囲気も結構似ている気が。
・・・・ってどんどん原作よりもオペラに話が流れてきていますね。
この『エルナニ』は、2009年出版とごくごく最近。
訳者が稲垣直樹氏だから読みやすいということも勿論あるのだけれど、最近の翻訳ってところが嬉しい!
ユゴーって日本でも超有名なのに翻訳されていない作品が多くあるので、
もっと翻訳が増えていけばいいのに・・・・
全体的に読みやすく、フランスの戯曲をあまり読んでない(私のような人にでも)方でも大丈夫。
スペイン史に疎くっても読めることは読めます。
もうちょっとスペイン史勉強したいなぁ。
三一致の法則を、少なくとも時と場所は無視している作品で
色々と問題になったようですね?
個人的には三一致の法則は「あほらし」としか思ってないので、全然気になりませんけども。
『エルナニ』は1か月で書き上げた作品だとか。
読んでみて気になったことが一つ。
これ、明らかにシェイクスピアの影響を受けていますよね???
ドニャ・ソルというエルナニと愛し合っている女性の台詞。
「妾になるには身分が高すぎ、后になるには低すぎるのでございます。」
・・・・・・って、『ヘンリー六世 第三部』のエリザベス・グレイの台詞
「私はお妃になるには身分が低すぎますが、と言って、娼婦になるには誇りが高すぎます。」
に影響されているようにしか思えない。
あとは、『オセロー』と『ロミオとジュリエット』。
ネタバレになってしまうのでこれは書けませんが、実際『エルナニ』を読まれた方なら
「・・・たしかに!」と思っていただける気がする!
デュマはもともと『ハムレット』を観て劇作家を志したと言いますが
ユゴーってどうでしたっけ。
そもそもこの時代のフランスでのシェイクスピアってどのくらいの位置づけだったかなぁ。
ユゴーは『ウィリアム・シェイクスピア』という作品を書いているくらいだから
少なくとも多大な影響を受けていますよね。
せめてこれくらいは翻訳出してほしい・・・・・
ちょっと調べてみたら、「聖別式でフランス語訳詩を耳にしたことで、シェイクスピアを尊敬するようになる。」とありました。やっぱり尊敬はしていたのか。
「ヴィクトール・ユゴーにおけるシェイクスピア」という論文を発見しました。
読んでみよう!
さてさて、皆様今日はクリスマス・イヴですね。メリー・クリスマス!
今日はどのように過ごされるのでしょうか。
私は今日はみっちり就・活ですとも!
明日1か月ぶりに彼とデートしてきます((´∀`*))