映画でワイン・レッスン/青木冨美子
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ワインが登場する映画って、多いですよね?

あんまり気にも留めていなかったのだけれど・・・・・・・もっと注意深く観るべきだな、なぁんてことを思いました。



タイトルは『映画でワイン・レッスン』。

ワインの出てくる映画をたくさんピックアップしています。



ワインの銘柄はもちろん、ワインの持つ意味合いって色々ある。

なぜ、数多くある中からそのワインを選んだのか?


全部が全部ではないかもしれませんが、たいていの映画のワインは意図的に選んでるのじゃないでしょうか。


特に監督がワインへのこだわりが強くある場合だとか。


そういうのって、気付かなきゃ気付かないだけだけど

映画という作品に与える影響ってとてつもなく大きいのではないかと思います。


はっ、それって、文学でもそうかもしれませんね。注意しよう。



もともと著者はワイン好きで、だからソムリエになって・・・・・というタイプではなさそうで

単に、大手洋酒メーカー ワイン担当者の採用募集があり応募→採用 というだけ(と言ったら失礼だけど)

なようで、良い意味でとっても親しみが持てます。

素人目線を分かってくれるから、読みやすいんですよね。



シャンパンの登場する映画、と聞いて真っ先に思い浮かぶのは

私の場合・・・・・『プリティ・ウーマン』ですね!


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リチャード・ギアが用意するシャンパンと苺。


あっ、でも、シャンパンは基本的に何とでも合うけど、シャンパン×苺は双方の酸がパッティングしてしまって、苦みだけが残るということが結構あるらしく。あんまり良くはないみたい・・・・。

でも、スゴイお洒落ですよね~♪


ま、それは置いておいて、


この時のシャンパンがブリュット・アンペリアル


タイタニックに登場するシャンパンと同じものなんだそう。


好きな映画の一つに『カサブランカ』があります。

クラシックの良さが前面に押し出された作品だな、と。


たまにふざけて「君の瞳に乾杯」とか言う男性がいますが、

『カサブランカ』観ていない人には使って欲しくない(笑)


この映画に登場するシャンパンは、もちろんその「君の瞳に乾杯」のシーン。


そのシャンパンとは、G・H・マム・コルドン・ルージュ・ブリュット・NVだそうです。



では、なぜ監督はそのワインを選んだのか?


著者曰く、敵国ドイツとフランスの関係を象徴的に表すためなんじゃなのか、と指摘しています。


すなわち、フランスの国土がドイツに占領されるというその時に、かつてフランスがドイツから取り上げたシャンパンを飲むという図式じゃないか、と。


ふぅむ、奥が深い。

こういうのって文学にとても似通っていて、嫌いじゃないです。むしろ好き。



お次は、

『失楽園』と『ソフィーの選択』


この二つの映画の共通点をご存知ですか?


失楽園って言ったら私の場合自動的にミルトンなんだけど

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↑こっちのほうですね。えっ、これってこの二人主演だったんだ。

私は残念ながらどちらの映画も見ていませんが

『失楽園』ラストのあの有名な赤ワインが シャトー・マルゴー

公開時すっごい売れたらしいですね。

そして、『ソフィーの選択』(こっちもまだ観たことない・・・)で

メリル・ストリープが口にしたワインが、これまた同じ シャトー・マルゴー

著者は、

「『失楽園』では主人公ふたりが生きることを放棄しようとする時に、そして『ソフィーの選択』では生きるエネルギーを蘇らせようとする時に、シャトー・マルゴーを飲む」

と指摘しています。

それなのに・・・・・・・どちらの映画も、心中するんですよね。

同じ青酸カリで。

余談ですが、えっ、ソフィーの選択ってDVD化してないんですね!?冷

評判いいし観たいのに、観れないじゃないか~・・・。

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ヒッチコックの『裏窓』

私はこれ、観たことありませんが・・・。(ヒッチコック系統あまり好きじゃなくて)

そのワインがどこに登場するかというと、

グレースケリー演じるリザが、高級レストランから恋人ジェフリーのために出前を依頼し、それが運ばれてきた場面。

世界最高峰の辛口白ワイン モンラッシェ2005 (ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ) です。

モンラッシェ、こればかりは私でも知ってる。

大大大好きなフランスの文豪 アレクサンドル・デュマ

「帽子をとり、ひさまずいて飲むべし」

と言ったとされるワインです。

ヒッチコックはきっとそれを知っていたのですね。

著者は、「あえて動きのとれない車椅子の主人公に”モンラッシュを飲ませる”」

ということを敢えてヒッチコックがしたのだろうと言っています。

うん、私も絶対にそうだと思う!*

すっごいユーモア~~~。

フィラデルフィア (1枚組) [DVD]/トム・ハンクス,デンゼル・ワシントン,アントニオ・バンデラス

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最後は、トム・ハンクス主演の『フィラデルフィア』

これは観ています。レビューはこちら から。



結構好きです、これ。


でも、まったく気付けていなかった。ワインの重要性に。


生と死。

その際に、デンゼル・ワシントン演じるミラーは何を贈るのか?


これは特に銘柄は関係ないと思うけど

こういう選択の仕方ってあるんだな。


こういう人になりたいものです。



結論: ワインの知識がなくて映画を観るって、かなり損しているんですね。

勉強していこうと思います。